表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人生...いや、狼生は楽じゃないね!  作者: ゴンピ~
序章:森での生活
15/132

15話目

本日2話投稿します。


少年は俺を見ながらナイフを持ち、近づいてきている。

...えっ、嘘、まじで...攻撃する気?

まぁ確かに俺狼ですけど、一応命の恩人になるんじゃ?

...いや、恩狼か。

いやいや、そんなことどうでもいい。

あれか?

攻撃されるかもしれないっていう不安か?

だから今の弱っているうちに、殺られる前に殺ってしまおうっていう?

そんなことしないよ!?

それにこんなにボロボロだから動けないし!?


そう思っている間も少年はどんどん近づいてくる。


えっ、待って!!ほんとに!

少し休憩したらすぐ居なくなるから!!

いや、今すぐにでも居なくなるから!!

体動け!はやくはやく!!


だが、体は脱力したように力が抜けている。

一向に力が入らない。

それほどに怪我をしているのだろう。

もう、ダメだ...


少年はナイフを振り上げ、力を込めて振り下ろした。


ザンッ!!!


飛び散る血と切り取られた...



ドーウィの足が宙を舞った。


...あれっ?

俺じゃない?

少年は此方を見つつもドーウィを解体している。

その手際は、普通という感じだ。

いや、幼いながらも解体出来ているのが凄いというものだ。

取り合えず攻撃はしてこないらしい。

よかった...

少年は黙々と解体していっている。

足、羽、翼、後黒い石のようなものをばらし、袋の中に入れた。

2つ気になるのは、何故足は片方だけしか持っていかないのだろう?

それに、あの石みたいなのはなんだ?

ドーウィの体の中から出てきていたが...


ふと、視線を感じた。

見ると少年が此方をガン見している。

いや、ガン見ではないな。

俺と側に倒れているドーウィを交互に見ている。

...なるほど、こいつも解体したいけど

俺が側にいるから出来ないわけだ。

退いてあげたいのは山々なんだが

動けないんだよね...

だから、目線を反らし顔も地面に付け

完全に突っ伏した状態にした。

これならまだマシなんじゃないかな?


......ジャリ...ジャリ...


突っ伏したと同時に、少しずつ足を滑らせて近寄ってきた。

どんな様子か見るためそっと見てみると

バッチリ少年と目があった。

瞬間、少年は固まってしまった。

しまった!と思いすぐ目をそらす。

すると少ししてまた足を滑らせる音がしだした。

...なんか、達磨さんが転んだをしている気分だ。


少年はドーウィのところまでたどり着くと同時に、ドーウィをひっ掴み急いで距離を取った。

そして、また解体を始めた。

そんなに急いで逃げなくても...

...なんだか少し寂しいな...


暫くして、少年は2羽目も解体し終わった。

その頃には俺も少し動けるようになった。

歩くのが精々だけど...

少年は袋に入れなかったドーウィの残りを一所に集めている。

さて、俺もそろそろ家に帰るか。

こんな体では狩りも出来ないだろう...

安静に寝ているに限る。

そう思い歩き出そうとした。


「M,t!」


少年が何か言っている。

なんだろうか?

少年の方に振り向くと、何か考え事をしているような顔?をしていた。


「Kr、irnin?」

「Dm、origstind!」


何か必死に身ぶり手振り話しているが、全く分からない。

首を傾げていると少年はドーウィを燃やし始めた。

なんなのだろう?

そして、燃やし終えると


「K,tk,t.oid!」


何かいいながら手招きしている。

ん?来いということだろうか?

一応よたよたと近づいていく。

近づいてきているのを見ると、少年は逆方向に歩いていった。

だが、時々俺が付いてきているのを確認するためかチラチラと此方に振り返っている。

なんだろう?

どこにいくつもりなのだろう?


1キロメートルぐらい歩いただろうか?

すると少年がまた袋から木の枝を沢山だしている。

それを一所に集め燃やし始めた。

余った木の枝に先程の?肉をさし、火の近くに刺して焼いていく。


「Kknoid.hrnsyu.」


少年が何かいいながら自分の隣を叩いている。

ここに来いということだろうか?


『ウィンダー言語Lv1を得ました』


ウィンダー言語?

少年が話しているやつだろうか。

取り合えず少年が指したところまで近づき、そこに座る。


「Kmhd,tgiinkn?」


少年が焼いた肉と焼いていない肉を指しながら何か言っている。

どっちがいいか、ということだろう。

何となく雰囲気で分かるようになってきた。

今まで生を食べていたけれど、それがいいという訳ではない。

だから、ありがたく焼いた方を貰った。

味付けをしていないが、焼くだけで味が変わりとても美味しく、先程食べていたにも関わらず貰った分全て食べきってしまった。

食べ終えると...というかその前からずっと此方を少年が見ている。

あまりずっと見られてると気になってしかたがないのだが...

というか、何故俺に肉をくれたのだろう?


「Tuttdwrindkd.nkmnn,tkrnikn?」


...急にそんなことを言い出す少年...

えっ、いや、マジで言ったのか?


「仲間になってくれ」なんて...


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