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訪問者は仲間かも

『さて、ラファエルさんよ。ここに何か向かってきていませんか?』

『端的に言えば魔王だ』


ですよね。さすがラファエルさんだ。

あの神様が言ってたもんね。

個人的には角とか生えてたらビジュアル的にはおいしいかな。

あ、でも私と一緒だから堕天使なのか。

だったら羽か。

いやいや、私が生えてないんだし魔王も生えてないんじゃないの?

にしてもラファエルさんって優秀だね。

誰が来てるのかだって分かっちゃうんだもの。

それに比べてさっきから頭の中に響いてくるベルの声。

うるさいなぁ。


『警告。残り2分で魔王がドアをノックする』

『ツバキはレベル低いから話術で切り抜けろよー』


え?ベルってば無茶言うよね。

魔王ってさ何百年も生きてて力でごり押ししないと勝てないんじゃないの?

いやまぁ、脳筋な魔王もいてもいいけど完全に中ボスくらいにしかならないからね。

しかしながらこの世界の魔王は頭良さそうな予感がするので適当にはぐらかしつつできたら味方にしたいなぁ。

今のところ、味方と呼べそうなのは姿の見えないラファエルさんとベルだけだもんね。

普通に見たらボッチだもんね。


『魔王ってどんな人?』

『悪い意味で切り替えがすごいやつだ』

『キモイイケメン』


完全にフラグ立ててるよね?

絶対にキャラがおかしい人だ。

そうに違いない。


―コンコン


あ、きた。


「すまないが雨宿り・・・雨降ってないな。なら、飯を分けてくれ」


あれだね。

フラグ回収したんじゃない?

だっておかしいじゃない。雨が降ってるか降ってないかぐらいここまで来たならわかるでしょ。

で?降ってないから飯を恵めって?傲慢すぎでしょうよ。


『ツバキよ。魔王が来てるぞ。魔王はお前には危害を与えないと私が保証する』

『えー?ラフィーの言ってることもわかるけど俺的には後でめんどくさくなりそうだから居留守希望で』

『二人とも、実害を被るのは私だから』



ーゴンゴン


魔王さんや。あなたはノックの仕方が雑すぎないか?

そんなに力入れてノックされ続けたらいつかそのドア壊れちゃうから・・・


ーがちゃ


「やめてください。この天然魔王」

「我は魔王などではないぞ。えー、旅人か何かだ」

「何かって何ですか。そういう設定は考えてきてから訪ねてください」

「そういうものなのか。なら、次は城でゆっくり考えてきてから訪ねることにしよう」

「なら信頼できる人と考えれば素晴らしい設定が思いつきやすいですよ。おすすめです」

「なら、バルと考えてみようか」

「では、さようなら」

「あぁ」


ーぱたん


よし、これであの天然魔王はバルとかいう人と設定を考えるために一旦城に戻るだろう。

これで少しだが時間が稼げた。

そういえば、羽なんて生えてなかったな。

むしろ白人顔過ぎてなんのワクワクもなかったな。


-がちゃ


「そうだった。同じ種族同士仲良くしよう。次は仲間も連れてくる。」


ーばんっ



あのド天然魔王は・・・!

いつか泣かせてやるんだから!!


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