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勇者の弟子は魔王の娘?~魔王になれなかったので勇者の弟子になります!~  作者: 寅野宇宙
第六章 卒業生対抗試合と柘榴の炎竜
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百十一話 最終走者 

前書きなし(*´▽`*)

 エレンはフェイザース学園の生徒を追うようにまだ未開の地である南東エリアに入っていた。

 南東エリア、まだ調査の手が入っていないアルカデミア島、唯一の未開の地、多種多様の魔物が生息しておりそれを街に出さないよう屯所がある。

 今回は特別にそこをルートに組み込んだのだ。

 なので『南東エリアを走る生徒イコールその組、最強の生徒』という認識がついてくる。


「待ちやがれ糞野郎!」


「待てって言われて待つ奴がいるか!」


(周囲にかなりの魔物の気配がする。でも、なぜか襲ってこない。不気味だな)


 南東エリアに入ってからエレンはいっさい魔物に襲われていない。

 そもそも、西エリアを走っていたマーシュすら襲われていないのだ。

 要するにこの島の魔物の様子が明らかにおかしい。

 まるで何かを刺激しないように本能を抑えているようだ。

 一方、その頃、ゴール前では夜真砥とファゼルが世間話をしていた。


「最近は武器の値段が高くなっているんですね」


「ああ、だから素材の代金を出さなくてすむように自分で用意するのが主流になっている。最近は内乱とか戦争が多いからな」


 全く傍迷惑もいいところだ。

 おかげさまでギルドでは新規冒険家の支援をするために裏ルートで武器を購入する羽目になっている。

 これがもし外部のギルドをよく思わない連中に知れたら大事になる。


「そういえば西エリアでは熱中症で運ばれる生徒が十人ほどいたらしいです。幸いにも命には別状はありませんが倒れた生徒が所属している学園はいくら頑張っても次の試合に進出することは無理でしょうな」


 西エリアで熱中症が多発?

確かそこには死火山があるよな。

 一応、この島は火山島だがもうその火山は死火山になっている。

 そこで熱中症になるのはおかしいな。


「月夜、そこは調べたか?」


「火口に人が潜伏できるとでも?」


「常識に捕らわれるな。相手は化け物だぞ」


「調べたけど至って普通の死火山だった」


 なら余計おかしい。

 月夜が調べるまで死火山だった火山が活火山になっているのか!? 

「後で西エリアの死火山に行くぞ」


「今から行った方が早いのでは?」


「よく考えてみろティナ。今、行ったら運営関係者と出くわして俺の正体がバレる」 


「そういうことか」

 

 火山といえばアルカデミア島に行く前に寄ったヴォルカン島の火山は暑かったなぁ。

 そういえばあの火山に封印されていた魔物はどうなったんだろ? あ、エレン君だ!


 夜真砥とファゼルが世間話をしているうちにエレンがゴール前にやってきた。

 まだ二位の状態だ。


「やっと見えてきた!」


「それまでに俺を追い越せるかな?」


「追い越せるさ。ずっとこの時を待っていた!スキル飛翔(ひしょう)発動!!」


 そういえばエレンって半分魔族だったな。

 異国の魔族だからハーフでも翼があるのか。


「何!?お前って魔族だったのか!」


「正解!森の中では飛びにくいから我慢してたんだよ!」


 この競技に『飛んではいけない』というルールはない。

 しかし、『南エリア以外は地面から三メートル離れてはいけない』というルールがある。

 南エリアが対象から除かれている理由は魔法を避けるために三メートル越えの跳躍をすることがあるからだ。

 スキル、飛翔(ひしょう)を発動させたエレンはそのままの勢いで一位でゴールした。 


「一位でゴールしたのはアルフェアン学園、四組!」

 

 エレンもゴールしたことだし確かめに行くとするか。

残りの競技は全部とばして最終競技前(?)から始めます!

それではまた次の話で!

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