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プロローグ-1:めざめると絶世の美人(だが男神だ)がいた。これはあれですかね?

読み専だったこの身の記念すべき初投稿!

黒歴史にならぬことを祈ろう

ふと気が付くと、視界は一面の真っ白。

なんとなく天と地の境は判別できるものの、とくにこれと判別できるものはない。

周囲には壁のようなものは見当たらず、開けている空間にいるように感じる。

強いて言えば見渡す限り地平線しかみえない大海原で、空も海も真っ白に染まった感じ(海面は凪いでいる)とでもいえばいいだろうか。


いや、自分で考えたことだが、何言ってるかさっぱりわからないな。これ。

ともあれ、わたしはそこにあぐらをかいて座しているようだった。

はて、ここはどこでなぜこんなところにいるのだろうか?


「やあ、目覚めの気分はいかがかな?どこか痛かったり、気分がわるかったり、なにか不調はないだろうか?」


首をかしげ疑問におもったところで柔らかな男性の声が聞こえてきた。

ふと視線をあげるとそこには声とおなじように柔らかなほほえみを浮かべた、これまた柔和な顔つきの絶世の美人さん(声から察するにおそらく男性)がこちらを見下ろしていた。


腰まである絹糸のようなまっすぐの金の髪に深い青の瞳。薄紅色の小さな唇。

水色の生地に華美にならない程度に金糸で精緻な刺繍を施されたローブをまとったその姿は、線の細さも相まってさきほど声を聴いていなければ女性とおもったかもしれない。


「ええと、なにか反応をしてもらえると助かるのだけど・・・。あ、もしや私の言葉がわからない?あれ?おかしいな・・・」


ぼんやりかの御仁をながめているとそのようなことを言いだした。


「あ、いえ申し訳ない。少々ぼんやりしておりました。失礼しました」


はっと意識をとりなおし、胡坐から正座に姿勢をただし、かるく頭を下げて謝罪の言葉を口にする。


「ああ、よかった。言葉は通じているようだ。謝罪は必要ないよ。それよりもどうだい?どこは不調はないだろうか?」


わたしの言葉にほっとした様子で答え、再度こちらを気遣ってくれる。

その言葉にわたしは己の体を見渡し、異変がないかを確認する。


()()()()()()、とくに身体的に負傷などはないようだ。


「そうですね。とくに負傷等はないようです。痛みや不快感などもとくに感じることはないようです。

お気遣いありがとうございます。」

「そうか、ああ、よかった。今回のようなケースは初めてなので心配だったんだ」


心底ほっとしたようにほほ笑むかの御仁。

まさに花が咲いたような微笑みとはこういうのをいうのだろう。

この微笑みをみれば、きっと世の女性陣(あと一部の男性陣)はみんな虜にになってしまうのだろうなぁ。

などと(そんな場合ではないということは百も承知なのだが)益体もないことを考え、

その微笑みに影をさしてしまうだろうことを申し訳ないとおもいつつも私は言葉を続ける


「負傷などはないのですが、身体的な異常がひとつ。あとお尋ねしたいことがいくつか」

「ああ、はい。大丈夫です。おそらくその異常と、私に尋ねたいことについてはこのあと説明いたします。」

「それでは改めましてご挨拶を。初めまして鴻上 万仁(こうがみ かずひと)さん。

私はユディール。

【リファルティール】という世界の神の一柱かつ、地球の管理者の一人です。」


予想に反してその微笑みを崩すことなく、とんでもないような、なんとなく予想通りのような答えをくれるかの御仁。

