1/218
【しのために】
××××年××月××日
ー
ー
何かを残したくて
描き始めた歌の歌詞
それは段々とメロディを捨てて
言葉になっていった
遺書のような日記のような
心のような逃避のような
これをアートと呼んでいいのだろうか
僕は何か残せるのだろうか
分からないことが沢山だ
もうずっと息を止めていたい
けどいつしか未練になった
ここに描き続けるこれが
誰かに届かないかなと
望んでしまっている
いっそ切り離してしまおうか
でも、まだ
書き足りないよ
到底終わらないこの衝動は
精神から神経へと伝わるだろうか
分からないよ
歌いきれないゴミなのに
大切なんだ、とても
なんかやるせないな
疲れた
いつかこれを歌にしよう
いつか僕が消えたなら
これを遺書日記という本にして
だれかのカタルシスになろう
僕の名は