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鈴木さんと岡崎さん

オシャレアイテム

作者: 須藤香一

 私の名前は鈴木鈴。

 私のクラスに変わった男子がいる。

 名前は田口君。

 高校生にもなっていつも水鉄砲を持っている。

 口の部分が霧吹きになっているタイプで何の前触れもなく急に辺りに吹きかけたりしている。

 しかも中身はただの水ではなくて香りがついている。

 私は特に好きでも嫌いでもない匂いだけど友達のレイコはその匂いが気になるらしく、最近は特に嫌っているように思える。


 偶然田口君とクラスメイトの岡崎さんが話しているのを耳にした。

 田口君も女の子と話すんだと軽い衝撃を受けた記憶がある。

 何しろ田口君はその変わり様から女の子どころか男の子の友達もいないと思っていたからだ。

 どうやら岡崎さんの方から積極的に話しかけているようだ。

「その水鉄砲の中身って特別なものなの?」

「いや」

「いい香りがするけど」

「ふーん」

「その水鉄砲って」

「あまり気にしないで。ただのオシャレアイテムだよ」

 あまり会話を聞いているわけにもいかず私はその場を通り過ぎた。

 岡崎さんは普段は消極的にも見える大人しい子なので積極的に田口君に話しかけているのが意外だった。

 岡崎さんって田口君みたいなのが趣味なのかな?

 でも田口君は結構そっけない感じだった。

 後ろを振り返るともう二人は話してはいなかった。

 しかしあの水鉄砲をオシャレアイテムのつもりで持っていたとは。

 やっぱり田口君は変わっている。

 私は改めてそう感じたのだった。

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