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【2話】記憶の復活(化け物side.2)

第三者視点です

ティール・アルフスに憑依していた化け物、いつの間にか憑依していたティールの姿からは姿を変えており本来の姿を露わにしていた

真っ黒なベールに包まれ中の見えない様子の頭部、だがベールに包まれた頭部からは赤い灯のような、生者を憎む亡者の執念の炎の双眼をのぞかせている

胴体も頭部にかかったベールと同じようにボロボロな布でできたマントで身を包んで宙の上を浮いていた

一言でいえばレイスと呼ばれるゴースト系統のモンスター、その進化個体といったところだろう


見るだけでも不快感を与えるそれは、大隊長の頭を目にも見えない速さで吹き飛ばした


「「大隊長!!」」


吹き飛ばされた頭部は、真っ赤な鮮血をまき散らしながら鮮やかな放物線を描き宙を舞う

その光景を見た大隊員達は激情に駆られて、すぐさま化け物を殺すために行動を開始する

激情に駆られているとはいえ、彼らも国の中では精鋭揃いと歌われる騎士団、動きに迷いはなく流れるような動きをもって相手を囲い込む

そして囲い込んだと同時に彼らは敵の四方から同時に攻撃を仕掛ける


「#$*&%”#$!!」


化け物は四方からの攻撃を感知すると奇怪な叫び声をあげた

一瞬精神破壊系の特殊能力かとも思ったがそんなこともなかった、自分たちには何の影響もなかった

彼らはそれを威嚇行動の一種と判断し動じることなく攻撃を打ち込む。


「うらぁ!!」

「っしゃあ!!」

「どりゃぁあ!!」

「ふんぬ!!!」


先陣を切った大隊員4名による連続攻撃

1人目は下から上えの上段切り

2人目は目標がひるんだところへの背後からの刺突

3人目はメイスによる打ち上げ攻撃

そして4人目が打ちあがった敵をハンマーで叩き落す

流れるがごとくの一連の動きはほんの2秒足らずで行われた


「援護ぉ!!!」


叩き落された化け物に対して後続の騎士たちによる魔法攻撃が行わる

外見上の特徴を抜き出し、ゴースト系統と断定した彼らは聖属性魔法の【プリファクション】を打ち込む

だが、聖属性魔法を打ち込んでいるにもかかわらず化け物がまた奇怪な叫び声をあげた


「##$%*%&!」


「「ぶはっ!!?」」


次の瞬間、彼らは化け物から発生した黒い波動によって吹き飛ばされた


「&&$%$#$”!#”#$$#!!!!」


吹き飛ばされた彼らに対し、化け物は追い打ちをかけるように奇怪な声を上げる

化け物の背後には無数の魔方陣が展開される


「多重展開魔法!」


吹き飛ばされて受け身をとれた小隊長は声を荒げ、周囲の兵士達へ危機を伝えた


「#%”!」


だが、それは少しばかり遅かった

無数に展開された魔方陣からは、陰でできたように黒いジャベリンが大量に打ち上げられた

打ち上げられたジャベリンは空を覆うほどの量であり、それはある程度の高度まで上がったところで

重力に身を引かれ落下を始めた


「あ...あ...」


未だに体勢を立て直せておらず地面に尻をついている兵士達は、その光景を見ることしかできず空に喘ぐ

だが、重力によってぐんぐんと加速してくるジャベリン達は、兵士たちに向かって止まることなく加速する

加速し、加速し、加速し、加速し、加速する


「や...やめろ...やめてくれ!!」

「うぁあ...うあぁあああああ!!!!」

「ひぃいいいい!!!」


ぐんぐんと自分たちへ迫るジャベリンに、ついに兵士たちは発狂する

だがそんなことも関係なしに重力に身を任せるジャベリンたちは落下する


「たのむ!!おれにはまだかぞくg_____」


1人の兵士の叫びの途中で、最初のジャベリンが突き刺さる

そして、それに続いてジャベリンたちはついに兵士たちのいる大地へと降り注がれる


「ぶっ」

「ぶぎゃっ」

「ごふっ」

「うげっ」

「ぎゃっ」

「ぴぎっ」

「お”ぉ”っ」

「どぅっ」

・・・


打ち上げられたジャベリンはまるで雨のように降り注ぎ兵たちに突き刺さる

突き刺さった兵士は悲鳴をあげようとするがそれもまた別のジャベリンが刺さることによって掻き消える


・・・


いつしか兵士たちの悲鳴はなくなり、あたりにはジャベリンの地面に突き刺さる音か肉がはじける音しか聞こえなくなる

死んだ兵士に最後のジャベリンが刺さる、あたりに肉片が飛び散ると同時にその兵士の筋肉がビクンと痙攣する


その音を最後に、ジャベリンの降り注いだ平野は静寂に包まれる


「%$”#$$”?」


あたりに数多くの兵士がジャベリンに串刺しにされている地獄絵図のなか

化け物は「これで終わり?」といわんばかりに調子よさげな奇怪な声を上げる


「お...あ...ぇ...」


化け物の背後からかすれた声が上がる


「#”$??」


化け物はゆっくりと後ろを振り返り、死屍累々と化した光景の中からその声の発生源を探す


「ぜ...たい...に...許さ...ねぇ」


続けて聞こえた声を気に化け物はその声の発生源を見つける

胴体と足にジャベリンが刺さっており、並の人間ならば死んでもおかしくない量の血液を垂れ流しながらも、その男は這いつくばりながら化け物に向かって闘志と憎悪のある目つきを化け物へと送っていた