だが、一転その表情が曇り沈痛そうな表情で告げる


「鴻上万仁さん。残念ながらあなたは先ほどお亡くなりになられました。」

「ですよね」


うん。まぁ、ここまでくれば察しの悪いこの身にもなにが起こっているのかは察せられようというもの。

なにせ生前はゲーム、ラノベなどのサブカルにどっぷり浸かった生活を送っていたのだから。

なんなら冒頭、気が付いた直後にはうっすら「これってあれかしら?」などと頭(実体ではないだろうが)の片隅に思ったものである。

などと述懐しているとかの御仁、改めユディール様はきょとんとした顔をされる


「ず、ずいぶんあっさりだね」

「まぁ、なんとなく予想がついたといいますか。本当に察せられたのはつい先ほどですが。あとわからないこともいくつか」


そう。自身の死の理由に思い至ったのは先ほど自身の体を確認したときなのだ。

自身のことを思い出すより先に「あれ」に思い至るあたり我ながら大概だなとおもう。


「そうなんだ・・・。最近はそういうこともあると聞いてはいたけど本当なんだね・・・。

では鴻上万仁くん。あなたは自身のことや、その身に何が起こったかは思い出したということでいいかな」


やっぱり「あれ」っぽいなぁとおもいつつ答えるわたし。


「そうですね。鴻上万仁。36歳。両親健在。妹一人と義理の弟一人。その娘の愛しい姪っ子一人。彼女なしの悠々独身オタク暮らし。

悪徳政治や世間の治安の低下に嘆きつつもそれなりに毎日を楽しく過ごしているおり、勤め先からの帰宅時に愛しい姪っ子が拉致られそうになっている現場に遭遇。

すわっうちの愛しい姪っ子に何してくれてんだと大声で叫びつつ、いかにもやばそうな連中に持ってた通勤カバンを投げつけ、ひるんだところに金的くらわせ(犯罪者に慈悲はない)愛しい姪っ子を遠ざけたところで腹部に熱を感じ、「あ、これ刺された(あかん)やつやん」とおもったところで愛しい姪っ子の悲鳴や騒ぎを聞きつけた野次馬やパトカーのサイレンの音が聞こえ、犯罪者どもがあわてて逃亡を開始、逆に愛しい姪っ子が駆け寄ってきて「かっこいいおじさん、死なないで」(一部捏造)とすがってきたのに安心させるように微笑んで幸せになれよ。と告げたあたりで意識を失った。そんな感じです」


あれ?わたしはできるだけ簡潔に明瞭にこたえたと思うのだがユディール様はなぜ微妙な顔をされているのだろうか。

というか、ユディール様。微妙な表情されているのにめっちゃ美人だな。あれか。イケメンはどんな表情でもイケメンなのか。

そんなの二次元だけとおもってた。


「うん。そうだね。いくつか気にはなったけど、流れはあってるね・・・」

「わたしの記憶とユディール様の認識に齟齬がなくてよかったです」

「うん、齟齬は若干あるような気もするけれどね。そこは個人のとらえ方の違いとしておこうか。けれど鴻上万仁くん。」

「あ、鴻上、または万仁と呼び捨てで結構ですよ」

「そうかい?ありがとう。私のこともユディールと呼び捨ててくれてかまわないよ」

「いえいえ。さすがに神様を呼び捨てにはできないですよ」

「そう?ざんねんだな」


本当に残念そうにいうユディール様。

さびしんぼうなのか?なんだこのかわいい生物(神だが)。


「さて、万仁くん。あなたは自身の死を認識したのにずいぶん落ち着いているね」

「そうですね。まぁ、とっさのことで頭に血が上った行動だったという気もしますが、行動の直前には最悪そうなる覚悟も決めましたし、そのうえで愛しい姪っ子を救えたなら問題ないですからね。まぁ、残してしまったことを考えると若干心残りはありますが、それは高望みしすぎというものでしょうしね」

