10話目
まだ、狼として成長仕切っていないとはいえ
それなりに大きくなったはずなんだが...
それなのに、俺より大きいカエルって...
...でも、せっかく見つけた獲物だし
お腹すいたしな~
自分のステータスを見て安全に狩れるなら
狩って食べよう!
...カエルだけど...
いや、食用のカエルだって日本にいたし大丈夫だ。
まぁ、取り合えず俺のステータスをみてみる。
。。。。。。。。。。。。。。。
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種族:子黒狼
Lv4/5
HP8 MP1
力 6
防御 3
魔力 1
俊敏 6
。。。。。。。。。。。。。。。
HP的には親と一緒になってる。
それにカエルと比べてもHPと防御が負けてるだけで
他は勝ってるし、HPは6と倍近く変わるが、まぁ、何とかなるだろ。
これはいけるんじゃないか?
だが、油断はできない。
それに先制攻撃は大事だ。
気づかれないよう背後からそっと近づいていく。
...カエルはまだ気づいていない。
『気配消去Lv1を得ました』
...びっくりした。
さっきっから変なタイミングで言うのやめて欲しい。
心臓に悪い...
さらに進もうと一歩進んだ。
パキッ!
と澄んだ音が響きわたった。
さっきので気がゆるんでしまい
足元にあった小枝に気がつかず、踏んでしまったのだ。
音に気がつきこちらに振り返るカエル。
...ふりカエル。
変なことを考えるのはやめよう。
気づかれては仕方がない。
速さで勝っているので先手を打たせて貰おう。
カエルに向かって走り出す。
それをのんびりと待つはずもなく
舌を飛ばして攻撃してきた。
それをなんとか右に逸れてかわす。
パシッ‼
...痛っ!?
避けたと思ったのに脇腹を叩かれてしまった。
舌を鞭のように自在に操り、
途中で攻撃の方向を変えたようだ。
...くそっ、普通カエルの舌は真っ直ぐにしか飛ばないのに!
だが幸いなことに、HPは1しか減っていない。
それならば、このまま懐に入り込んでやる!
全力で走り、その勢いのままカエルに突進した。
「ゲロ~~~ッ!?」
カエルは体制が崩れた。
その隙を狙って腹辺りにおもいっきり噛みつく。
そして、追撃を受けないうちに距離をとる。
今のでHPを半分近く削れた。
カエルは怒って?いるみたいで
俺が距離をとると同時に距離を縮め
...口を大きく開け丸飲みしようとしてきた!
えぇっ!?狼食べるの!?
雑食過ぎない?
少し反応が遅れたが上に跳んでかわす。
その時カウンターとして背中に斬撃を
喰らわすのを忘れてはいない。
そして、此方に向く前にもう一度噛みつく。
『経験値を8得ました』
『知性Lv._により経験値を8得ました』
...どうやら倒せたみたいだ。
それよりもお腹すいた~。
でも、カエルだしな...生だし...。
けれど今さらな気がする。
さんざん噛みついてるし、肉さえも生で食べてたし...
...よし!食べよう!
...美味しい...
食感はプルプルしていて、鳥のモモ肉みたいだ。
味は淡白で、獣ではないから獣臭さがなくて食べやすい。
それに毛皮が無いのもいい。
毛があると口の中が気持ち悪くてしかたがないのだ。
...いやはや、満足満足。
これからはカエルを食べようかな?
さて、お腹は一杯になったし今から何をしよう?
衣食住は大切だよね。
衣......毛皮があるからいらない。
食......今食べたし...
住...寝るとこ...ないな。
よし!住みかを探そう。
...こんな軽いノリでいいのだろうか。
まぁ、大事ではあるのでさっそく探すことにする。
どんなのがいいだろう。
川には近い方が便利だし、
それになかなか見つかりにくいところがいいな。
だが、そんな都合のいい所なんか
とっくに他の動物が巣を作ってるだろうし...
どうしようかな...
...無いのなら作るか?
自分の好きな場所に穴を作って周りは草や枯れ枝で覆ってしまえば分からないだろう。
どこに作ろうと誰にとやかく言われることもない。
そうと決まれば場所だけ探すとするか!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
...よし!ここにしよう。
川からそれほど離れていないし
木々が密集しているわけでもなく
かといって拓けすぎているわけでもない。
小さな崖の下だから見つかりにくいし
それに草とかで覆うから余計みつからない。
まぁ、崖といっても上から飛び降りれるほどの
高さしかないので、落石もないだろう。
崖の上で辺りを見渡すこともできる。
こんなに素晴らしい所はないはずだ。
...では、さっそく掘って穴を作りますか!
崖に爪をたてる。
...んっ?少し固いな。
だが、この程度掘れないことはない!
どんどん掘っていく。
『穴掘りLv1を得ました』
...なんか得たぞ?
気持ち掘りやすくなった気がする......多分...
このまま頑張るぞー!!