そいつは、団員たちからケイレフと呼ばれていた男だった。


「アルフスも...トールも...お前が...お前が...」


ケイレフは立ち上がる

とても歩けるような状態でなくとも、彼は執念によって立ち上がった


「殺す...殺す...殺す...」


よろよろな足取りであるが、ケイレフは歩き出した

歩くたびに、彼の胴体と足からは血があふれ出す


「昔馴染みの...あいつら...あいつらを...殺したのお前は...お前は!」


そこまで言ったところで、ケイレフは口から吐血する



「ぜったい...殺す...殺す...コロスぅ...コロス!!」


ケイレフは剣も抜かずに化け物へ向かって走り出す


「コロスコロスコロスコロスコロス・・・」


化け物とケイレフの距離は5mほど

化け物は武器を置いて近づいてくる瀕死の人間に興味を持ったように来るのを待ち構え始めた


「コロスコロスコロスコロスコロス」


距離は2m

ケイレフは襟から自分の手を服の中へ入れる


「コロスコロス___死ねぇ!!!」


ケイレフは服の中からペンダントとして首にかかっていた魔結晶を取り出しかみ砕いた

そして、魔結晶の中にため込まれた魔力が解き放たれる


「#$%”!」


ドォオオオオオオオオオン!!!


とてつもない轟音を鳴り響かせながらその魔力爆発は周囲に破壊の渦を巻き起こす

ただの炎ならばこれで終わりなのだが、これは魔力による爆発

魔結晶内にため込まれた魔力が空気中に散るまでの間、周囲の物体を破壊しつくす


キョオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォ___


数十秒にわたる破壊の渦が静まり、平野には大きなクレーターが出来上がった

そして、その中に佇む影がいた


「$”#$%$......&#$”!*...」


化け物だ

もともとボロボロだったベールとマントはさらにはだけ、中の陰でできたような肉体が露わになっていた

だがそれでも弱った様子はなく、先の攻撃に対して愚痴を吐くように不快そうな声を上げて宙を浮き続けていた



「%#”...#$%”’#%!!??!?」


そんな化け物に突如として変化が現れる

今まで様々な攻撃を受けても何も感じなかったような様子からは一変し、突如として苦しみだす


「$%’$!”&$’%!$&%!$%!”%」


自身を構成している影が歪みだす

多少なりとも人型であった化け物は、まるで何かが暴れているようにのたうち回り、その体は膨張や縮小を繰り返す


化け物は自分の中からあふれ出ようするナニカを抑えようと強引に自分を縮め始める

徐々に体は縮む、縮む、縮む...

そこまで来て、化け物の縮小が止まる


「.........................っあ」


その言葉を最後にして、化け物の体は一瞬で膨れ上がり、爆発した


バフッ!!


化け物の体は弾け、あたりには粉塵のような黒い粒子があたりを覆う

黒い粒子は地面に落ちることなく宙を舞い続ける


ヒュォオオオオオオオオオオ


そんな中、突如として突風が吹き始めた

すると、その突風が引き金となったように黒い粒子たちによる大きな竜巻が巻き起こり始める

ぐんぐんと勢いを増していく黒い竜巻は、魔力爆発でできたクレーターの直径を優に超え、すさまじい勢いで威力を増していく


ブォオオオオオオオオオオ


クレーターでできた穴は、黒い竜巻の猛烈な息吹によりさらに土が抉られ、広がっていく

だが、猛烈な勢いで勢力を強めた竜巻は、これまた何の拍子かいきなり小さくなり始める


ブォオオオオオオオ___

ブォオオオオオ___

ヒュオォ___


ドサッ


黒い竜巻が収まった

そして、黒い竜巻の中心点だったところに何かが落ちる。


人間の子供ほどのサイズの大きさの、影だ

先の化け物よりかは、さらに人に近い形をしているが、手足の先端の指先は人の指のように丸みを帯びておらず、鋭利な先端をしている

それ以外は、とくに人の形とは変わらない、漆黒の『影』だ

ソレは、今はまだ、眠りについていたのだった










__________________








空の明かりが消え、世界には夜が来た

そこで、影は赤い灯のような目を開け目を覚ます

あたりに生物などおらず、静寂を貫く平地のなかで、『影』はゆっくりと上半身を起こす


あたりをきょろきょろと見まわすと、『影』は声を上げる


「...あぁ。思い出した...」


影でできたような顔で、どこに口があるかわからないが、『影』は声を発した


「...俺は、人間だったんだ」


この時、『影』...もとい彼は、前世の記憶を取り戻したのであった.

うーむ、自分で言うのもあれだけど下手くそな文章やなぁ

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