眠らない街paradise
私は今日もこの街に来てしまった。
そうここは、眠らない街paradise
ありきたりな名前だが
ここにはいろんな人がいる。
酒に溺れる物、欲望を満たすもの、夢を買うもの。
富裕層もいればそうでない人もいる。
でもここではみんな我を忘れあそべるから
楽園みたいなものだ。
その中で一際輝かないのが私、モブみたいな人間。
私を好きになってくれる人なんているわけがないし、私が幸せになってはいけない。
陽菜『みくーー!おっはよ!今日の調子はどうー?』
美紅『え、どうって言われても何も変わらないよ』
この子は陽菜太陽みたいに眩しくてキラキラしていて
私の働いているお店で、一際人気の女の子
陽菜『美紅ってさ、なんでいっつもそんな暗い顔してんの?嫌な事あっても楽しく生きなきゃ、人生つまんないぞ!!』
美紅『はいはい、これでも私は普通なんですけどね』
私は人間が嫌いだ。
人というものは酷く醜く自分のことしか考えてない。
その上お互いの事が気になって、好きになって結婚?
ほんと血反吐が出るぐらいありえない。
私には絶対ない。
陽菜『さぁ今日も頑張ろうね!!美紅!たくさん盛り上げるよ!』
美紅『はぁ、今日も頑張ろうね陽菜』
重い足取りはClub Edenへ着いた。
Club Eden
ここは私の働いてる場所。
名前の由来はパラダイスだからその楽園を作ろうって意味らしい馬鹿らしくて笑っちゃう。
翔也『おっす!美紅ちゃん!今日もよろしくね!!』
美紅『おはようございます。』
モブみたいな女の子とは言ったけどキラキラしてないわけじゃない
私にだってキラキラしてる時はある
昔はお姫様になるんだとか白馬の王子様が向かいにきてくれるんだとか戯言をずっと言っていたけれど
今となってはただの夢物語。
人間嫌いが王子様に迎えにきてもらうんだとか言うわけないよね。馬鹿らしい。
でも心のどこかでは好きになった人を作ってみたいと思ってる私もいる。
そんな事を考えてるとヘアーメイクなども終わり仕事時間がやってきた
美紅『さぁやりますか!!』
決して仕事が嫌いなわけではない。
行くまでがだるいのであってその場所に行って仕事がいざ始まるとスイッチが切り替わるものだ。
淡々とこなしていく仕事
お酒を男の人に注いで男の人に媚を売る
少し輝いた私は魔法がかかったみたいに男の人を手に取りお酒を勧める
『なんか今日の美紅めちゃくちゃ張り切ってない?』
『おじさんが美紅ちゃん好んでめちゃくちゃお酒頼んでくれてるからじゃない?』
あぁ、いつもの陰口か。
私は一瞬でやる気を失い消えたい気持ちに襲われた。




