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人生...いや、狼生は楽じゃないね!  作者: ゴンピ~
第1章:森の異常
49/132

49話目



はぁ、俺何やってんだろ......


あの後魔石をすべて掘り終え、ルレット達が向かっていた場所を手当たり次第探したが、特に変わった場所はなかった。

また、ルレットが大量に集まっている群れも探したが、そちらも無く、最大5匹程度の群れしか無かった。

日も暮れかけているため、帰路に付いているのが現状だ。



......いや、そう言うことじゃない。

俺はサファイアの気持ちも、思考も考えずに自分が勝手に思い付いたことを押し付けようとしていた。

ここは平和な日本ではない。

魔物は至るところにいるし、街だって治安も日本に比べれば良くない。

そのわりに個人の持つ力は地球の人よりも強いであろう。

そんな世界で生きているんだ。

何も無いと言うのはおかしい。

いたるところに悲劇は起きているのだろう。



......いやいや、そう決めつけるのはダメだ。

日本だってその人その人で悲劇であると思う人も多くいるだろう。

度合いが違うだけだ。

いや、その人にとっては最悪かもしれない。



.........



...何を考えてるのか自分でも分からなくなってきた。




......取り合えず、サファイアにはサファイアなりの考えがあるはずだ。

俺はそれを見守ろう。


相談に乗って欲しければ相談に乗る。


力を貸して欲しければ力を貸す。


悩みを聞いて欲しければ悩みを聞く。


色々あるだろう。

それら全てしてやろう。


だが、それには全て相手からの一歩がいる。

俺から歩んでやるのは苦手だ。

下手に寄ると、さっきのように失敗してしまう。

だから、相手に来てもらおう。


俺になら近づいてもいいと思ってもらえるように......

物理的にはクリアしているけどね!



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



さて、街に帰ってきた。

魔石の交換をしようと思うのだが、クラウドもいた方がいいよな。

何か新しい情報が入ってるかもしれないし...

首に下げている鞄はずっしりとしているし......


いや、それは関係ないか。


取り合えずクラウドを探そう。

最初は宿かな。

クプレを部屋に入れる許可を貰えたのだろうか?



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



宿に着いたがクラウドは居なかった。

クプレも探したが部屋にも納屋にもいない。

二人とも何処かに出掛けているようだ。


次は店屋街に行ってみようか。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



武器や防具を売っている店、剣だけを売っている店、鎧だけを売っている店等、同じような系統を売っている店が沢山ある。

薬屋はそれに比べて2つしかない。

1つはちゃんと店っぽいから分かりやすいが、俺が前入った店は民家のようで分かりにくい。


一軒一軒覗いて見たが何処にもクラウドは居なかった。

さて?何処にいるのやら?



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



図書館、屋台街、一般の民家の建ち並ぶ場所等、街中探したが見つからない。

一体何処へ行ったんだ?



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



動いていると行き違う可能性があるため、探すのを諦め宿に帰ってきた。


そして、30分くらいたっただろうか?

待つのに疲れ、微睡み始めていると、足音が聞こえてきた。

ん?クラウドかな?


扉が開く。

入ってきたのは............



ギルドの受付のルリカだった。


...何で?

何故ルリカがここに来るんだ?


ルリカは溜め息を1つつき、


「はぁ、やっと見つけた。

街の中をウロウロしないでよね。

探すのが大変だったでしょ......」


「さ、付いて来なさい。

クラウドが待ってるわ。」


そう言ってさっさと踵をかえす。


何だかよく分からないが、付いていかないと......

サファイアが背に乗ったのを確認して、ルリカを追いかける。


着いたのはギルドだった。

......最初にここを探せば良かった。

そうすればあんなに歩き回らなくても良かったのに......


ギルドの中に入るとクラウドが誰かと話をしている。

一人はデク、もう一人はルレットの討伐依頼を出したえーっと名前は......

プルトリコか。

そうして、もう一人。

こいつは知らない。

今まで見たことが無いが、誰なのだろう?


。。。。。。。。。。。。。。。

ドルグ・サンタルチア

種族:純獣人族(鷲型)

Lv65/100 状態:人化

HP 550 MP219

力 631

防御 264

魔力 128

俊敏 596


[通常スキル]

威圧Lv7 喰い千切りLv8

引き裂きLv8 翼で打つLv4

体当たりLv4 羽雨Lv7

竜巻Lv6 飛斬Lv5

飛翔Lv10 獣人化Lv10


[特殊スキル]

斬撃耐性Lv4 打撃耐性Lv3

毒耐性Lv1


。。。。。。。。。。。。。。。


なっ!?

余りの驚きに体が固まり、目が離せない。

そんなときにクラウドらが此方に気付いた。

ドルグ・サンタルチアも此方に気付き、俺を見る。

俺を見たとたん目を細めた。

すると、そこには居ない筈であるのに、巨大な鷲が俺を睨み付けている幻想が見える。


俺は自然に股下に尻尾が入り、耳も伏せ身を低くする。


「ドルグさん止めてください。

ブランは僕の友達なんですから。」


クラウドが俺とドルグの間に入り、視線を遮る。

視線が無くなったことで安心し、脱力感が襲ってきた。

それに逆らうことなく脱力し地べたに倒れる。

唐突に倒れたことにより、サファイアが落ちてしまった。


すまん。だが、ちょっと今は無理だ。

そこまで気にしていられない。


サファイアは床に落ちると体勢を立て直し、その場で座った。

......何かサファイアも疲れてる?


「ブラン大丈夫?

サファイアも余波をくらったんだね。

ゆっくり休んでいていいよ。」


ブランが駆け寄り俺とサファイアを撫でる。


「いや、すまない。

何か不快なものを感じたものでな。」


ドルグが近づいてきてそんなことをクラウドに言う。

それにびくついてしまった。

鑑定したのがバレてる!?


「ブランはなにもしてないよ!」


クラウドが庇ってそんなことを言ってくれる。

いや...すまん。

してるんだ......


あっ、そうだ。

クラウドに魔石を渡さないと...

サファイアを鼻先でつつく。

サファイアが薄く目を開け、念話を繋ぐとまた閉じてしまった。


『クラウド、魔石を持ってきたんだ。

今渡すのはどうかと思ったが忘れそうだし、覚えているうちにと思って......』


そう言い首に掛けてあった鞄を口にくわえ、クラウドに見せる。


「魔石?この鞄の中に入ってるの?」


クラウドは鞄を受け取り、中を見る。


「...うわぁ、また沢山あるね。

これはあの魔物の魔石だね...

ブラン、ありがとう」


そう言い頭を撫でてくれる。

うん、頑張ったかいがあった!


『それと、あの魔物達もう群れてなかったんだ。

あのときは何故あんなに群れで行動していたのか、向かって行っていた方角も探してみたんだが何もなかった。

それに、結構森中駆け回ってみたんだが前に騒ぎになってた強い魔物も見当たらない。』


クラウドはそれを聞くと、やっぱりみたいな顔をした。


「そうなんだよ。

それについて話をしていたんだ。」


それ?どっち?

ルレットの群れ?

強い魔物?



「強いと思われる魔物が見当たらなくなったんだ。」



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