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人生...いや、狼生は楽じゃないね!  作者: ゴンピ~
第1章:森の異常
45/133

45話目



訊きたいがサファイアのMPも少ないし、必要なときだけとさっき決めたばかりなので、やめておく。

物凄く気になるけどね!

それに、下手に訊いて鑑定の事がばれてしまう恐れもある。

鑑定など知れたら嫌われるかもしれない。

何故かって?

そりゃー、自分のステータスやらなにやら見られるのは嫌だろう。

冒険者なら尚更だ。

自分の手札が相手には全部知られてるんだから...

それと、鑑定持ちが色々な人にステータスを暴露するかもしれないしな。

まぁその点は俺はしないから大丈夫だけど。

まず話せないし......



そんな事を考えつつも敵がどんどん気配察知に引っかかる。

だからサファイアに極短時間だけ繋いでもらい、必要最小限の詳報だけクラウドに伝えていく。

そして迎え撃ち敵を倒していく。

そんな流れ作業をしていると、


「......そうだ、ブランの言っていた白い棒が刺さっているところに行ってみよう。

そこが原因の可能性が高いからね。

こうなっているのの......

案内してくれるかな?」


ふむ、あそこにいくのか。

少しトラウマものだが、行かないといけない。

だから俺が先頭に立って、案内していく。


その道中も敵は沢山出てきた。

全部ルレットだが......

知性Lv_のおかげで2倍になるとは言え、元が1だから全然レベルが上がらない。

もう大分倒してると思うんだけどな.........



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



無事に着いた。


......が、白い棒がない!

何でだ?


そこで視界の端に何か動いているものが目に入った。

気配察知を使っているのに引っ掛からなかった!

慌ててそちらを見ると、茶色の塊がいた。

またルレットか!

と、よくよく見て見ればヒキガエルのようだ。

何でこんな所にヒキガエル?

そう思い、何となくで鑑定した。


。。。。。。。。。。。。。。。

2号改

種族:カエル型

Lv_ 状態:良好

HP 100 MP 100

力100

防御100

魔力100

俊敏100


[通常スキル]

跳ねるLv10 舌打ちLv10

押し潰しLv10 気配察知Lv10


[特殊スキル]

収納Lv10 打撃耐性Lv10

記録Lv10 解析Lv10


。。。。。。。。。。。。。。。


......


...な......な、なんだこれは!?

ステータス値が揃いすぎている。

いや、その前に強い。

いや、レベルが表記されていない。

いやいや、状態良好?

スキルのレベルが全て10!?



......1回落ち着こう。


って、落ち着けるか!!

と、とりあえずサファイアに知らせとくか。


『おい、目の前30メートル程にカエルみたいなのがいるが、注意しとけ。

だが間違っても攻撃するなよ』


『ん?倒さないのか?』


『あんなの倒せない。

むしろ、此方が全滅するぞ』


『そうか?そんな風には見えないが...

気配が無さすぎてわからんな』


取り合えず此方に気付いていないのか、さっきっから動かずにいる。

皆に知らせてここから速やかに去った方がいい。

そう、サファイアに知らせようとすると、



ぐるんっとカエルが此方を向いた。


「生............確...。

...ラ............と解...。

危......2。

...気...ない......追.........。」



急な出来事なため俺はフリーズした。



「ファ............と...析。

...険...1。

両...この......い............、デー......し...記...。」



言葉と思われしき声を残してカエルのようなものは居なくなった。

今のは何だったのだろう......

居なくなってくれたのはありがたいが......


「ブラン、白いのがあったのってここだよね?」


クラウドが急に聞いてくる。

先ほどの奴に気付いてはいなかったようだ。

クラウドの方を見ると血だまりの真ん中、少し窪んでいるところを指している。

大体あそこだったはずなので頷く。

すると辺りをキョロキョロと見回し、腕輪を外した。

外したとたんクラウドの背が伸び、少し大人びた顔をし、耳が尖った。

ハイエルフに戻ったのだろう。

だがなぜ急に?