「・・・。こういうとなんですが、あなたは、なんというか今時めずらしい覚悟の座った方ですね」

「そんなでもないです。誰にでもあんなことできるような人間じゃないですよ。わたし。

見ず知らずの人が対象だったらなら私だって野次馬の一人になりえたようなどこにでもいる普通のサラリーマンです。

たんに自分の大事なものだったからの行動。それだけなので、同じような状況になったら同じことをする人はわりといるんじゃないですかね」

「・・・そうか。」


本当に。わたしは特筆すべきような人物ではないのだ。

特に武に明るいわけでも、並外れた知識があるわけでもない。

どこにでもいるアニメやゲームが好きな普通のおじさんなのだ。

だからこそ「あれ」だったらなんでなんだろ。

なにやらユディールさまから優し気な視線を感じる。


「では、万仁くんの記憶に問題ないということで本題に入ろう。

予想はついているようだけど、あなたはいままでの世界ではなく、私が神の一柱を務める世界「リファルティール」に転生します」

「します!?選択じゃなくて確定事項なんですか!?」

「おや、ここで驚くんですね。もっと驚くところはあったとおもいますが・・・。まぁ、そうです。転生は確定事項です。」

「えー。そこはテンプレじゃないんだ・・・。というか、質問なのですが」

「はい。なんでしょうか」

「なぜ、わたしなんでしょうか?わたしは特に善行を積んだわけでもトラックに轢かれたわけでもないですが・・・」

「とくに転生の条件にトラックに轢かれることという条件はありませんが・・・」

「まじで!?」

「いままで一番驚愕するポイントそこなんですか!?」


いや、だって、ほら様式美みたいなもんじゃないです?

んー、でもじゃあなんだろ?

以前助けた猫が異世界の神様だったとか?

でも猫助けたことないな。

直近の出来事だとそれこそ・・・


「わかった!愛しい姪っ子が実は女神様の生まれ変わり!だとおもった尋常じゃない可愛さだもの!」

「違います。あの子は普通の人間です。」

「えー(不服気)」

「万仁さん姪っ子さんを好きすぎませんか・・・」

「大丈夫。不純な思いはありません!」

「うわー。すごい、本気で不純な思いがないのがわかるのがすごい・・・」

「しかし、そうなると本当に理由がわからないのですが。実は死亡、他殺とかの場合は例外なくこういうプロセス踏んで転生するとかですか?」

「まさか。ふつうはそれぞれの信仰に応じた部署に赴き、生前の行いを審議されたうえで行先が決まりますよ。日本人であれば大抵は閻魔大王のもとですね。」

「いるんだ、閻魔大王」

「はい。いらっしゃいますよ。人の間で伝わっている神仏はたいてい存在しています。このあたりは長くなるので割愛させてもらいますね。」

「めっちゃ気になりますが。わかりました。」


設定廚のケがある自身としてはすごく聞きたいが我慢。


「はい。聞き分けがよくて助かります。理由はですね。万仁さん。生前よく財布を拾っては届けていらしてましたよね」

「え?まぁ、そうですね。毎日毎週というわけではないですが、年に数回は。謝礼は辞退してたんでその後のことはしりませんが」

「その財布の持ち主の一人がですね」

「ちょーっとまってください!まさか財布の落とし主が神さまでそのお礼とかいわないですよね!?」

「財布の主は私ではありませんが、正解です。ぱちぱちー。」


わー。胸の前で小さく手をぺちぺちしててにっこり笑顔でほんとかわいーなーこの神様


「・・・じゃ、ないのよ!え!?神様財布持ち歩いてわたしの生活圏内で活動してあまつ財布おとしたりするうっかり属性の持ち主なのにお礼で転生ねじ込めたりする上位の神様なの!?」

「そうですね。地球の管理者の中では私の上司にあたります。詳しくは話せませんがわりと地上に管理者は出かけていますよ」

「ユディール様もですか?」

「いえ、私はリファルティールの管理が主ですので、必要なとき以外はこちらに干渉することはありませんね」


よかった!ユディール様までちゃらけ組(偏見)じゃなくて本当によかった!

いや、ほんとうに真面目そうだもんな、ユディール様。


「実はあの財布、結構重要なものであのまま紛失していると大変なことになっていたみたいです。詳しくは話せないのは申し訳ありませんが」

「うわー。いつものやつかーと気軽にこなしてたイベントでわたし世界すくってたやー。はははー。

というか、いまの話だとユディール様。まったく関係なくて厄ごと(わたし)をその神様に押し付けられただけでは?」


うわ。そうだとしたら本当に申し訳ないのはこちらなのですが!


