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プロローグ-3:いってきます!

ぐだぐだ

さて、感動の別れのはずだったのだがなぜか正座させられているわたし。

解せぬ。


「解せぬじゃないの、お兄ちゃん」

「なんでわたしのこころがよめるん、愛しの妹よ」

「おかあさんだけなくてみんなだからね。おじさん」

「なん・・・だと・・・」


まぁ、そんなわけで異世界転生するよ発言のあと、みんなからこっぴどく叱られている次第。

というか、大笑いしている義弟よ許さぬぞ。

キッと義弟を睨んだら、また愛しの妹に怒られた。くすん。


「じゃぁ、いままので記憶を保ったままそのユディール様?のいらっしゃる異世界で転生するのね?」

「はい。そう伺っております。マム」

「うははは。チーレムだ。おれの義兄さん、転生チーレム野郎だった!あっはははは」

「うるせぇ!義弟!チートはねぇよ!」

「ありますよ?」

「え?あるん?」

「うわ、なにこのすっごい美人の方」


ユディール様なにしれっと会話に参加してきてんの。

てか、集中オンタイムなのでぃわ?


「いえ、さすがにそろそろ時間が限界に近づいていますのでおしらせにきたのですが、そこで先ほどの言葉を聞きましたもので」

「これは、大変申し訳ありません。ご尽力いただき作ってくださった時間ですのに、長々と」

「いえいえ、おきになさらず。できればもっとお時間を作ってさしあげたかったのですが、力及ばず。申し訳ないことです」

「いえいえ」

「いえいえ」


なんかわたしのパパんとユディール様が昭和のサラリーマンコントみたいな流れになってるな。

方や頑固おじさん、方や絶世の美男子というのが余計シュールというか


「ねぇ、万仁」

「なんだい母よ」

「あの方がユディール様?」

「うん。そう。いろいろ俺のために尽力してくれた。やさしいイケメン神様です」

「そう。やさしそうな神様で安心したわ。これならあなたも転生?しても幸せになれそうね」


母よ、いや、いうまい。

本当にわが母の愛は無限大であられるな。


「ああ、頑張って。今度も幸せにすごすよ」

「うん。でも今度はちゃんとお嫁さんもらうのよ?

貴族・・・なんでしょ?そこはちゃんとするのよ。

あ、でも愛のない結婚はだめよ。

おかあさん、そんなのは認めませんからね」

「・・・はい」


やはり、母が最強であったか。


「やー、でもチーレム義兄さんだから嫁さんいっぱいかもですね」

「え?」

「あー。たしかにお兄ちゃんなりそう」

「だまれ義弟(こぞう)!」


余計なことをいうでない。


この義弟も異世界転生のワード聞いてからはっちゃけおってからに。

というかわたしの影響か父と母除いてみんなこっち方面あかるいのよね・・・

その後「どういうことかしら」と仁王を背負った母の笑顔の前にいろいろ説明し、

もしそういうことになっても誠実に生きますると誓わされた。


「そっか。うん。決めた。」



「さて、すまないが本当にもう時間だ。最後に挨拶を」


なんだかんだ雑談時間になってしまい、グダグダになっていたがユディール様からの最終通知。

いよいよ本当におわかれの時間だ。

いや、この状態を維持してくれているユディール様には本当に感謝しかない。

ユディール様に無理を強いているのはわかっているのだが、どうしても自分からは切り出せなかった。



さて、気を取り直して。

家族みんなと向かい合って並ぶこちらより向こうが現実に帰る家族組。

こちら側が異世界組。

まぁ、わたしとユディール様だけだが。

でも、みんな着た直後と違って晴れ晴れした顔だ。

これで本当に思い残すことは・・・あ。


「あっと、直前でごめん。わたしの近しい友人たちにもこのこと伝えてくれるとたすかる。

 義弟よ。君の選定でかまわないから。なに、きゃつらなら笑って受け入れてくれる」

「・・・はい。頼まれました。たしかに、なんの疑問もなく受け入れそうですね。あの方たち」

「なんならおれも連れて行けと言うまであるからな」

「たしかに」


そう笑う。


「あ、義兄さんのPCのHDDもしっかり葬っておきますので」

「おいー!それはここでいう必要ないよね!そこは黙って葬るのが仁義だろぉ!」

「ははは」

「はははじゃねー!向こうで魔法習得したら愛しの妹以外勃たない呪いかけてやる!」

「なんてひどいこというんだ!」

「あ、お兄ちゃん。この騒ぎ関係なく、その魔法習得したらお願いね。問題ないよね?」

「「・・・はい」」

「あ、おとうさん、おじさんどんな趣味か興味あるから私も立ち会うね」

「愛しい姪っ子よ!これ以上場を混乱させないで!」



「ふふふ。ほんとうに君たち家族はまぶしいなぁ。いつまでもみていたいけど、ごめんね。本当にもう時間なんだ」

「と、すいません。ユディール様。本当にありがとうございます。」


わたしの言葉にみんなが揃ってお礼のお辞儀。

血のつながりがないはず義弟まで、角度がみんな一緒でおもわず笑みがこぼれてしまう。


「それじゃぁ、ほんとに今までありがとう。

 父よ、母よ。いつまでも壮健で仲睦まじくな!

 愛しの妹よ。末永く幸せにな。

 義弟よ。たのんだ。

 そして、愛しい姪っ子。燐音!世界で一番の幸福がキミにあらんことを!」

「ずるいよ、おじさん」

「はっはっは!それじゃぁ・・・」


「いってきます!」


「「いってらっしゃい!」」


みんなの見送りの言葉をうけて。

みんなで笑いあう。

ああ、なんて理想の旅立ち。

そうしてみんなの姿がうすれていき、きえそうになるそのとき


「まっててね、おじさん。わたしも絶対そっちいくからね!」

「「!?」」

「なんてー!?」


「ばいばい、またね!」


とんでもない爆弾発言残してわたしの愛しい姪っ子と家族たちは消えた。



えーーーーーっ!?

なんでユディール様わらってんのー!

あ、笑顔めっちゃかわいいやん

だが、男神だ!

さぁ、姪っ子ちゃんの名前。公開。

家族はまぁ、そのうち?あるかも?


ちなみに本当におじさんは家族以上の愛情はないです。

姪っ子ちゃんは、その気がなくもなかったのですが現実的じゃないという状態でしたが、最後がダメ押しになりましたね。

まぁ、今後登場するかはさておき、彼女はこの後あの言葉を実現するため現実世界ではっちゃけます。

能力あるものがはっちゃけると大変なことになる。

が、それは別のお話。

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