百十五話 卒業生対抗試合決勝戦
卒業生対抗試合決勝戦いよいよ開幕!
は次回ですm(_ _)m
卒業生対抗試合決勝戦の試合内容をシンプルに説明すると棒倒しだ。
魔力などで固定された相手陣地の棒を先に倒した方が勝ちというシンプルかつ超簡単な競技になっている。
他に変わっていることといえば闘技場内の地形を演習用大森林のようにしてあることや魔法や武器の使用が可能という点だ。
武器や魔法でやられた選手は一時的に起き上がれないようになっている。
運営委員会の目的はおそらく標的の縄張りの侵入及び標的の討伐を想定した内容にしてあるんだろうな。
それにしても俺が最後にやらせた授業の内容に似ている。
これなら心配はいらないが人数上限が十人なので人数的には不利にはなる。
でも、こっちの方が人数が多いから有利だと高をくくってたら当たり前のように負けてしまう。
要は人数が多くても戦術でカバーすればなんとからなる。
まあ、とりあえず頑張れ俺、今は私だけど応援してますよ。
「相変わらずですね」
「一応、忍者なので潜入捜査は得意です」
「そうでしたね」
「で、あれがフェイザース学園の学園長ですか」
「ええ、決勝戦では学園長が指揮を取ります」
決勝戦では学園長が指揮を取るのか…。
ちょっと待て。
「あの婆はどうした?」
「学園長なら『私がそういうことが得意な立場に見えるかね?指揮ぐらいあんたがやりな』と言って観客席に行きました」
ホントだ。
喫煙所で煙草、吸ってやがる。
「話を戻しますね。あそこにいるのがフェイザース学園、学園長、フォクス・フェイザース、狐の獣人です」
「ずる賢い顔をしてますね」
「あの人の戦術は厄介ですよ」
勝機がなくなったかも。
「ところでフェイザース学園は士官学校なの?」
向こう側で待機しているフェイザース学園の生徒が整列していた。
そしてフォクスとやらが何か喋っている。
この距離での読唇術は…無理だな。
離れすぎてわからん。
「活入れという名目の体罰です。先生の言うとおりフェイザース学園は士官学校と呼ばれても仕方がありません。僕はそういった規則が嫌で転向してきました」
マーシュが転校してきた理由が何となくわかってきたな。
ありゃあ逃げたくなるわ。
でも、ほとんどの奴は挫折が鎖のような感じで縛られて逃げ出せないのか。
こう言っちゃ悪いがマーシュは弱かったから転校できたんだろう。
「それでは決勝戦を始めます!両校の代表選手及び代表の先生は前に出てください!」
さてさて、出番がきたな。
アルフェアン学園、フェイザース学園の代表選手及び代表の先生は観客席の直下に設けられた台の上に立った。
「まさかアルフェアン学園の四組が来るとは思ってもなかったです。ですがここであなた方の未来は終わりです」
何かムカつく学園長だな。
こういうバカを止める機関はないのか?
「それでは礼!決勝戦開始!先生方は指定席に行ってください!」
「徹底的に痛めつけて完璧に倒せ!いいな!」
「はっ!」
いや、士官学校やろもうこれ。
「暁先生は何か言わなくていいんですか?」
「…まあ、頑張れ指揮は私が取る」
「ええ!?私じゃないんですか!」
「気が変わったので」
徹底的に痛めつけて完璧に倒せだと?
ならこっちはパーフェクトゲームってヤツを見せてやる。
次回、決勝戦開始!
夜真砥は今回、指揮側です!
それではまた次の話で!