進展
佐伯陽菜に馬場大和との間のことを話すと、一言……。
「沙希子、それって……離婚する夫婦のやり取りよ。」
「へ?」
「第一、沙希子、そのサインとか会社の契約じゃないの。
沙希子ぉ……ほんとに仕事だね。その頭の中……。」
「まぁ、本気にしてないと思うけど……
何しろ彼氏いない歴=年齢 だから仕方ないかなぁ~。」
「どうしよう。私が言った通りに馬場先生がしたら……。」
「その時は、その時よ。
別れ話が出てたくらいだから、いいんじゃないの?」
「いや……謝るわ。」
「もう、そのことに触れない方がいいよ。
二人が乗り越える話だからね。部外者だから……。」
「でも、契約書を持ち出したから……。」
「それも、するか、しないかを選んで、もし、したら、それは馬場先生の選択だと
いうだけよ。別れたい人にはいいんじゃないの?」
「どうしよう……。」
「沙希子、もう関わらない方がいいって……。」
「そうなの?」
「そうなの!」
不安になった。
余計なことを言ったという不安が溢れて来た。
そんな時に、馬場大和から連絡があった。
「沙希子さん、ありがとうございました。
莉緒には①二度とスマホを勝手に見ない。②二度と仕事関係の人にアクセスし
ない。を守れなかったら、別れることを受け入れる。にしました。
友達と話し合ってから、莉緒と会いました。
莉緒と僕と友達2人です。
書類ではなく、録音しました。
後で、そんな約束していないと言われたくなかったからです。
莉緒は約束してくれました。
もう、二度と僕のスマホを勝手に見なければ、仕事関係の人にアクセスしなけれ
ば付き合い続けます。守らなかったら別れます。
今まで、仕事関係の人に僕が知らない間に、メールを出して脅したり、会いに
行ったりしたので、それを本当にやめて貰えるのか分かりません。
もう一度、やり直しても良いと思えるようになってくれると嬉しいです。
沙希子さん、ありがとうございました。」
そういうメッセージが送られてきた。
「良かったということで、いいのかな?」
ホッと胸を撫で下ろした。