そしてそのまま、先程指していた場所を凝視する。

目がほんのりと緑色に光った。

何をしているのだろうか?



少しして、目の光が消えた。

それと同時にクラウドの体がグラリと傾く。

俺は慌てて体と地面の間に滑り込む。


「あぁ、...ごめんブラン。ちょっと向こうまで運んでもらっていい?」


クラウドを地面の綺麗な木の根本まで運んでいく。

運び終わると、クラウドは木に体重を預け座り込んだ。

クプレもクラウドが急に倒れたのを心配して、此方に来ている。

......まぁ、俺からは遠いけどね!

そこまで嫌か.........


「ありがとう。

ちょっと気分が悪くなっただけだから、休んでれば大丈夫だよ」


ちょっとと言っているが、顔は蒼白になっている。

余程体調が悪いのだろう。

先程のスキル?の影響かね?

クラウドは腕輪を嵌め直し、何時もの姿に戻った。

サファイアも何時もの場所に戻る。

先程まで頭の上に移動していたのだ。

降りるという発想はないらしい......


ふとそこで、此方に向かって来る敵が気配察知に引っ掛かった。


『敵がここに来ている。

俺とサファイアで殺ってくるから、クラウドはここで休んで居てくれ。

クプレはクラウドを守っていてくれな。』


クプレと言った瞬間また怯えてしまったが、多分大丈夫だろう。


「ブラン達だけで大丈夫なの?」


『大丈夫だ。

直ぐに戻ってくる。』


そう言い、敵に向かって走り出す。


『おい、何で俺まで!』


道中、サファイアが苦言を言ってきた。


『仕方ないじゃないか。

俺は火属性の攻撃はできない』



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



そうして敵まで後、5メートルまできた。

更に加速する。

気配察知では6匹いるようであるが、気にしない。

そのまま群れに突っ込む。

右前足を振るい、敵を薙ぎ払う。

その動けなくなった敵にサファイアが次々と火の玉を放ち、燃やしていく。

火の玉を放つ回数が少なくて済むよう、敵をなるべく一纏めになるよう倒していった。


『経験値を6得ました』

『知性Lv_により経験値を6得ました』

『薙ぎ払いLv1を得ました』


よし、全て燃えたようだな。

魔石の欠片を拾おう。

あつっ!!

舌が火傷した。

まあ、周りが消し炭になるまで燃やしたんだ、そりゃ熱くなるだろう。

......うーむ、無理だ。

後で拾いに来よう。

さて、クラウドがこっちに居て街があっちに有るから......

今居るところから考えると......


...ここから南西に走ればいいな!

そう考え走り出す。


『おい!どこ行くんだよ!

主人達がいる方と方角が少し違うぞ』


そうなのだ、さっき戦闘したところを起点に考えるとクラウドは南にいる。

しかし今向かっているのは南西なのだ。

因みに街は北西にある。


『俺達は少し奥まで来てしまっているからな。

街に向かっていた魔物達が追い返されて、此方に戻ってこようとしている。

そしてその大半がクラウドのいる方へと向かってるんだよ!

だからその線上を横断し、敵を此方に惹き付ける。』


『俺、そんなに燃やせないぞ』


『全て相手にするわけではない。

多少は相手するが、ある程度を見越して敵を振り切り、クラウドの所へ戻る。

そしてクラウドを連れて街に帰る。』


そうこう話しているうちに先頭を走っている群れとかち合った。

少しスピードを落として、その前を横切る。

此方に来ないか?

まだ進行方向を変える気配はない。

これだけでは、注意を引けないか......


「グルルルルッ、グルル」


止まって振り返り、威嚇してみる。

それも弱そうに、少し震えてもみる。

俺は強くないですよ。

あなた達が怖いですよー。

上で溜め息が聴こえるが知らん。


すると群れが止まり、此方を向いた。

そして、狼型が飛び掛かってきた。

それをさっとかわす。


「キャンキャン」


そう言いつつ走り逃げる。

するとルレットの群れが追いかけてきた。

よし、上手くいったぞ。

どんどん付いてこい!



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