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作戦開始2

まだストーリーを確定させてるわけではないのでタイトルやら内容やらに修正を入れる可能性があります。

うん、全っ然眠れなかった・・

いくらなんでも数日の間にいろいろありすぎた。

寝る前に振り返ってしまったせいで目が冴え、寝ようとしている間に起きる時間になってしまっていた。


ディベルは眠気の残る体に鞭を打って起こす。

そして頬を叩いて喝を入れる。


よしっ、アルマのとこに行くか。


最後にお世話になった部屋を見回す。

もともと持ち物は少なく閑散としている中に愛用の大剣があるという部屋だったが、その大剣はガラハッドに粉々にされ無くなってしまった。

最低限持っていきたいものも入れたので尚更寂しい部屋になっている。


今までありがとうございました!


部屋に向かって一礼し、部屋をあとにする。


アルマは起きてるかな?

いや寝てるよなぁ・・


アルマはすごいマイペースだ。

これまで起こしにいかないで起きていた回数は両手に収まる。

ドアをノックしようと思ったが、やめた。

確実に寝てる。

中で動いている気配がない。

俺は渡されている鍵を使って中に入った。


「グーーー、グーーー」


まあそうだよな。

俺は勢いよく布団をひっぺがした。


「う・・ん?」


「おい、起きろ!作戦の時間だ!」


「・・・もうちょっと・・」


俺は持ってきた荷物の中からスリッパを取り出す。

身体強化を全開にしてスリッパを振りかぶる。


スパァァン!!


あまりの威力にスリッパが消し飛んだ。


「いってぇ!?なんだ、なんだ!?」


「もう支度はできてるな?作戦の時間に遅れる。

行くぞ!」


アルマはまだ寝ぼけている。

もう一発いっておこうか?

俺はスリッパを取り出そうとする。


「・・・ああ、すまねえ。

ガッツリ寝坊してた。」


のそのそとベッドから起き出して、部屋の片付けをしていく。


寝坊はしたが持っていく荷物は昨日のうちにまとめていたらしい。

それだけでもよしとしよう。


「よし、行くか!」


「・・・」


寝起きの悪いこいつのことだ

とりあえずもう引っ張っていくか・・


幸い浮いてくれてはいる。

俺は引っ張って集合場所に向かうことにした。


案の定、ヘルミナはもうきており、俺とアルマ待ちだった。

軽く作戦を確認すると、ヘルミナは飛行船のある倉庫へ向かっていった。


俺とアルマの任務はリリルテの救出だ。

場所は昨日のうちに特定してあり、彼女がいるのは第3騎士団寮の五階だということがわかった。

第一騎士団寮のみが独立しており、それ以外は基本二つの騎士団寮の建物が繋がっている。

第3騎士団寮でまだよかったと思う。

もし第4騎士団寮とか出会ったら外に出る必要があり、衛兵に見つかる可能性が高くなってしまっていただろう。

そうは言っても数人は見回っており、特にリリルテのいる場所には一小隊と同等の人数に相当する衛兵がいる。

戦闘は多分避けられない。


「んあ?ここどこだ?」


アルマがやっと目覚めたようだ。


「もう作戦始まってるよ・・」


気を取り直していくとしよう。

あまり時間をかけるとヘルミナの方が早く終わってしまう。

俺とアルマは探知系が使えない。

だから出来る限り気配を消し、注意しながらいく必要がある。


気配を消し出来る限りまずは階段へ向かう。

どうやら階段にはいないようだ。


スタ・・・スタ・・・

出来る限り足音を立てないよう歩く。

アルマはフワフワ浮いてついてくる。


「・・・そういえば俺を浮かせることはできないのか?」


「ああ、ディベルだけならできるぞ!」


スリッパでぶっ叩きたいところだがここは我慢だ。

バレてしまったら元も子もない。

そこからは足音に関して心配することなく進めた。

問題は第3騎士団寮へいく通路の前に動かずにいた兵士だ。


出来る限り、あらごとは避けたい。

どうしようか考えているとアルマが任せろ!とも言いたそうな表情で俺にグッドポーズをして兵士の方へ向かっていった。

その様子を見る。

アルマはただ進んでいってそこにいた兵士に労いの声をかける。


「朝早くお疲れー!」


兵士は疲れ切った顔でアルマの方を向いた。


「ああ、お疲れさ・・いや何者だ!

衛兵っ!!侵入・・・」


兵士は仲間を呼ぶ前に無力化された。

こっそり通り抜けるにも見つかってしまう可能性がある。

これが最善策だった。

そう思おう。


第3騎士団寮の入り口にも兵士がいた。

こちらにはまだ気づいていない。


「光弾!」


「っ・・」


ドサッ


俺は光魔法を用いて相手を昏倒させる。

そして、アルマに合図をし、倒れた兵士をそっと端の方におかせる。

第3騎士団は治癒、支援を基本とする集団であり、無力化するのは容易いものの見つからないに越したことはない。

ちなみに、万が一団長を呼ばれたら脱出は不可能となる。

今俺たちがいるのは3階であり、リリルテのいる場所まであと2階上がる必要がある。

結論として、5階までは容易に行くことができたが、リリルテがいるとされる部屋の近くに第二騎士団第一隊が陣取っておりどうやっても見つかって戦闘になってしまう。

一度4階に戻って作戦会議をする。


「なあ、アルマどうする?」


「どうするって言われてもなぁ・・

強引に突破するしかなくないか?」


・・いや、それを避けるために相談しているんだが・・


何かヒントがないかと辺りを見回す。

するとあるものが目に留まった。

それは窓だ。


なんで思いつかなかった!

