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美笑(びしょう)

作者: 天川裕司

初めまして、天川裕司です。

ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。

また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。

どうぞよろしくお願い致します。

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


【アメーバブログ】

https://blog.ameba.jp/ucs/top.do


【男山教会ホームページ】

https://otokoyamakyoukai.jimdofree.com/


【YouTube】(星のカケラ)

https://www.youtube.com/@%E6%98%9F%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%82%B1%E3%83%A9-v5x/videos


【ノート】

https://note.com/unique_panda3782



【YouTubeドラマにつきまして】

無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、

お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。

基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。

創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪

出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬

でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、

どうぞよろしくお願いします(^^♪



タイトル:美笑びしょう



イントロ〜


特に女性の方にお聞きしますが、あなたは美しくなって、誰か特定の人の心を射止めたいと思いますか?

」とは、女性の代名詞のようなもの。

しかし行き過ぎた美は時に破滅をもたらし、老化を待たずとも、その場で奪われる事もあるようです。



メインシナリオ〜


ト書き〈会社〉


私の名前は本賞瑠輪子ほんしょう るわこ

今年で37歳になる独身OL。私の夢は幸せな結婚。


今付き合ってる人がいるけど、まだどうにもその気になれない。

カケルさんは確かに優しくて、私の事を愛してくれてるようだけど、

私のタイプから言って少し離れていた人。

簡単に言えば顔がタイプじゃない。格好悪いのだ。


でも周りがどんどん結婚して行くから私もその流れに乗って、

何となくの勢いで付き合い、今まで来ている。


でもこんな事じゃダメだと、ある時から反省するようになり、

本当にカケルさんを愛せるように、自分を変えてみたかった。


ト書き〈カクテルバー〉


でもなかなか上手く行かない。心がその気になれない。

ムシャクシャして、私はその日飲みに行った。


するとそこで出会った人がいた。

巣場鶴子すば つるこさんと言う人。


都内で恋愛コンサルタントの仕事をしていたようで、

そのせいでか私の心もそちらになびいてしまい、

私は今の身の上を彼女に打ち明けていた。


つまり悩み相談のような形になり、

どうすれば彼の事をもっとちゃんと愛せるか…

その方法を彼女に聞いて、悩みを解決してもらおうと考えたのだ。


不思議な体験だった。何か彼女は「昔から私の事を知ってくれていた人」のような気がして、

その点で心が和み、少し開放的にさせられた…というのがある。


鶴子「それでしたらこちらのドリンクをどうぞ?私、以前にビューティーサロンを経営していたことがありまして、サロン系のサプリドリンクには今でも精通しているところがあるんです」


そう言って彼女は持っていたバッグからドリンク剤のようなものを1本取り出し、それを私に勧めてそう言ってきた。そして…


鶴子「あ、それと、良いエステサロンもご紹介しますよ?もし良ければそちらもお試し下さい。そのドリンクは特定の人に一途になれる薬、そして私が紹介しようとしてるサロンはその為の美しさを引き出すきっかけ」


