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人生...いや、狼生は楽じゃないね!  作者: ゴンピ~
第2章:鉱山都市マクダンタ
66/132

66話目




ドガンっ!!!

グシャッ!

バキバキッ!!!!


さっきから様々な破壊音が響いている。

......これ、大丈夫なのかな。

坑道内なんだけど、崩れたりしないのか?......


「......やっぱり、僕たちいらなかったんじゃないかなー?

これ.........」


まぁ、確かに......一人で無双状態だもんな。


バシンッ!

ドシャッ


今もアシッドセンチピートがぶっ飛ばされている。


『経験値を48得ました。』

『知性Lv._により経験値を40得ました。』

『レベルが1上がりました。』


あー、今の一撃で殺られたようだ。

そうそう、俺達が戦闘をしていなくても経験値が入ることがわかった。

それも、経験値の量は変わらずに.......

ゲームで言うところの寄生レベルあげみたいだ。

なんだか申し訳ない気分になってくる。


「よし、あらかた終わったな。

クラウド、次の階層に行くぞ。」


「あぁ、はい。」


もう次は地下5階だな。

1階から地下2階まではクラウドの地図のおかげで、最短距離を行くことができた。

しかし、そこからはまだ地図が出来上がっていない。

そのため、地図を作りながら進んでいくことになる。

ウロウロしつつ、且つ魔物との戦闘で進行速度は遅くなるはずであるのに、魔物との戦闘時間はほぼ無いものに等しいくらいの速度で撃破していっている。

ギルベルトが出会い頭に1発お見舞いすれば終わりだもんな......

そのおかげでかなり早く進んでいる。


「おぉ、そうだ。

次の階層から敵が変わる。

アンフィスバエナという蛇のようなやつと、サルティサイダ・アウラネというクモだ。

アンフィスバエナは、目が無いのにも関わらず正確に俺達の場所が分かる。

それに、頭の先は尖って固いし、蛇のようであるのに蛇行せず真っ直ぐに進んだり、後退したりする。

サルティサイダ・アウラネは、クモであるのにも関わらず糸による待ち伏せがない。

自ら獲物に接近し、ある一定の距離で獲物が自分の射程に入るのを待つ。

ピョンピョンと跳ね回り、トリッキーな動きをするため攻撃が当てづらい。

それと、こいつに噛まれたら強力な麻痺毒を持ってるからな。

そこを注意しておいてくれ。」


へぇ、地下5階から出現する魔物の種類が変わるのか。

今回の魔物はどんな感じなんだろうな?

......まぁ、よっぽどでなければギルベルトがすぐに殺ってしまうんだろうけど。

そういや、よく小説とかゲームとかだと下に行くほどだんだんと敵が強くなっていくんだったか。

ダンジョンだと、トラップとかもあったりして、その難易度も上がっていくんだよな......

ここは坑道だからトラップは無いだろうけど...


「分かりました。

...これ、僕達いりましたか?」


「あぁ、そりゃぁもう。

こうやって会話してるってだけで気分が楽になる。」


「...そうですか。」


ギルベルトはにこやかに笑って言っているが、クラウドは落ち込んでいる。

その横でリーシアが心配そうに見上げている。

.........そうだなぁ〜.........


『クラウド、俺達でも役に立とうと思えば役に立てるぞ?』


『なに?

どんな方法なの!?』


......おぅ、やけに食いついてきたな。

それほどに自分が役に立っていない状況が不満だったのか。

俺の背の上にいるやつなんか、楽ができると喜んでいたってのに......


『クモはトリッキーな動きをするし、ヘビみたいなのは前後にスムーズに動けるらしいだろ?』


『うん。

ギルベルトさんがそう言ってたもんね。』


『そこでだな。

ギルベルトは攻撃に使うのは大剣だろ?

攻撃力がある分、行動はあのランクにしては遅いと思うんだ。』


『うん。

そうだね。』


『敵が素早く動く分、これからの敵でギルベルトが怪我をする可能性も出てくる。

それか、攻撃を受けないように今まで以上に注意が必要になってくるだろう。

そうすれば攻撃に力が乗らなくなり、なかなか倒せなくなるんじゃないかな?』


クラウドがなるほど!といった顔をしている。

......まぁ、今までの敵であんな無双してたんだから、少し強くなったってあんまり変わらない気がするがな......

そこは気にしない。

クラウドが落ち込んでいるのだから、元気づけてやらないとな。


『そこでだ、敵が動けないよう妨害するんだ。

そうすればギルベルトだって安心して攻撃をすることが出来る。

クラウドには魔法があるからな、それを使ってもいい。

クプレだってあの茨で動きの阻害をしてただろ?

俺だって進化して強くなったんだ。

動きの阻害くらいできるさ。

...後はクラウドの考えでどのようにするか、命令を出してくれればいい。

そういうのだって、役に立っていると思うぞ?』



クラウドは少し考えて、


『......そうだね。

まずは敵の動きを見て見ないと...

そして、クプレにお願いするよ。

アシッドセンチピートの時、上手く抑えてたもんね。』


そうだなぁ。

茨を何本も使って動きを阻害してたもんな。

あんなに自由に動かせられるのは便利だよな。



「よぉし、頑張るよ!」


「......おぅ、何か気合い入ってるな。」


急に大きめの声を出したのでギルベルトが驚いている。



そしてクラウドは気合いのあまり、つい口で言ってしまったんだろう。

その後は顔を赤くしてしばらく俯いていた。


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