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かなりまずい現状を知る

!?・・・・


あれ・・・

確か、ガラハッドと戦って俺は・・・


周りを見回してみると辺り一面真っ暗だった。

それにどういうわけか体を動かすことができない。


ここは一体・・・?


「お目覚めか?やっと話すことができるな」


真っ暗な空間に男の声だけが響く。

誰もいなかったはずの空間に歴戦の戦士を彷彿させる剣士?のような男がいた。

彼から発せられる圧はガラハッドを優に上回っており嫌な汗が流れる。


「何者だ?」


俺は慌てて飛びのき男から距離をとる。

剣に手をかけようとするが、むなしく空を切る。

ガラハッドに壊されていたことを忘れていた。


「そうあせるな。一緒に死線をくぐった仲だろ?」


目の前の男とあったことはない。

もしあっていれば忘れることは絶対にありえない。

それ程のインパクトがこの男にはあった。

そこでふと気づいた。


「あなたは、聖剣レーヴァテインなのか?」


男がケタケタと笑っている。


「半分正解で半分は間違いだ。俺の名前はレディル。太古の昔に破壊神と戦った内の一人だ。今となっちゃ聖剣に縛られたただの霊だがな!」


俺は名前を聞いて思い出した。

レディル・・・二つ名に「剣神」の名を持つ大英雄だ。

俺は本を読むのはあまり好きではなかったが、英雄伝を読むのは好きだった。

中でも、邪神の章に登場するレディルは憧れであり、ヒーローだ。

だが現状は、まったくというほどわからない。


「とりあえず、どういう状況教えて貰えますか?」


この真っ暗な空間に俺とレディルしかいない以上、話をする必要がある。

偽物という可能性は排除できないが、腹をくくる。


「じゃあ、まずは俺に事について語らせてもらおうか。

俺は、当時大陸で暴れまわっていた破壊神を討伐するために仲間とともに旅を始め、旅路は過酷なものだったが何とか破壊神の元へたどり着いた。

だが奴は相当に力を蓄えており。封印するほかになかったわけだ。

仲間を失いながらもなんとか封印には成功したが、反撃をもらってしまってな・・俺は聖剣に閉じ込められて破壊神の元住処である破神殿に封印されていたってわけだ。

そこから脱出しようと力をためていた所、子孫の気配を感じてためていた力を使って飛んで行った。

簡単に言うとこんなところだな!」


・・・・・

情報量が多すぎて理解が追い付かない・・・

レディル本人であることは確実とみていいだろう。

道理でガラハッドが驚くわけだ。

それに、大英雄の子孫だったなんて信じられない。


「どうして俺が子孫だとわかったんですか?」


聞きたいことはほかにもあるがまずはこれを知りたいところだ。


「どうして知らないんだ?成人したら伝えるよう代々言っておいたはずだが・・・」


納得した。

俺の両親はヴァニタス大侵攻の際。行方不明となってしまっている。

その時俺は5歳だった。


「俺が五歳の時に両親は行方不明になっていてそれ以降あっていないんです。

それが原因だと思います。」


二人の間に何とも言えない空気が漂う。


「・・・あーー・それはなんかすまない・・・」


結果的に、先祖様に謝らせてしまってなんか申し訳ない・・・


「俺が子孫だって気づいた理由はディベル、おまえ自身の魔力だ。お前はいずれ俺を超える事ができるほどの潜在能力を持っている。それに、俺とは違ってコツコツと努力を積み重ねてきているだろ?いい太刀筋だったぜ!」


心にすごく響く・・・

先祖様のお墨付き、それも俺の憧れていたレディルからだ。

嬉しくないわけがない・・・


「それに手の甲を見てみろ!

紋章が浮かんでいるだろ?

それが俺の子孫である証だ。」


手の甲を見てみると、今朝は確実になかったであろう紋章が浮かび上がっていた。


「!?