「ふふふ。まぁ、そういう側面もありますが、それだけでもないのですよ」

「というと?」

「実は地球というか。こちらの世界は数多ある世界の中でも上位の存在でして、転生希望者が多いのです。

その影響で地球の人口が爆発的に膨れ上がったわけですが、当時の管理者の不手際で来るべきではないものが大量に地球で転生することになってしまいまして・・・」

「・・・あのー。まさかと思いますが、最近の情勢の悪化やら民度の低さって・・・」

「お察しの通り、地球の文明の高さに釣り合わない未熟な魂が大量に地球にあふれる結果になりました」

「まいがー」

「本当に申し訳ありません」

「ああ、いえ、ユディール様が行った結果のせいではないのでしょう?」

「そうですが、私も管理者の一人ですから責任は不随いたします」


うわー、ユディール様ほんと真面目だな。こんな上司ほしかったよ!


「まぁ、それでですね。現在の地球では魂が飽和状態であることと、流入する元になった世界の魂の練度を上げるべく地球で善行を積んだいわば徳の高い魂を持つ方には管理者から依頼して異世界に転生いただいているのです。

とはいえ、現在の地球では徳の高い魂を持つ方もそう多いわけではなく、また困ったことに昨今の地球での異世界転生ブームに影響され軽いノリで転生を実行する異世界の神もいる状態でして」


と遠い目をされるユディール様

あれだな、きっとこのお方、方々で後始末にまわってきたんだろうなぁ


「えーと、ということはわたしも軽いノリで?」

「ああ、いえ、万仁さんは違いますよ。たしかにご本人としては大した理由ではないかもしれませんが、本当におおごとになるところだったのです。

そのうえで、いままでの行動や思想を審査させていただきました結果、転生に問題なしと判断させていただきました。

ご本人の知らぬところで勝手に審査にかけられご不快かとおもいますが、ご理解いただけるとうれしいです」

「うーん、ではこの件でユディール様の不利益になることはない?」

「え?あ、はい。ありません」


きょとんとした顔のユディール様もかわー(だが男神だ)

いや、そうでなく。

自分としては終わるはずだった自身の続きを行えるというだけで儲けものだ。

そのうえで、自身とかかわりないはずのわたしの相手を丁寧にしていただいているユディール様には好感しかない。

そのユディール様にも不利益がないのであれば、わたしになんの問題もない。

あとは・・・


「いくつか確認させていただけますか?」

「はい。答えられる範囲になりますが」

「もちろんそれで構いません。とはいえそんなに多くありませんし、深いものでもありません。

聞きたいことは4つ。

1つ、自分としてはユディール様の存在される世界に転生することに依存はないですが、どのような世界か。さすがに修羅が跋扈する血みどろ世界とかいわれるとちょっと遠慮したく」

「ちがいますよ!?」

「ならよかった。」

「こほん。そうですね。あなたにわかりやすく言うとファンタジーRPGというゲームとほぼ同じです。人間以外の種族や怪物が存在する中世ヨーロッパ的でありながら一部現代的という。剣と魔法の世界です」

「なるほど。問題ありません」


ありませんどころか、望むところまである。

こちとら幼少のころから同好の仲間や先輩と卓を囲っては冒険に赴いた兵である。


「2つ、私はどのような状態で転生されるのか。具体的には「わたし」の意識や記憶を持ち越せるのか。これに関しては最悪、まぁ初期化(クリア)されても仕方ないとはおもってますが」

「ある地方の下級貴族の長男として転生する予定です。意識や記憶は引き継がれますが容れ物となる体はリファルティールでの両親から生まれますので、リファルティールでの特徴に合わせた体に変更されます。たとえば魔法を扱うことができるようになる器官があるとかですね。」

「あ、家庭環境は特に問題ないとおもいます。あなたは両親の愛の結晶として生まれますよ。その後はあなたたち次第ですが」

「わかりました。こちらも問題ありません」


わたしが生まれたあとのことはわたしや周囲が頑張るのは当然のことだろう。

魔法つかえるんだ!やったね!

