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なんとか7時の投稿間に合いました!(朝6時27分) 誤字脱字あったら申し訳ありません!
・予定以上に長くなってしまっております……あと1,2話以内にはなんとか完結できたら……。
「さぁ説明はこれくらいで良いでしょう、令嬢。今一度問います!貴女はグーシャ殿下と真実の愛で結ばれた恋人なのですか?」
「………………。わ、私は王子を心から愛してます!」
「それは、たとえグーシャ殿下が病に倒れたり、廃嫡されて平民になったとしても愛を貫くことが出来ると?」
「はい!グーシャさまがどんな立場になったとしても、王子を心から愛し抜きます!」
その言葉に感動し涙を流しながら椅子をガタつかせるグーシャ。
「そうですか……発言が出来たことで真実の愛は成立していると……」
まさかの思いで呆然としながらも結審へ向けて言葉を発しようとするレーノ。
「お待ちなさい裁判長!そう判断するのはまだ早くてよ!」
そう言葉を遮りながらデスワーが高らかに叫んだ。
「しかしデスワー嬢……この令嬢は間違いなく……」
「えぇそうですわね。確かに王子に愛を誓ったように見えましたわね」
「何か問題でも?」
小さく首を傾げつつデスワーを見る裁判長。
その様子に大きくため息をつくデスワー。
「『神に愛される方』というのは、純朴で善良な魂のものだけだと聞いておりましたが、さすがにこの場でその対応はいけませんわ……。まぁわたくしが口を挟まずとも『テンビーン・ハカルー神』がお導きくださったでしょうが、なにもかもを神に委ねるのは怠惰というものでしょう!
この場で裁判長ではなく、わたくしが代わりに追及させていただきますわっ!」
ビシリ!とネートリーを指さしながら、宣言するデスワー。
「なっ!一体何がおっしゃりたいんですか! 私はちゃんと宣言できました!嘘なんて言ってないじゃないですかぁ!」
「ピンク髪の貴女、貴女さっき宣誓で王子に対して愛を誓ってましたわね?」
「グーシャさまは王子ですから……何か問題がありますかぁ?」
「うまく言い逃れできたつもりかもしれませんが、『性悪』には通じませんのよ? 裁判長!もう一度このピンク髪令嬢に宣誓させてくださいな!文言はこうです『第五王子グーシャ殿下を心から愛しています』これを一字一句違えることなく宣誓するように!」
「さっきとそう変わりない宣誓のような……?」
「いいからさっさと命令なさい!」
デスワーの迫力にタジタジになったレーノであったが
「は、はい。では令嬢に改めて問います。『第五王子グーシャ殿下を心から愛しています』と宣誓できますか?、まぁ先ほども出来たのですから問題ないでしょう?けども、さぁ宣誓してください!」
「……………」
ネートリーが口を動かそうをする素振りをみせてはいるが、声がでないようだった。
その顔色は蒼白になり、目を見開いている。
「ほら裁判長御覧なさいな、やっぱり真実ではなかったようですわよ?」
「こ……これは一体どういう……」
「つまりこのピンク髪令嬢が愛しているのは、グーシャ殿下ではない王子だということですわね……だからグーシャ殿下がどうなろうとも、別の王子を愛しているのだから問題なく宣誓したんですわ。……しかし、令嬢を唆してグーシャ殿下を貶めようとするなど、こういう姑息な手口をつかうあたりいまだ婚約者がおられない第四王子シュアーク殿下あたりが糸を引いてそうですわっ!」
公爵令嬢とは思えぬような馬鹿にしたような態度と鼻を鳴らしながら吐き捨てられた言葉にネートリーはカッとなったようで。
「お前みたいな性悪令嬢に何がわかるもんですかっ! シュアーク様は素晴らしいお方なの!馬鹿にしないで!」
怒りのあまりダン!と足を踏み鳴らしながらデスワーを怒鳴りつけるネートリー。
だが、次の瞬間己の失態を自覚し
「あっ……」
と手で口をふさぐがもう遅い、一方これも令嬢らしからぬニヤリとした笑みを浮かべ
「あらあらまぁまぁ! こんなちょっとした挑発程度で自白してくださるなんて愚かにもほどがありますわねぇ!」
おーっほほほ!
と勝利の高笑いをするデスワー。
そして、一連のやりとりを静かに見守っていたレーノが唖然とした表情で
「これは一体……」
と呟いている。
……そして誰も見ていない中で一人静かに涙を流しているグーシャがいた……。
「ふふふ……裁判長はもう少し社交を覚えた方がよろしいのではなくて? 貴族たるもの言質を取られないように言葉を操るのは息をするのと同じくらい必須のことでしてよ? だからこそ感情的にさせて本音を引き出すのは必須のテクニックなのですわ!」
「つまりこの令嬢が真実の愛を誓ったのは、グーシャ殿下ではなく第四王子であるシュアーク殿下だったと……一体何のためにこんな……」
「おそらくグーシャ殿下とわたくしの婚約をグーシャ殿下有責で破棄することでシュアーク殿下が後釜に座りたかったのでしょうね……かわいそうにそこの令嬢はシュアーク殿下に上手く利用されてるとも知らず、婚約破棄の片棒を担がされてしまったのでしょう……」
「うるさい何言ってるのよ!私は利用なんてされてないわ!すべて上手くいったら私を妃にしてくれるって言ってくださったもの!」
「え?どうやって? そもそも公爵家の婿になりたくてシュアーク殿下は計画したのでは?」
「こんな性悪な女の婿なんて行くわけないじゃない! グーシャ様と性悪女が気に入らないから仲を引き裂くだけでいいって……そしたら私と結婚して妃にしてくださるって言ってたもの!」
「それシュアーク殿下になんのメリットもないじゃないか……そんな単純な嘘にだまされてんのアンタ……それに第四王子だって何の功績もないから王族籍に残れるわけないのに妃ってさ……ムリじゃん」
あまりにも酷すぎて、とうとうレーノまで素で話しだしてしまった。
「嘘じゃない!嘘じゃないものっ」
「まぁアンタはそう信じたいよな……でも現実は残酷だよ……?」
そう言うと、最後の証言者を呼ぶためにカン!と木槌を鳴らした。




