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何度もお母さんは言っていた。

突っ込みたくなる内容を何度も…


「本当に難産でね~コリャダメかっ! って思ったとき鳥の声が聞こえたのよぉ。その声を聞いたらスポッ! とスムーズに出たのぉ。さっきまでの苦労は何? って感じ。凄いわぁ。あの時鳥が鳴いてくれたから貴方は無事に生まれたのよ? だからあなたの名前は感謝の意味もかねて――」


―― 小鳥(ことり)



「なのよぉ~」

ほのぼのとした顔で何度もお母さんは言った。


その血を受け継いだ私はお母さんに似ていると、良く言われる。

…そうかな?





**************




「鳥さん~。素敵なぁ~鳥さまぁ~♪」

私の名前は小鳥。お母さんの影響か、名前の所為か分からないが鳥が大好きである!

つぶらな瞳に硬いくちばし。何よりもあの羽!!!

さ・い・こ・うぅぅ~!!!


「…何やってるの?」

私の足元から友達が声をかけた。

名前が白取(シラトリ)。漢字を変えると<白鳥>。

私の中で勝手に鳥の名前同盟!!

「バード様ウオッチングです♪」

私は木に登り、望遠鏡を片手に校舎に巣を作ったツバメを見ていた。

「最近、孵化したんだよね~。ココからの方がアングル的に最高なのです!」

「…だからって気に登る? 危ないってばっ!」

「大丈夫! 木登り歴3ヶ月! いまだに落ちてません!」

胸を張って言う。

「落ちたら死んでるわよ!!!!」

ナイスなツッコミ有難う。

校舎よりも高い大木のやや真ん中らへんに私は居たりする。3階ぐらいの高さ。

「小鳥ぃぃ~」

半泣きの白取の声。

…仕方が無い。降りるか。

真っ青な顔して心配されると流石にウオッチングとか言ってられない。

「よいしょっ!…あっ」

降りようとしたら嫌な音がした。

バリバリと言う何かが折れてる音が…。

体が傾く。意図してない方向へ。

「小鳥!!?」

うっそぉん!? こなのありぃぃ??

私が座っていた木の幹が折れましたよ! 容赦なく!!!

「そんなに私は重いかーーー!!!」

私の胴回りよりも太いのに何でだ!!

「ファイトー! いっぱあぁぁつ!!」

頑張って枝を掴もうとするが、何故か枝が避けるような動きをする。

重力に逆らえない私はそのまま身体は地面に向かう。

羽が欲しい!

そしたら飛べるのに。

「小鳥っ!!!」

意識が遠のく間、白取の悲鳴を聴いた。







************





「…?」

意識が浮上してきましたヨ。

ぶっちゃけ、ショックで気を失っていた私。

記憶が確かなら、私は木から落ちたハズ。なのに体中どこも痛くない。

何故~?

怪我しないほど運動神経良かったのか?! 知らなかったヨ!

火事場の馬鹿力うんぬんっと言うものか?

そりゃラッキー。

そう思って目を開けると…


「はて? どこだココ?」

見事な芸術品の中に私がいたのですヨ!

わぁーおー。

違和感有りまくり。

ローマの文化遺産にありそうな石で出来た建物。洋風ですよ!

そこに日本人の私。

おかっぱ頭の黒髪に凹凸の少ない体と顔。短い足。コレでも平凡の分類に入ります!

ぶすじゃないですよ?

そんな私がキンピカな洋風の建物の中に居る…。

…残念。無念。こんちくしょう。

「…うむ」

今更、自分の容姿を嘆いても仕方が無いですね。

とりあえず、今はベッドを堪能中。

イエイエ現実逃避じゃないですよ?

私は水色のシーツに覆われたキングサイズのベッドの上におります。転がり放題い~。

とても肌触りのいい生地ですね~。イイ仕事してますね職人様!

布団を撫でる。

ついでに転がってみる。

「おおぉぉぉ!」

横向きになっていた私は体の向きを変えた。そう、仰向けに!

そしたら凄いものが目に飛び込んできた。

それは天井ですヨ!!

な・ん・と!! 外国の壁画にありそうな羽の生えた天使っぽい絵が描かれてマス!!

シュウキョウ絵画って言うんでしたっけ?

こりゃ見事な羽ですコト。

シャメしなくては!!!

私はスカートのポケットに入れているケイタイを探した。

「あれ~?」

無い…??

「? 服の手触りが違う…?」

思わずガバッっと、起き上がった私は掛け布団をどかして自分自身を見た。

「うおおぉぅっ!」

私の服が変わってるよ!

今気が付きました!!!

真っ白いワンピースですよ!!!


がっしゃーん


「……?」

突然の音。私じゃありませんよ決して。

何かを落とした音で、私は音の方を見た。

「白取!」

目を大きく開けた白取が立っていましたよ!

そして、白取の背中には白いふわふわの羽が付いてマス!!!

羽ーーーーっ!!!!

「……お目覚めですか…我が主、ロザンヌ様」



はぁぁぁ???




白取は私の足元? ベッドの縁に膝を付いて深々と頭を下げた。



はい、意味が分かりません!

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