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人生...いや、狼生は楽じゃないね!  作者: ゴンピ~
第1章:森の異常
41/132

41話目


はぁ....はぁ....はぁ....はぁ

ここまで来れば大丈夫だろう。

ホラー系が極端に苦手というわけではないが、あれはないと思う。

目は片方無くなってたし、肉も至るところがドロドロとしていたし、骨も見えているところがあった。

あれは誰でも怖いと思う。

......決して、言い訳ではない。

最初はあまりちゃんと見ていなかったから何とも思わなかったが、顔だけを近距離でよく見ると、まじで怖い。


『......急に走るなよな。もうちょっとで落ちるとこだったじゃないか。

.........まぁ、あれ見ればそうしたくなるのも分かるけど...』


...あ、サファイアがいること忘れてた。



取り敢えず、もう森の中をうろうろする気にはならないので、街に帰ることにした。

森の異常の原因、あの場所な気がするしね。

さて、あの場所をデクに報告するとして、俺は話すことができない。

身ぶり手振りでもいいのだが、それではなかなか伝わらないし、ちゃんと伝わるかどうかも怪しい。

なのでサファイアに念話を頼んだんだが、断固拒否された。

俺とクラウド、クラウドの召喚獣ならいいがそれ以外は嫌なんだと。

どれだけ説得しても、他の人には繋ぎたくないそうだ。

他の魔物や動物なら必要な時は繋いでもいいらしい。

人間が嫌いなのかな?

仕方がないのでデクへの説明は諦め、クラウドに見たことを伝えるか。

そしてクラウドからデクに伝えてもらえばいい。

伝達する時間がかかるがまぁ、そこまで急ぐこともないから大丈夫だろう。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



さて、宿についた。

泊まっている部屋に行くとクラウドが先に帰っていた。


「あっ、二人ともお帰り!怪我とかはない?」


俺が頷くとクラウドはほっとした顔をして


「よかった。やっぱりちょっと心配だったんだ。」


ここでサファイアに念話を繋いでもらい


『クラウド、森で変な場所を見つけた。もしかしたらあの場所が今回の森の異常の原因かもしれない。』


『.........変な場所?』


『あぁ、森の中に少し開けた場所が有って、その中央に白い棒のようなものが突き刺さっていた。

その回りには生物のバラバラ死体が散乱していたんだ。

そして、そのバラバラになっていた肉片がくっつき生物の形を型どり襲いかかってきた。』


クラウドは驚いた顔をしていたが、少しの間考え込んでいる。


『......僕がギルドで聞いてきた話だとね?8日前位から魔物が増え始めたらしいんだ。

そして、2日前から急激に数が減っているんだって。

そこで今まで見たことのない強い魔物が1体確認されている。

だから憶測として、何らかの原因で魔物が増えて、それを別の所にいた強い魔物が移動してきて狩り尽くそうとしているのだろうっていうのが多くの人の意見だよ。』


......ん?大体はそのように予想するだろうが、何で魔物が多いところに強い魔物が移動してくるんだ?


『なぁ、何で強い魔物が移動してきたって言う意見が多いんだ?

もしかしたら集まった魔物が縄張り争いをして勝ったやつが進化しただけかもしれないだろ?』


するとクラウドがキョトンっとした顔で此方を見ている。

サファイアまでもキョトン顔だ。

なんだ?俺変なことでもいったか?


『......え?魔物って強くなるために魔物が多い所に移動するよね?

まぁ、最弱クラスや最強クラスの魔物はあまり移動せずに居るようだけど......

それに進化と言ってもそんなに直ぐに進化は出来ないだろうし、ここの森にいる魔物が進化してもそんなに驚異にならないよ?

見た人達が言うにはランクC位だろうって話だし......

ここの森の魔物が長年力を貯めてて進化したとしても、最高でもEぐらいまでだよ。』


サファイアもそれに頷き


『魔物は基本安息の地を求めるからな。

弱い、普通位の強さのやつらは動き回って力を求め、他の魔物に勝負を仕掛けるんだ。

だが強いやつらは自分の気に入ったところを勝ち取ることができるからな、住みかを決めるとあまり動かないんだ。

最弱クラスの魔物はそういう強い奴等の住みかの近くに留まることが多い。

強い奴がいるからへたなやつは寄ってこないし、弱すぎて強い奴もそいつらのことを気にしないからな。』


......なるほど。

強い奴の側に最弱クラスの魔物が多くいるのか。

なんだか小判鮫と他の大きな魚との関係ににているな。

というか、サファイアが意外と物知りなんだが.........

それが一番驚きだよ!?


『............何か失礼なこと考えてないか?』


勘もいいですね!?


『......取り敢えず、魔物が移動してきた可能性が高いのは分かったよ。』


『でね、ブラン達が見たものと合わせて考えるとその白い棒?のような何かでこの森の魔物を1ヶ所に集められた。

それに反応して今目撃されている魔物が何処かから来たんじゃないかな?

そして、この森の魔物を殺して力を蓄えたってところかな?

だけど、ブランの見たゾンビのような生き物が出てきたっていうのがなんか変だよね。

ゾンビとかグールとかスケルトンと言った、死体から新たに生成される魔物は大体その死体の形状がある程度残ってないと、発生しないはずなんだけど............

ブランの話だとバラバラになってたのがくっついて、生物の形を型どったんだったよね?』


俺は頷く。


『それに、そいつらはとてつもなく弱いが、バラバラになるだけで倒すことができなかった。

そして、またくっついて元に戻ったぞ。』


『......うーん、やっぱり聞いたことないなー

まぁ、僕の知識が足りないだけかもしれないし、明日ギルドで聞いてみるよ。

ブラン達が見たことも報告しないといけないしね。』



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



朝になった。

昨日見たものをギルドに話すべく、ギルドへと向かう。

今日は昨日ほどごった返してはいないだろうと言うことで、俺とサファイアも付いていっている。


...............


......なんか忘れてる気がする。

何だろう?

昨日のことはちゃんと全部話したはずだ。

だから、その事じゃない。

それより前のことか?

うーん.........

だめだ思い出せそうにない。

まぁ、大事なことならそのうち思い出すだろう。


そうこう考えているうちにギルドについた。

扉を開け中に入ると、依頼板の前で多くの人が依頼の取り合いをしている.........




のではなく、皆があちこちで大慌てしていた!!



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