俺はアルマの魔法によって飛ぶことができる。

頭が回りきっていなかった。

心の中で反省する。


「アルマ!

窓から飛んでリリルテの部屋へ向かおう!」


「いいアイデアだなっ!」


この飛ぶ原理はアルマの得意とする重力魔法だ。

対象を重力魔法によって無重力状態にし、風魔法の緻密な操作によって移動を可能としている。

基本、自分しかそれを使うことができないが、ディベルにはできるという確信があったそうだ。

ただ、風魔法と重力魔法を併用して自分以外に付与するのは無理らしく俺にかかっているのは重力魔法のみだ。

建物内なら問題ないが、外に出てものを掴んでいない時に飛ばされるとそのまま吹っ飛ぶ。

多少のリスクはあるものの、戦闘になるよりかはマシだろう。


窓に身を乗り出す。

ただ少し風が強い。

上の階に行くにはジャンプする必要があるわけで風が無くなるのを待つ。

今だっ!


ふぅ、なんとか吹き飛ばされずに五階に辿り着いた。

あとは、リリルテの部屋を探すだけだ。


確か端から6つ目の部屋だったはず。


1.2.3.4.5・・いた!


リリルテはまだ熟睡していた。

一見、普通に見えるが右足には足枷、腕には魔法封じの腕輪がつけられていた。

とりあえず、アルマには先に屋上に行っておくよう伝えた。


どうにか起きてくれないかと窓をノックするも起きてくれない。

女性の部屋の窓にへばりつく男・・・

この状況客観的に見て通報ものだ・・・

だが、致し方ない。

戦闘を避けるにはこの方法しかなかった。


これ以上大きな音を立てれば目は覚ますだろうが、部屋の外の見張りにも気づかれかねない。

そこで、魔法に頼ることにした。


「光球!」


リリルテの顔の近くに光の玉を作り、フワフワ飛ばせる。


頼む!

起きてくれ!


願いが伝わったのかリリルテが目を覚ました。

光の玉を俺の方へ持ってくる。

リリルテは光の玉を視線で追いか俺に気づく。

リリルテは目をまんまるにして驚いている。

俺はとりあえず手を振っておいた。

リリルテも返してくれているものの、状況を把握できていないようだ。

俺はと光の玉の形を変えて文字にする。


「助けに来た、窓開けて欲しい。」


リリルテはベッドから降りてスタスタと窓の方へ向かって鍵を開ける。


「えっと・・ディベルさん?」


なんて言ったら良いものか

助けるためとはいえ、女性の部屋に侵入している。

夜這いと言われても致し方ない・・


「事情は色々あるんだが・・

リリルテを救いに来た!一緒に皇国を抜け出そう!」


リリルテの顔が華やぐ!


「助けに来てくれたんですねっ!

ありがとうございますっ!破壊神の眷属らしき気配を感じてどうしようか困ってたんです!」


誤解されたらどうしようかと思ったが、そんな心配は要らなかったようだ。


「とりあえずその邪魔な腕輪と足枷を切る。

じっとしててくれ。」


リリルテは無言で頷く。


「聖剣レーヴァテイン!」


レーヴァテインを召喚し、腕輪、足枷に当てると紙を切るようにスパッと切れる。


「屋上で落ち合うことになっている。

落ちないよう捕まっていて欲しい。」


そういうタイミングで胸ポケットに入れていた魔道具が光った。

それはヘルミナに飛行船が入手できたら合図するようにと渡していたものだ。

まず俺が窓に足をかけ、リリルテに手を差し伸べる。


「ありがとうございますっ!」


「じゃあいくぞ!

身体強化!」


俺は身体強化によって足を強化する。

そしてリリルテを抱えながら跳躍した。

どうやら力をいれすぎたらしい。

屋上を飛び越えてしまった。


「光弾!」


俺は光弾を爆発させることで方向を調整する。

なんとか、屋上にたどり着くことができた。


「アルマ!助かった!

重力魔法を解除してくれ!」


「おう!」


あとはヘルミナの到着を待つだけだ。

リリルテが腕の中で震えていた。

高いとこが苦手だったみたいだ。


「大丈夫?」


「はいっ!

高くて怖かったですけど大丈夫ですっ!」


作戦が成功するか不安だったけどどうにか成功してよかった。

笑顔を向けてくれるリリルテを見て安心した。

俺たちのいる場所が暗くなる。

ヘルミナが取ってきてくれた飛行船だった。

音魔法の「消音領域」を使っているから気づかなかったのだろう。

飛行船は降下してきて、足場をかける。


「さあ、リリルテ乗って!」


「はいっ!」


「おーい、アルマ行くぞ!」


呼びかけてみたが返事がない。

うん、また寝てる・・

俺はアルマを引っ張って飛行船に乗り込んで行った。


遠ざかるグロリエ皇国の首都レオダナを眺める。

中央には皇帝の住む皇居レオダナ城がある。

それは夜遠くからでも見える煌びやかな建物で、グロリエ皇国の象徴と言っても過言ではない。

俺はグロリエ皇国、首都レオダナに別れを告げる。


破壊神の復活を必ず防いで戻ってくる!


そう心に誓い首都を後にした。





























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