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楽園  作者: Яuiくん
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新たな始まり

夜風が吹く中、私は一人で歩きながら、頭の中はぐるぐると翔也のことばかりが巡っていた。彼のあの優しい声、何も言わずにそばに立っていてくれたこと。今まで何気なく接してきたけれど、今日ほど彼の存在が大きく感じられたことはなかった。


次の日、いつものようにEdenに出勤したけど、昨日のことが心に引っかかっていて、皆の視線がいつも以上に冷たく感じた。けれど、翔也だけは変わらず私に声をかけてくれた。


翔也『美紅さん、今日は大丈夫ですか?』

その何気ない問いかけが、今の私にはどれほど救いだったか。

美紅『うん、大丈夫。ありがとう、翔也。』


彼の顔を見ると、なんだか安心感が湧いてくる。今までただの職場の仲間だと思っていたけど、少しずつその感情が違う方向へと変わっているのを自覚し始めた。


ある日、翔也が急に提案してきた。

翔也『ちょっと気分転換にどっか行かないですか?最近疲れてるみたいだから。あ!お店には内緒ですよー?』

美紅『え、私が?そんなことないよ。』

そう言いつつも、心の奥底では彼の誘いが嬉しかった。


その日はカフェに行くことになり、二人でコーヒーを飲みながら他愛もない話をしていた。

翔也はやっぱりいつもと変わらず、さっぱりしていて少し荒々しいけど、不器用な優しさが垣間見える。

そんな彼の姿に、私の心はますます惹かれていった。


ある夜、仕事が終わって二人で帰る途中、ふいに彼が口を開いた。

翔也『美紅さん、俺、実は…美紅さんのことが気になってたんだ。』

その言葉に、私は一瞬心臓が止まりそうになった。驚いて彼の顔を見上げると、彼は照れ臭そうに頭をかきながら続けた。

翔也『美紅さん、たまに無理して笑ってるの、俺にはバレバレだからさ。それ見てると、なんか放っておけないんですよ。』


胸がドキドキして、言葉が出てこない。私がずっと感じていた翔也への感情、それが「好き」という気持ちに変わっていくのが、今この瞬間に確信へと変わった。


美紅『…私も。』

気づいたら、その一言が自然と口からこぼれていた。

翔也が驚いたように私を見る。

美紅『私も、翔也のこと気になってたんだ。』


その夜、二人の距離は少しずつ縮まっていった。

彼の不器用な優しさと、私の隠していた感情。お互いに言葉にしなかった想いが、やっと形になり始めた。


それからというもの、翔也と過ごす時間が増えていった。彼と一緒にいると、今までの孤独や辛い気持ちが少しずつ和らいでいく。翔也は変わらず、時にはからかってくるけど、その裏には確かな優しさがあった。


そして、ある日、二人で夜景を見ながら歩いていると、彼がふいに私の手を握った。

翔也『美紅、これからもずっと、俺のそばにいてくれないか?』


私はその手を握り返し、静かに頷いた。

夜の街が、私たちを包み込むように輝いていた。



翔也と正式に付き合い始めてから、私たちの生活は少しずつ変わっていった。今までただの同僚だったはずの彼が、私のすぐそばにいるのが当たり前になり、心の中の孤独が少しずつ薄れていくのを感じていた。


ある夜、私たちは一緒に彼の家に帰ることになった。お互い仕事が遅くなり、疲れていたけれど、どこか落ち着かない気持ちがあった。


翔也『今日はここで泊まっていけば?無理して帰らなくていいよ。』

その言葉に私は頷き、彼の部屋に足を踏み入れた。部屋は意外にも綺麗に整っていて、彼の普段の荒々しさとは違う一面を見た気がした。


美紅『翔也って、こういうところちゃんとしてるんだね。』

翔也『ん?まあ、一応これでもちゃんと片付けてるつもりだし。』

少し照れたように笑う彼が、なんだか新鮮だった。


二人でベッドに横になり、静かな夜が訪れた。

翔也の隣で横たわると、彼の温もりが伝わってくる。何か言おうとしたけれど、言葉が出てこない。ただ、彼の手が私の手に触れた瞬間、心臓が少し早く脈打つのを感じた。


翔也『美紅…』

彼が私の名前を呼び、そっと抱きしめてくれた。

その瞬間、私の心の中にある不安や緊張が、彼の温もりによって溶けていくようだった。

私たちは言葉を交わさないまま、ただお互いの存在を感じながらその夜を過ごした。


次の朝、目が覚めると、隣にいる翔也が眠そうに私を見つめていた。

翔也『おはよう。昨日はぐっすり眠れた?』

美紅『うん、ありがとう。翔也がそばにいてくれたから。』


その後、何でもない日々が続いていった。特に大きな出来事はなくても、彼と過ごす一瞬一瞬が私にとっては宝物のように感じた。例えば、二人でコンビニに行ってお菓子を選ぶ時や、一緒に映画を見てくだらないことで笑い合う瞬間。そんな何気ない日常が、今はかけがえのないものに変わっていた。


ある日、翔也がキッチンで料理を作ってくれているのを見ながら、私はふと彼を見つめていた。

翔也『何だよ、そんなに見つめられると照れるんだけど。』

美紅『いや、ただね…一緒にこうやって過ごせるのが幸せだなって思ってたの。』

翔也は少し照れくさそうに笑いながら、

翔也『俺もだよ。美紅といると、毎日が楽しいし、何もない日でもそれが特別に感じる。』

そう言って、彼は私に軽くキスをしてくれた。


その後も私たちは何も変わらない日々を過ごしたけれど、そこには確かな愛情が育まれていた。何気ない日常の中で、少しずつお互いを知り、支え合い、ただ一緒にいることの幸せを感じる。そんな日々がずっと続いてほしいと、私は心の中で願っていた。

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