さらに美しくなればその特定の人の心をもっと射止めることができ、

その人から愛されて、それが土台になり、一途になったその心もさらに補強される…

そんなことを彼女は私に言ってきて、私はその気になってしまった。


2つ目の不思議は、彼女に言われるとその気にさせられるという事。


ト書き〈生まれ変わる〉


そして数週間後、私は生まれ変わった。


瑠輪子「こ、これ、私…?」


鏡で自分を見ても、自分の感覚がしないほど

私は理想の美女に生まれ変わる事ができた。


瑠輪子「あ、ありがとうございます!ホントにありがとうございます!」


私は何度も鶴子さんにお礼を言った。

でも鶴子さんはそんな私に1つだけ、

「絶対約束してほしい」という事を言ってきた。


鶴子「私があのドリンクを差し上げたのも、このサロンをご紹介したのも全てはあなたと、今あなたにとって特定の人であるカケルさんとの将来の為」


鶴子「絶対、浮気はしないと約束して下さい。でないとあなたにとって、信じられない程の不幸が訪れる事になるでしょうから」


なんか怖い事を言ってきたが、私は今の自分の美貌に酔いしれており、

彼女がその時言った事は横へ置き、自分の人生だけを考えるようになっていた。


「はい分かりました!」と一応言葉に出して伝えておき、その場をあとにした。


ト書き〈3ヶ月〉


それから3カ月間、私はカケルさんにとって本当に良い女、

理解者、伴侶のように成れていたと思う。


それまでの独り合点のわだかまりを全て捨て、

ただカケルさんに一途な女として、

本当に過ごすことができていたと思うから。


でも3ヶ月が過ぎた時、私にも少しずつ他が見えるようになっていた。


男達「ねぇ、今夜付き合ってくれない?ご飯おごるからさ」


男達「よぉ、イイだろ?今日はそんな冴えない彼氏の事なんて忘れてさ、俺と良い事しようぜ?」


そう、またカケルさんに対する以前の気持ちが膨れ上がって、

私は彼のもとから離れてしまったのだ。


ト書き〈さらに変わる〉


カケル「る、瑠輪子、お前ほんとに浮気したのか…?」


ついに彼にその事がバレてしまった。

彼は本当に心から私を愛してくれた。


だから少しだけ良心の呵責もあったが、でも…

「女は自分の幸せを求めてナンボ」

の精神が私の中に芽生えてしまい、そんな彼を…

「フン!あんたと私とじゃ釣り合わないでしょ?」

なんて適当なその場しのぎの言葉を並べ、

傷ついた彼をあざ笑うかのようにしてその場を立ち去った。


カケル「なんでだ!なんでだよ!戻ってきてくれ、瑠輪子!」


それから数日間、彼から何度かそんな事を言われたが、

私は自分の幸せをどうしても諦めきれず、

目の前の事がもっと楽しければそれで良いとして、

カケルの存在そのものを私の内から消してしまった。


正直、私のこれ程の美貌を彼に与えるのが惜しくなっていたのだ。

私の周りには男たちがワンサカ居てくれるようになっていた。

その中にはアッチ系の業界で活躍する何々監督さん、なんかも居たりした。

そんな彼らを相手にすれば、もっと自分の満足を求める傍ら、お金まで莫大に稼げてしまう。


カケルと居たんじゃ、こんな事は果たして有り得ない。

心と体の満足を追い求め、私はさらに変わったのだ。


ト書き〈ホテル帰りからオチ〉


そしていつも通りのホテル帰りの道にて。


鶴子「こんばんは」


瑠輪子「きゃあ!あ、あなたは…?!」


何のひとけも無かったその路地裏に、いきなりあの鶴子さんが現れたのだ。

誰もいないのを見計らって歩いていたのに

いきなり背後から現れた彼女に対し、私はこのとき初めて恐怖した。


鶴子「あなた、約束破りましたね。あれほど言ったのに、あなたは自分を愛してくれる特定の人・カケルさんを心の中で殺してしまい、自分の下卑た幸せだけを求めるようになってしまった」


鶴子「最後の忠告です。あなたの携帯に又カケルさんから連絡が入るでしょう。あの人の元へ戻るのです」


瑠輪子「…え?」


鶴子「言ったはずです。特定の人であるカケルさんを捨てれば、あなたのその今の美貌を培っているドリンク剤の効果とエステの効果は、あなたにとって信じられない不幸をもたらすものになると…」


ここまで余りに一方的に言われたのもあり、私は次第に腹が立ってきた。


瑠輪子「じょ、冗談じゃないわよ!何なの!こんな所で急に現れたりして!私の事、尾行していたの!?」


この美貌を得るキッカケをくれた事には感謝している。

「でも私の人生を邪魔する権利は無い!」と激しく彼女を責め上げ、

フン!と言った感じに私はその場をあとにした。


彼女と別れてからすぐ、本当に彼女が言った通り、

又カケルから、私の携帯に電話がかかってきた。


「何とか寄りを戻せないか?」との事だったが、

私はもうカケルの言葉も彼女の言葉も聞き入れないまま、電話を切った。


(自宅の部屋で1人)


そして自宅マンションの部屋に帰ってきた時、

「ん、あれ?なんだろ?痛ツツ…」

なんだか顔と全身が痛み始めたのだ。

疲れかな?…と思っていたのだがその痛みは一向にやまない。


カケルからまた電話がかかってきていたが

私はそれどころじゃなく、余りに痛むので

自分の顔をいちど見てみようと鏡の所まで行った。


すると…


瑠輪子「…なに…これ…。…ギャアアァアァ!!」


私は一瞬、余りのショックで失神したらしい。

そして次に目覚めて見ても、現実は変わらなかった。


瑠輪子「あわわ…あわわわ…ど、ど、どうゆう事…これ一体ナンナノ…?!」


私の全身は、人体模型のように皮膚が剥がれ落ちて無くなっており、

中の真皮や筋肉がむき出しのまま、まるでゾンビのようになっていたのだ…


ト書き〈マンションを見上げながら〉


鶴子「だから言ったでしょう、不幸が訪れると。あのエステサロンでは全身に美容液を塗っていた。そしてあのドリンク剤はあなたの内側からあなた自身を変えるものだったのよ」


鶴子「すべてはあなたの美のため。つまりあのドリンクとエステサロンで塗った美容液は、あなたにその美を貸していたの。でもカケルを捨てた事でその美は目的を失い、あなたの内側からも消えてしまった。つまりその美を返してもらった、という事ね」


鶴子「あの時カケルがあなたは呼び止めたその声が、あなたにとっては最後のチャンスだったの。それを無視してしまえばあなたはもう…」


(後日)


カケルからまだ携帯に連絡が入る。


カケル「頼むよ瑠輪子。俺に悪い所があったら直すから、あと1度だけでも会ってくれないか?それでどうしても無理だったら…諦めるよ。でもあんな形で別れるのは嫌だから、せめて1度だけ…」


その声を音量いっぱいにして聴きながら、私はまだ鏡の前で…


瑠輪子「グス…ごめんねカケル、私がバカだったわ。でも、こんな姿になった私が、一体どうやって…あなたに会いに行けるの…」(号泣)


鶴子「『女は男で変わる』なんて言うけどそれは嘘。変わるのは自分の心次第、その自分の欲望で、どうにでも変われてしまうのよ」



(※)これまでにアップしてきた作品の内から私的コレクションを再アップ!

お時間があるとき、気が向いたときにご覧ください^^


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=1ZoQPF35i-A&t=1s

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


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