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序章 冒険の始まり

 

 少し薄暗いが散歩には支障がなさそうな森で少女が一人、自分の名前を何度も言いながら歩いている。

 どうやら自己紹介の練習をしているようだ。

 名前はティナ、ティナ・キャロル。

 とある町でもらったビラの影響でこんなことをしている。

 そして配られていたのがこのビラ。

 ~~~~~~~~~~~~~~~

 ギルドランク序列一位ヤマト・ツキカゲ弟子とります

 弟子になる条件

 1 やる気のある奴

 2 ギルドランク千位以下の奴

 3 俺の年齢二十歳以下の奴(人間基準の年齢で二十歳以下)

 4 十歳以下は親の許可あり

 理由 わがまま言うと困るし旅の邪魔になる

 5 犯罪をしてない奴、犯罪をこれから行わない奴 

 理由 力を悪用されたら困る

 6 日の本の国出身じゃない奴  

  以上種族はとわない全ての条件を満たした者を弟子とする

 追伸

 弟子は一人しかとらない俺を見つけたものを弟子とする。

 なお、魔法などの力で隠れているので頑張って探したまえ。

  ~~~~~~~~~~~~~~~~


 ヤマト・ツキカゲとは冒険家ギルドで序列一位に君臨している基本ソロで動く最強の冒険家だ。

 そんな彼が弟子を取ると公に知らせた。

 というわけで世界中が大騒ぎ。

 そして彼女も弟子にしてもらうべくヤマトを捜しているのであった。


「ティナと申します…古臭いな」


 しかし、練習に夢中になり足元がおろそかになっていてようだ。

 何かにつまずいて転んでしまった。


「痛った~。根っこにでもつまずいたのかな?」


 つまずいたものを確認したティナは一瞬で固まる。


「お爺さん大丈夫ですか!?」


 つまずいたものは倒れていた老人だった。

 ティナは必死に老人の意識を確認する。

 すると老人は口を開いた。


「…腹が減った」


 …行き倒れか。


 ティナは胸をなで下ろし安堵した。


「どうぞ水とパンです」


 私はカバンから水とパンを出し老人にあげた。

 すると老人はそれをものすごい勢いで食べ始める。


「嬢ちゃん助かったよ」


「どういたしまして…ところでお爺さんはこんな森で何をしているの?」


「散歩じゃよ。魔物はスライムぐらいしか生息してないからな。しかし食料を忘れて行き倒れになってしまったわい」


 老人は笑いながら説明した。


「それ笑い事じゃないよ」


「まあ嬢ちゃんが助けてくれたし大丈夫じゃ。嬢ちゃんは何をしているのじゃ?」


 私は老人にビラのことを説明した。


「ヤマト・ツキカゲならこの先の町に滞在しているときいたことがあるぞ」


「それ本当ですか!?」


 ティナは驚きを隠せず立ち上がる。


「本当じゃ」


「ありがとうお爺さん。それじゃ元気で!」


「ああ、がんばりたまえ」


 私は老人と別れヤマトが滞在している町レーネスにやってきた。

 レーネスはそれほど広い町ではなく宿屋は三軒しかなかった。   

「えーっ!ここにも泊まっていないんですか!?」


「ヤマト・ツキカゲなんてこの宿には泊まってないよ。それにそんな有名人、こんな田舎に滞在してたら大パニックになるさね」


 かれこれティナは全ての宿をまわってここが最後になる。

 しかし、ヤマトは泊まっていなかった。


「滞在してるんじゃなかったの?」


 くっそー!

 あのお爺さんだましたな!

 まあ、日が暮れてきたしとりあえず、


「女将さん一部屋あいていますか?」


「あいてるよ。一泊八百グリア」


 この町で夜を明かすことにした。

 やっば、五百グリアだけになっちゃった。

 

