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枕の下に 希望の上に(4)

夢落ちコンセンサス

煌びやかな風が

一人の女性を包む

明日になれば

今迄とは違う生活が

優しい心情と共に歩み出す

信じて疑わない

純白のドレス




笑顔の会が

遠くの記憶に変わる

問題の増える日常に

頭を抱えて

言い合う事が増え

足の向きで

言う言葉すら無くなった

あの日誓った指輪だけが

変わらず

光を放っている




「どうして?」

「いつから・・・」

一人の台所で呟く

抱き締めあった日々は

クラシック音楽で

染め上げて

今だに二人だけである事を

誤魔化した

涙の数だけ

突き付けられる現実

外に出した包丁に顔が映る

酷い顔の私




昼間の掃除を

ひたすら念入りにする

問題の増えた日常から

逃げ出すように

何かを完璧にしなくちゃ

自分が居る理由が

無くなっていく気がした

あの日誓った指輪だけが

変わらず

私を彩っている




「良いよ」

「大丈夫」

あなたから聞こえる言葉

仕方ないって言ってるみたい

振り払いながら

大好きな曲で

染め上げて

今だに二人だけである事を

誤魔化した

涙の数だけ

突き付けられる事実

私だけ切り替えられても

あなたは違うのね




あなたの休日に

いつもより

ご飯に手間を掛けるのは

見ないようにしている影に

欲しくない言葉が

見えそうだから

そんな人じゃ無いけれど

直面するのは

二人とも初めてで

どうなるかなんて

分からないから

頑張れる事から

頑張っている

あなたは

気がついて無いみたい

いつものように

新聞を読んで

コーヒーを飲んでるだけだから





「これ美味しい」

「本当?良かった」

二人で囲むテーブルは

いつの間にか

少しの出来事で笑顔になった

食事の音で

染め上げると

今だに二人だけである事を

二人だけである事を

誤魔化した

二人で誤魔化した

涙の数だけ

突き付けられる現実

私は大丈夫だけど

あなたはわからない

何処かへ

行ってしまうかもしれない

あなたの言葉を思い出したから

「子供は三人欲しい」

「可愛い子供になったね」

スマートフォンを見ながら

そう言ってたから







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