チュートリアルが始まった
「起きなさい。いくら現世で死んだからと言ってあなたは寝ていていい人間じゃありません」
は?
ちょっとまって?
死んだよね?この…男?女?も死んだって言ったよね?
まさかのあれか。
「そうです。あれです。さすが理解が早くて助かります」
死後の世界か。
「いえ、合ってはいますが。あなた方の世界でいう転生イベントなるものです。」
転生イベント?
そういえば、オタクの友人に勧められた小説に異世界転生なるファンタジー小説があったね。
確か内容は、チートスキルを持った主人公が異世界で冒険者として最強になるんだったかな?
なんか、他にも趣旨が違うものがあるって言っていた気がするわ。
まぁ、要約するととりあえず天才になるってことか。
「普通の転生可能な魂ならそうなのですが、あなたは少し変わった魂をお持ちですので完璧なチートというわけではありません。また、数も平均よりは少なめになってしまうと思います。ですが、普通であるならばユニークスキルは一人一つが限界なのですが、なぜかあなたは7つほど付与することが可能なようです。総じて言いますと、なんとも中途半端なチートというところでしょうか。お分かりいただけましたか?」
とりあえず、私が使えるか使えないか微妙な奴ってことね。
うん。それだったら別に最初から鍛えたほうがいい気がしてきたわ。
「いえいえ、そんなことはありませんよ。そうだ!スキルの前に行先を決めましょう」
え?魔法が使える世界じゃないの?
「世界にもいろいろありまして、まず一つ目は統治形態です。どのようなものがお好みですか?」
そうだね。やっぱり憧れとしては君主制かな。
君主制なら一番偉いやつを倒しちゃえば崩れるし。
「では、次に種族です。具体的に言いますと人間ではなく魔族のですが。そうですね、例えば魔人が大目がいいだとかそんなところですね」
細かく希望を言えるってことね。
なら、人型は5割ってところかね。
魔王がいるのなら、魔王は龍族がいいな。面白そう。
そうそう、残りの5割は集落を作る魔獣なんかだとなお面白そうだね。
「かなり、絞れてきましたね。では、次にあなたの希望する人生です。もちろん種族や身分などもお好きなようにどうぞ。答えによっては不可能な場合がありますが、無茶を言われない限り大丈夫でしょう」
なら、種族はなんでもいいや。
そうだな、身分とかもどうでもいい。
あー、スタート位置はすっごい強い魔物がたくさんいる森なんかがいいな。
そこで一人でサバイバル生活とかかなり楽しくなりそうだよね。
「わ、わかりました。本当にそれで大丈夫ですか?かなり生き残るのは大変だと思いますよ?」
ん。別に生き残るために新しい人生をするわけじゃないしね。
とりあえずの目標は生きてるときにはしなかった頑張るっていうのをやってみたいかな。
その途中で面白そうな出来事には手を出して、満足して死ぬことが最終目標。
「そうですか。でしたら、スキルの選択や職業の選択を行ってください。すでに種族と基礎ステータスは固定されています。ですが、名前は新しい名前を付けることができますのでそこも設定してください。選択の仕方は、こんな風になりたいと思い浮かべるだけで結構です。その思いを最適化したスキルを最大数付与いたします。思い浮かびましたか?さて、心の中でステータスオープンと言ってみてください」
せっかちなんだから。
まぁ、大体は決めてたし簡単かな?
さてどんなステータスになってるのかな?
『ステータスオープン』
【ツバキ】 堕天使 18歳 Lv.1
【召喚士】
HP 150/150
MP 600/600
【加護】怠惰の寵愛・知識の理解者
【称号】時空の放浪者
【スキル】経験値倍化(1) 刀術(8) 時空間操作(1) 自己再生(5) 影移動(1)
魔力感知(8) 魔力操作(7) 詠唱破棄(4) 鑑定(10)
森羅万象(1)
【ユニークスキル】怠惰・傲慢・忍耐・寛容・救恤・知識・博愛
【魔法】火術(上級)・水術(上級)・風術(上級)・土術(上級)・雷術(上級)
爆術(超級)・縛術(超級)・影術(超級)
光魔術(神級)・闇魔術(神級)・治癒魔術(神級)・深淵魔法(神級)
召喚魔術(判定不可)
【耐性】全魔法属性(上級)・魔術(神級)・状態異常(中級)