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落ちた先は?

「なかなかのステータスですね。ですが、やはり勇者の方々とは違いスキルの数がかなり少ないですね。もはや、そこそこ強めの冒険者並みです。しかし、MPからして魔法特化とは思いましたが魔法の欄に魔術まであるとは思いませんでした。ですが、MPが600程度では使用はできませんね。それにしても一番驚くべきところは判定不可でしょうかね・・・初めて見ました」


え?そこなの?

私が驚いてるのは七大罪と七美徳が被ることなくコンプリートしてるとこなんだけど。

あと、何?

なんで私が堕天使なの?

そして堕天使つながりだからか怠惰の寵愛なんて加護もついてるし。

寵愛なんてこっちから願い下げだっての。

まぁ、いろいろ言いたいことはあるんだけどもうそろそろスタートしたい。


「そうですね。そろそろいいでしょう。」


ちなみに私の行く世界ってどういうところなの?

最低限教えてくれたっていいんじゃない?


「教えるのは問題ありませんが、あなたの場合は知識の理解者という加護や知識のユニークスキルを持っているのでスタートしてからでも問うだけで知識を教えてくれると思いますよ。なので、私は最低限のことしか教えませんがよろしいですか?」


ノープログレム。

早速おねがいするね。


「では、あなたの行くことになる世界は神々の間では混沌の世と呼ばれるほどに戦争が多発します。ですが、戦争の7割は人族と魔族によるものです。あなたの元いた世界の言葉でいえばスーパーハードというところでしょうか。あなたはここから出た後は魔族の国が所有している大罪の森の奥深くにある小さな小屋に召喚されます。周囲はあなたが望んだ環境そのものです。ちなみにですが、スキルを少ししか与えることができなかったので小屋はいわくつきのものにしてあります。どういうものかは着いてからのお楽しみということで。あ、そうでした。大罪の森は魔王が管理していますので着いた瞬間に存在を認知されます。きっとあの王のことなのであなたのもとへやってくるでしょう。ここで、申し訳ないのですが魔王は龍族ではありません。あなたと同じ堕天使です。あの王は気に入ったものにはすこぶる溺愛します。これが、簡単な説明になりますがまだ何かありますか?」


あ。ないです。

長文お疲れ様です。


「では、よい人生を。」


―パカ


え?何って


「なんで落とし穴で転送すんのぉおおおおお?!」












―どしゃぁあああ!


お尻いたいー!

ほんと何なの?

ありえないでしょ。

てかね、普通に下に落ちたはずなのになんで小屋の中にいるわけ?

神様パワー的なやつか何かなわけ?


あ、いっか。とりあえずは色々質問しないとね。

えっと、どうやって質問するんだ?

こんな感じかな?


『この小屋の概要は?』

『ん?お前が新しき理解者か。この小屋の概要を問いたいのだな?・・・お前のような奴は箇条書きでいいだろう。』


「は?箇条書き?」


手元に見知らぬ紙が・・・

なになに?


・1000年ほど前の大魔術使いが住んでいた

・魔術使いは研究者だったので多くのマジックアイテムが小屋の地下に眠っている

・眠っているマジックアイテムは今の時代では作れない。俗にいうアーティファクトである


つまりは、スキルがないから道具でどうにかしろってこと?

適当にもほどがあるでしょ。


『あー、テステス。聞こえてんの?』


なんかさっきとは違う声が聞こえてきたな。

あれかな、さっきのがラファエルなら今のバカげた声はベルフェゴールかな?


『え?もしかして聞こえてない?聞こえてないなら返事して?』

『相も変わらずあなたというやつはバカだな。聞こえてなかったら返事なんてできないだろう。』

『あ?そっか、じゃあ聞こえてんなら返事して―?』

『ラファエルさん、聞こえますか?とりあえず、このバカげた声の主について解説お願いします。』

『そいつは怠惰を司る堕天使のベルフェゴール。結論としてはお前に加護を付与した魔人だ。』



とりあえず、このバカげた堕天使は放置の方向でいっか。


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