まぁ、今の両親から授かった体を引き継げないのはやはり寂しくはあるがそれは仕方がないだろう。

というか今の身体的特徴のまま転生したら不義の子扱いされかねない

(遺伝子的には転生先の両親とはまったく無関係なのだから不義の子どころがむしろ取替子だが)


「3つ、転生した私はなにをすればいいのか。使命などがあるのか」

「ありません。今回の転生はお礼という側面もあるためある程度の優遇措置をとったうえで思うように生きていただければよいです。下級とはいえ貴族家に生まれえるのもその措置の一環ですね。」

「その、思うように生きていただければよいのですが、できれば犯罪行為などはお控えいただきたいですが・・・」


ユディール様にそんな悲しい顔されるくらいならやらないYO!

いや、そんなこと関係なくやらないよ。

犯罪なんてリスクたかいこと・・・いや、異世界ではリスク高くないのか?

いやいや、ダメダメ。NOT HANZAI!

まぁ、ここまではよくあるスローライフ系転生もののテンプレとそう違わなくないかな。

わたしとしてはまったく問題ない。

さて、あとは・・・


「4つ、・・・これは確認というよりはお願いに近いですが。最後に家族や友人と話すことはできますか?」

「・・・規則では死後、生者と交流を持つことは禁じられています」


そうか、規則であるならば仕方ない。

先に逝ってしまった不義や、目の前で死んでしまった愛しい姪っ子の精神状態が気にはなるが、己の選択でした行為の結果だ。

ユディール様に迷惑をかけていい理由にはならない。

友人たちはきっとあいつらしいと笑ってくれるだろう。


「では、ありますが。

ここにいるあなたはまだ管轄としては地球であり、意識がある以上死後というわけでもありません」

「は?」

「いわば死のただ中でしょうか?で、あれば直接という形では不可能ですが意識だけという形であればすこしくらいいいのではないでしょうか?」

「いいのですか?ユディール様の不利益になるのでは?」

「まぁ、そこは原因になった上司に責任をおってもらいましょう。それくらいはしていただかないと、今後つけあがりますからね」


そういい、にっこり微笑むユディール様

なんなのそんなん惚れてまうじゃろがーい!

だが男神だ!

わたしはその場に立ち上がり、深く、深くお辞儀する。


「ありがとうございます。ユディール様」

「いいえ、あなたがこれまでの行いで得た正当な権利ですよ。それに縁の深いご家族や姪っ子さんは可能ですが、ご友人は不可能となります。力不足ですいません」


そんなわけがない。

わたしの行いなど微々たるものなのに、

私のために規則の穴をつくようなことを行ってくれるという。

神の規則だ、きっと人の世の規則とは重みがまったくちがうだろうに、

すべてはこのやさしい神の思し召しなのだ。


「交流は、あなたの家族には夢という形で残ります。また、それほど長い時間はとれません。一人に一言二言かわす程度になるでしょう」

「十分です」


そもそも0だったものが1や2になるのだ。

無から有を生む出すのがどれほど大変か。

36年も生きていればわかることは無理でも察せられようというもの。


「できれば準備の時間を差し上げたいのですが、転生を行うにあたりあまり時間がありません。このあとすぐ、みなさんとお会いすることになります。心構えはよろしいですか?」


正直にいえば伝えたいことをまとめる時間が欲しい。

だが、そんなことをこのやさしい神様にいえるはずもない。

だって、このやさしい神様はそういえば無理を重ねて時間を作ってしまいかねない。

だから、わたしはこの一瞬で覚悟を決めるのだ。

なに、愛しい姪っ子を助けに吶喊したときよりは時間はもらった。

ならば覚悟を決められないどおりはない。


「はい。お願いします」

初作品でした。

タイトルどこいった?

なお転生弟はプロローグには影も形も出てこない模様。

え?本編もしばらくでてこないかも?そんなー


え?これで8000字オーバーか。

これで大体3/1

このあと幕間2回。本編2~3回でプロローグ終了の予定です。


現在プロローグは完成してるのでちょいちょい更新しますが、それ以降はまだふわんふわんなので更新スピードはめっちゃおそいとおもいます。

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