4話目
意外と読んでくれてる人がいて驚きです!
それから更に数日が経った。
それまでは、乳を飲み、じゃれ、寝るしかしていない。
特に、危険を感じることもなく、ただただのんびりと生活をしていた。
まぁ、日が経つにつれ、乳を飲むにも
一苦労しなくてはいけなくなったが...
なぜなら、乳を飲もうとすると母親が逃げるのだ!
育児放棄ですか!
と思ったのだが、どうやら違うらしい。
最初は短い時間逃げた後、ちゃんと飲ませてくれた。
その次の日は、もう少し長め
更に次の日は、少し長め
という風に日に日に伸ばしていくのだ。
これが多分狼の教育なのだろう。
そして、今日は更にステップアップするようだ。
そろそろお腹が空いてきたなと思ったとき、
父親がなにかをくわえたまま帰ってきた。
そして、俺たちの前にそれを置き、
少し離れた所で此方を見ている。
母親はどこかに出掛けていった。
そこまで見て、前に置かれたものを見てみた。
目は小さく、鼻先は丸めで、耳も小さい。
体長は約25㎝くらいだろうか...
尻尾は体長より少し短めだ。
これは多分、ドブネズミだろう。
かなり弱っているようだが、俺達と大きさがあまり変わらない...
正直、自分と同じくらいのネズミというのは
恐いものがある。
兄弟達も距離を置き、様子を見ている。
両者睨み合っていると、兄弟の中でも我慢の出来ないやつがとびかかった!
それを合図に次々と兄弟達がとびかかっていく。
俺も遅れてはならないと、とびかかった!
ドブネズミは弱っていたのと、多勢に無勢で徐々に動かなくなっていった。
『経験値を1得ました』
『知性Lv._により経験値を1得ました』
んんっ?
経験値?
知性Lv._?
なんだこれは?
兄弟達は何も聞こえていないのか、ドブネズミにかぶり付いている。
この声は自分だけに聞こえたようだ。
頭の中に直接響いてくるような声だった。
だからだろうか...?
...経験値ってゲームみたいだな...
それに知性って...経験値が倍になるのか?
それって大分チートじゃないのか?
何でこんなことになってるんだ?
ここは地球じゃないのか?
動物が結構見たことのあるものだったから、
地球のどこかに転生したものだと思ってたのだが...
...うーん、考えてもわからん!
とりあえず置いておこう。
...まてよ。
ゲームっぽいのなら、ステータスとか見れるのでは?
自分の足を見ながらステータスを思い浮かべてみる
...が、何も分からない。
見られないのだろうか...
いや、そんなことはないと思う。
なにかが違う気がするのだ。
...ゲームでは、物を調べるとき鑑定を使っていた気がする。
今度は、鑑定を思い浮かべながら自分の足を見る。
すると、
。。。。。。。。。。。。。。。
[]
種族:狼
。。。。。。。。。。。。。。。
...と、出てきた。
「きゃうううっ!?」(それだけかよっ!?)
...思わずまた叫んでしまい
兄弟達と両親が揃って振り向き、大丈夫かこいつ?
みたいな顔をしていた。