ホントにある!!」


本当にレディルの子孫であったという事実に感動し、思考停止した。


「・・・おーい

もういいか?・・・」


はっ・・・

思考がトリップしてしまっていた。

話を戻さないと・・・


「すいません。続きをお願いします!」


レディルは少しあきれながらも再開した。


「俺がここまでに至った経緯、ディベルが俺の子孫であることは伝えた。間違いないな?」


俺は無言で頷く。


「ここからが本題だ。

単刀直入に言わせてもらうと、ディベルが今いる国グロリエ皇国の上層部のほとんどは破壊神の眷属に乗っ取られているぞ!」


「・・・は?」


「すまないが、記憶を少し見させてもらった。多分だが、騎士団長の誰かが完全に傀儡になっている。こんなことができるのは神将モルドレッドだ。だから・・・」


「ちょっと待ってくれ!それは本当なのか?」


俺は我慢できずに話を遮る。

いろいろと驚かされてきたが、これは特大の爆弾だ・・・

記憶を勝手にみられたことを咎めようと思ったがそんなことはどうでもよくなってしまった。


「驚くのも無理はない。だがこれは事実だ。以前も同様のことがあったが、その時、人類側は大打撃を受けた。だからそれをディベルに防いでもらいたい。」


レディルは真剣な眼差しでディベルに伝える。


このグロリエ皇国は故郷のような場所だ。

もちろん親友も、仲間も、家族のように接してくれた人もいる。

そんな場所を破壊神なんかに奪われてたまるか!


「わかった!

じゃあ俺は何をしたらいい?」


決意を宿した瞳をレディルに向ける。


「そうだな・・・

まず、聖女、今代の聖女の名前はリリルテだったな。リリルテの救出だ。同時に、おまえが一番信頼している人物を仲間にする。最後にグロリエ皇国からの脱出だ。」


1リリルテの救出

2仲間を作る

3グロリエ皇国からの脱出


心の中でもう一度暗唱しておく。


「そのあとのことは追々伝える。できる限り上層部とのかかわりを避けたほうがいい。

特に騎士団長には気をつけろ!今回で力を使い過ぎたから少しの間手伝いことができない。」


レディルは伝え残したことがないか考えているようだ。

今回レディルの助けがなければ負けていたのは俺のほうだった。

レディルの力を借りなくても神将と戦えるよう強くならないと・・・


「思ったんだけどよ、ディベル敬語使い慣れてないだろ?それに今後一緒に闘っていく仲だ。敬語はなししようぜ!」


先祖様であるうえ憧れていたレディルに対し敬語を使おうと頑張ってみたがおかしかったらしい。


「わかり、わかった。改めてよろしくな、レディル!」


「こちらこそよろしく!破壊神を今度こそぶっ飛ばそう!」


俺とレディルは固く握手をした。


「もうそろそろ、おまえが目覚める時間だ。何か聞いておきたいことはあるか?」


少しの間思考する。


「極光爆裂剣は使わないほうがいいよな?」


レディルが近づいてきて俺のつま先から頭までをじっくりと観察する。


「使わないほうがいいと思うが、そもそも使えないと思うぞ。

なんせあの時は俺の力で底上げしていたからな。

だが、近いうちに自力で使えるようになるはずだ!

ディベルは俺よりも強くなる素質があるのだから!」


俺自身の目標は決まった。

極光爆烈剣を自力で打てるようになることだ。


「いい面構えになったな!

今度新しい技を教えられるようにしておく。

今のガラハッドにはあのダメージは相当なものだ。

だからすぐに俺がいなくなったのが伝わることはないが、早く動いておいたほうがいいぞ!」


レディルの言葉には、今のガラハッドとある。

つまり今まで以上に強くなる可能性がかなり高いということだ。

より一層警戒を強めた。


「わかった!いろいろと助かった!

すぐに動くとするよ。」


「おう、またな!」


意識が覚醒し始めるのを感じる。

やることはたくさんある。

破壊神から国を救うためやってやる!


決意を胸に俺は目を覚ました。














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