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透眠
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ずっと眠っているみたい
透明な板の向こう側
僕と同じ歩幅で進む風景が
走馬灯のように流れ込む
ここに取り残された僕は
夢の中を彷徨い続ける
うとうととまだ止まったまま
閉じこもったまま
確かにここは現実なのに
ふらふらふらとまたよろけて
いつからこんなになったんだろう
僕は何処にいるんだろう
ここから出してと歌うにも
もう微笑むのが精一杯
君は向こう側で
今も進み続けているんだろう
みんなが生きている様に見えるのは
僕がここに留まっているから
「なんか可笑しくなってきた」
冬は春を待つのだと
どこかで信じていたのかも
雪に埋もれたとうずくまった
僕はもうだめなんだろうな
◯閑話
道に迷って母校に帰ってまた
乾いた風が肺を満たして
誰の顔も知らない思い出から隔離した
先生がいた
あんまり好きじゃなかったけど
先生の甥っ子と私の家が近くて
毎日その子と一緒に通っていたから
なんとなく覚えていた顔だった
少し薄くなった髪と緩んだ体
目があって互いに数秒間止まったけど、
生徒に話しかけられていたから
私は帰ることにした
冷たくなったホットコーヒーが
もうここは未来だと言った
あの子はもうここにいないのよ、と




