第16話 森の中で
「ステファン、
ここが何処だかわかるか?亅
隣を歩くステファニーに尋ねる。
目の前には
そこそこ大きな建造物があった。
「そう、ですね。
遺跡かもしれません。亅
「そうか。遺跡か。
なら、先に進もう亅
「わかりました。
せっかくですから
地図に書いておきますね亅
「まぁ、確かにまた来ることが
あるかもしれないからな亅
言い終わってすぐに気付く。
これは今すぐ行ってから街に行く方が
あとあと遠回りにならないかもしれない。
「すまない、ステファン。
ここはいずれ必ず来る気がするから
やっぱり今から行こう亅
彼女は突然の提案に
ハテナマークを頭に浮かべつつも
すぐに頷いてくれた。
遺跡の中にはあの石舞台で見た文字に
似た文字が所々見られたが
絵などは特になく
何の変哲もない遺跡のように感じる。
じっくりと遺跡を見て回っていると
ステファニーが何か見つけたようだ。
駆け寄るとその手のひらには
白く先は丸まった鋭いものがある。
「サミュエルさん、
これが何だかわかりますか?
見たところ何かの牙のようですけど…亅
「分からないな。
ただ何かの役に立つかも知れない亅
「そうですね!亅
そういうと彼女は
リュックの中へとしまった。
少し大きいそれはちょっとだけリュックから
はみ出す形になっていた。
「ありがとうございます、サミュエルさん亅
彼女のやや大きめのリュックを背負い、
遺跡正面に戻り再び街を目指す。
街に着くまではまだ少しかかりそうだ。