 グリアというのはお金の単位である。

 その後、ティナは部屋で四時間ほど寝たが外が騒がしくなり起きてきた。


「お客さん大変だよ!」


 女将があわただしくドアを開ける。


「何かあったんですか?」


 私は眠たい気持ちを押さえて訊く。

 正直言ってまだ寝ていたい。


「広場に魔族が二体出たんだ!急いで逃げるよ!」


 一瞬で目が覚めた。

 逃げる準備をして急いで外に出たが、


「この火の海をどう逃げればいいのよ!」


 外は広場を中心に火の海になっていた。


「裏口から逃げるよ!」


 女将はそう言ったがティナは裏口には行かず広場の中央に向かって走った。

 広場に逃げ遅れた女の子がいたからだ。


「大丈夫だった?怪我とかしてない?」


 女の子は軽くうなずく。

 どうやら怪我はしていないようだ。

 女の子を泊まっていた宿の方に走らせる。

 女将が手を振っていたからだ。

 最後にティナが戻ろうとした瞬間、黒い影がティナの頭上を通った。


「おい、お前どこにいくつもりだ!」


 ティナの目の前に二体の魔族が現れた。

 アンデットスカル、浮遊する頭蓋骨型の下級魔族で初級魔法を使用する。

 ティナは腰に携えていた剣を引き抜く。


「そんな剣で俺たちを倒せると思っているのか?」


 二体のアンデットスカルはティナに火球(かきゅう)を放った。

 文字通り火の球体を放つ魔法だ。

 一発が剣に当たりティナは後ろに飛ばされた。


「痛った~。これが魔法での攻撃」


「お前魔法を喰らったことがないのか!さっさと死ぬがいい!」


「おい!ちょっと待て!」


  魔族がティナに攻撃しようとした瞬間もう一体の魔族が攻撃を止めた。


「何だよ!」


「金色の髪に闇夜のような漆黒の目、黒いマントにこの魔力反応…貴様まさか聖樹の魔王の娘か?!」


「あの滅亡した一族の?なら他の魔王に死体を見せたら何か報酬とかもらえるんじゃねぇか?」


「よし!そうしようぜ!消し炭にはするなよ」


 ああ、私死ぬんだ。

 でもまだ、


「死んでたまるかああぁぁぁ!!」


 ティナは剣を杖のように使って立ち上がりながら叫ぶ!


「死にぞこない。今、何て言った?」


「私はヤマト・ツキカゲの一番弟子ティナ・キャロル!私を殺したら師匠が黙ってはいないぞ!」


 当然、はったりだ。


「ギルドランク序列一位のヤマト・ツキカゲの一番弟子だと?笑わせるな!悪足掻きはお終いか?だったらさっさと死ね!」


 再び魔族は火球(かきゅう)を放った。

 今度こそ私死ぬんだ。

 そう思った瞬間、火球(かきゅう)が左右に分かれたいや、正しく説明すると中央で真っ二つに分断された!

 そして聞き覚えのある声が聞こえた。


「食料のお礼だ。これで十分か?」


「お爺さん!」


 何と火球(かきゅう)を真っ二つに割ったのは森でティナが助けた老人だった。


「けど一番弟子は言い過ぎだけどな」


 すると老人の体に霧のようなものがかかり中から鎧をまとった二十歳ぐらいの青年が出てきた。

 ギルドが出している新聞で見たことがある捜していた人だ。


「ヤマト・ツキカゲ?」


「ああそうだ!」


 青年は勢いよく答える。

 どうやら本物のようだ。


「やっと会えた…」


「嘘だろ、本当に出てきやがった…」


 二体の魔族がうろたえている。


「おいどうする?」


「どうするってそりゃあ…」


「で、どうするの?」


 ヤマトは剣を構えながら訊いた。


「逃げるに決まってんだろうか!」


 そりゃそうだろうな。

 まあ、倒すからいいけど。


雷撃(らいげき)!」


 ヤマトの剣から雷が放たれてアンデットスカルを一体黒こげにした。


「化け物かよお前は!」


「頭蓋骨だけのお前に化け物呼ばわりされたくないんだけどな。すぐに終わらすからそこ動くなよ!」


 ヤマトは手から火球(かきゅう)を放った。

 だが、アンデットスカルのより威力が数倍ある。


「ぎゃあぁぁぁ!!」


 魔族は断末魔を叫びながら燃えていった。


「今の本当に火球(かきゅう)ですか?!」


 ティナは不思議そうに聞いた。


「そうだ。ちょこっと弄ったけどな」


 ちょこっとどころじゃないと思うんだけど。

 それから少し経って騎士が三人やってきてヤマト・ツキカゲは詳しい事情を訊かれた。

 要するに事情聴取だ。


「魔族の討伐ありがとうございました」


「君も討伐をしてくれたのかい?」


 一人の騎士が私に話しかけてきた。


「えっとその…」


「そいつは俺の弟子、ただサポートをしていただけだ」


 え?今、私を弟子って言った?


「そうですか。それでは失礼します」


 騎士達は領主やギルド支部長に報告するため立ち去っていった。


「どういうことですか?」


「俺の弟子になるんだろ?さっさと行くぞ」


 夢みたい!

 今、私この人の弟子になったんだ!


「はい!」


 ティナは元気よく返事をした。

 そして二人の師弟はレーネスを後にする。

 これは勇者と魔王の娘という奇妙な関係の師弟が紡ぐ物語である。



初めまして寅野宇宙ですm(_ _)m

特に伝えることはありませんσ(^◇^;)

重要な時だけ伝えます。

次の投稿は予定してません!

出来上がったら投稿します。

更新頻度は少ないと思いますがよろしくお願いします(≧∀≦)

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