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心に白き胡蝶蘭を。  作者: しっちぃ


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恋情、変化。

「それじゃあ、行くわよ」

「うん……っ」


 身をすくめるの、初々しさを感じて余計にそそる。慣れたこと、慣れた姿勢、……でも、この感情は、初めて。


「痛いなら、言って頂戴?」

「ぅ……わかった」


 服越しに、軽くなぞる。胸元から、脇のあたりに下ろしていって。さっき胸を触ったときにも感じた、まだ、二次性徴のまだ最中の、くびれも膨らみも少ない体。それに似合うあどけない顔と、それに似合わない蕩けた顔と、甘ったるい声。快感と一緒に、背徳感も頭に流れこんでくる。


「まだオトナになりきってないの、イケナイことしてる気分になっちゃうわ」

「ぅ……こころもなれるかな、蘭ちゃんみたいなオトナの体に」

「なれるわよ、……おいで?」

「うん、……ちゅーしながらのほうが、ドキドキできそうだな、……いいかな」

「ええ、……ほら」


 寄せてくる顔、たまらなくかわいい。慣れてきたのか、自分から顔を傾けてきて。……離さないように、背中に手を回してあげる。目も、ぎゅってつむるんじゃなくて、薄く開いてる。


「ふ、……ん、ぁ……、ちゅぅ、んぅ……、ぱぷぅ、んちゅ……」

「……ちゅ、ちゅぴ、……りゅぷ、ん……、ぴちゅ、ちゅる……」


 積極的なとこ、私もたまらない。少しゆるやかで、気持ちいいけど、まだ考える余裕もある。背中も、けっこうはまる人もいるとこだけど、どうかしら。中指で、背骨のあたりをなぞるように撫でてみる。びくって、震えるのが答え。思わず離れてしまって、ほんのり寂しさが染み入る。


「ん、ぁ、は……、っ、……そこ、……っ」

「はぁ、んぅ……、もう……こころさんってば、そんなによかったかしら?」

「ぁ、うん…………あのね」

「どうかした?」


 触れるじゃなくて、さするように撫でてあげる。まだ、吐息が熱っぽい。見つめてくる目も、丸っこくてかわいらしいのに、背伸びなんてしなくても色香を感じる。


「こころのこと、呼び捨てしてほしいな、……もっと、ドキドキしたいの」

「ふふっ、……しょうがないくらい欲しがりね、……こころも」

「らんちゃん……っ」


 また、顔を寄せられる。欲しいって思ってくれるの、たまらない。口づけ、今日だけで何回したかしら。今度は、触れ合うだけ。見つめ合って、気が付いたら抱き合ってて、……服は脱がせていないけど、何かがはがれていったような感じ。

 カラオケマシンからは、この子が入れたらしい曲になってる。二人きりになれる場所なのもあるけれど、私もこんなに夢中になっちゃって。


「あなたが満足するまで、気持ちよくしてあげるわ、……こころ」

「うん、……ちょうだい?」


 時間、足りるかしら。二時間もあれば何回でもイかせてあげられてたのに、今日は足りなかったかも。

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