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第17話 育成課題経過2

森の中を歩き回りくたくたになった頃

とうとう座り込んで遠くを眺めていると

妙なものを発見した。


「何だあれは?亅


その正体を確かめようと目を凝らす。



緑色の半球のようなものがみえた。

さらにその隙間からぼんやりとした

紫色が微かに見える。


おそらくあれに違いない。


早々と立ち上がり万寿蔓に近づいていく。


すると次第にはっきりとするその姿、

万寿蔓は聞いていたものとは少し違っていた。


地面から伸びる蔓が紫色の複数の羽状の葉を

覆うようにして絡み合っている。

ただし日光を浴びるためか上部は開いていた。


佐山はそこから根元を掴もうと手を伸ばす。

すると可笑しなことにどこからか

ボコボコという音が聞こえる。


「ん?亅


不思議に思って周りを見渡していると

妙な感覚を覚えた。


「んん!?な、何だこれは!亅


それはぐんぐんと蔓が地面をつたう音で

すでに足首まで絡まっていた。


「くっ!万寿蔓か!亅


佐山は蔓を引き剥がそうと飛びのくものの

さらにきつく巻きついていく。


離れられない。


「!?亅


キャロは驚いた顔をしているがともかく

構ってはいられない。


「ぐっ、これなら…!!亅


今度は蔓に手を伸ばし握りしめ、

思い切り引き抜こうと試みる。

しかし努力虚しく

次々と迫る蔓に手数が追いつかず

次第に足から腰へと巻きついていった。


「早くしないと…!!亅


焦っちゃ駄目だ。ここで蔓を止めるには。


「思いっ切り引っこ抜く!!亅


右腕を万寿蔓に突っ込みぐっと力を込めて

根元からぐいっと引き寄せる。


蔓が伸び止んだ。


「ふぅ、危なかったなぁ亅


落ち着いて一息つくと

お腹辺りまで巻きついた蔓を外してゆき

最後に靴を取り出した。


「これが、星1つ・・亅


能力があれば確かにそうかもしれない。

ここにきて再び無能力を恨めしく思った。

ただしクリアはクリアだ。そこに違いはない。


「キャロ、この後はどうすればいいんだ?亅



「………腕輪の上に亅


何かを言いたそうだったが電子パネルから何やら鑑定の文字が浮き出る。そこで万寿蔓をかざすとピコンという音と共に育成課題完了の文字が表れた。


どうやらこれでようやく終わったみたいだ。


「万寿蔓の探索、お疲れ様でした。

報酬をご確認なさるようお願いします。

ではまたの機会に亅



そういうとキャロは目を細めつつ消え、

あの光に視界が眩んだ。

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