18話目
本日2話目です。
それに、新章開始です。
街につくまでクラウドの話を聞いていた。
要約すると、クラウドは孤児で前まで孤寺院にいた。
そこで、冒険者の話を聞き、憧れ、特に就ける仕事もないので冒険者になろうと思った。
体力はあまりないが幸い魔法の才があり、その魔法を頑張っていた。
だが、魔法使いというのは一人では中々難しく、前衛が居なければ魔物とまともに戦えない。
パーティーを探しつつ魔物と戦わない依頼を受けていた。
で、今日もその様に依頼を受け、達成したので帰ろうとしたら偶然ドーウィ2羽と出会ってしまったと。
そこまで話を聞いて「ウィンダー言語」がLv3になった。
そして、話の中でひとつ気になったのは、魔物と戦わない依頼を受けたのにも関わらず、街の外に居るのはなぜなのかということだ。
街の外に出れば、必ずではないにしろ何時かは魔物と出会ってしまうだろう。
それを考慮し依頼を受けているにも関わらず外にいる。
これはなにかおかしいな。
そんなことを考えていると街についたようだ。
街はぐるりと城壁のようなもので囲われている。
目の前には門があり、今は開いている。
その傍らに二人ほど立っているのが見える。
一人がこちらに気がついた。
瞬間クラウドが少し固まった。
どうしたのだろうか?
気がついた人が走り寄ってくる。
「クラウドか?」
「...はい」
走って来た人は安堵の顔をしている。
が、クラウドの表情は冴えない。
とりあえず走って来た人の鑑定をする。
。。。。。。。。。。。。。。。
デク
種族:普人族
Lv24/50 状態:健康
HP 101 MP 46
力 79+21
防御 63+6
魔力 34
俊敏 41
。。。。。。。。。。。。。。。
うわ...めっちゃ強い。
俺なんか瞬殺されそうだ...
「無事で良かったが、何故また街の外に出ているのだ?」
「前にも危ないから駄目だといったはずだが?」
「......」
クラウドは度々街の外に許可なく出ているようだ。
だが、街をぐるりと壁で囲まれているし門には見張りのようなものがいる。
どうやって外に出ているのだろうか?
「また、黙りか?」
「もうそろそろ...んっ!?なんだ?その狼は?」
どうやら俺が視界に入ったみたいだ。
普通の狼くらいのサイズあるんだけどね...
それなのに今まで気づかなかったのか。
それほどにクラウドのことを心配していたんだろう。
「...ブランはね、僕が魔物に襲われてたのを助けてくれたんだよ」
それから、クラウドはどのようなことがあったかを簡単にデクに話をした。
デクは最初驚いた顔をしていたが、そのうち考え込んでしまった。
「...ということは、こいつは元は動物だったと?」
「それなら少しは事例があるが、魔物が人を助けるというのは聞いたことがないな。」
「それに、動物が...それも子供の動物が魔物を倒すとは...」
「...それで、ブランを僕のパーティーに入れ...」
「なんだとっ!?」
話の途中で考え込み、一人でぶつぶつ言っていたため、てっきり話は聞いていないだろうと思っていたが、ちゃんと聞いていたようだ。
クラウドは話の途中、大きな声で遮られたことにより萎縮している。
それに、元から悪いことをしたという負い目もあるから、怒られると思っているのだろう。
まぁ、こんな得たいの知れない会ったばかりの狼なんかを仲間にしようとしているんだ。
反対はされるだろう。
「...おっ...お前ってやつは...」
デクの体がプルプル震えている。
相当、お怒りのようだ。
「なんて......すごいやつなんだ!!!」
そう言い、クラウドの頭をぐしゃぐしゃと撫でた。
............えっ?