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砂嵐
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熱を持った鼻の奥で汚い言葉を殺した
金縛りに合った私を抱きしめる
心が原形を失って
少しずつ自我が途切れていく
モノクロ百合の花束が途端首の断面になって
僕の心と世界を赤黒く蝕んでいく
戦慄がキリキリと音を立てて
絶望が擦り切れて 狂いたい衝動が爆ぜて
散った砂嵐が全てを覆い尽くした
ゴムのような手の平を握って
肩の骨から肉付きの良いそれを引き抜く
細い線を千切りながらずるりと肉にする
キッチンバサミでぶつりと独立させる
ただの肉だただの肉、食えないだけの肉
君に似合うだろうなって集めたガラクタ
気持ち悪いなって思いなおして塵になった
ああ駄目だこの感傷は歌にできない
ああ無理だこの感情は歌で拭えない
ああこんな歌君には聞かせられない
なんでってそれはこの歌が駄作だから




