黒い企業
「何故です!我々はこの年に1回の仕事に賭けているのです!副業も禁止。一晩とはいい、この不景気で人手もないのにあの仕事量、それに給料がこれではやっていられませんよ!去年も言いましたよね、給料を上げてくださいと、このままでは、ストライキを起こすしかありませんな。」
彼らはここ最近、人口の増加に伴い、仕事の件数も増加傾向にあったが、不景気により、彼らの給料は少なくなるばかりであった。
「なんとでも言え。お前らの代わりなどいくらでもいるのだ。ストライキもしたければすればいい。困るのは我々ではない。」
その年も次の年も、サンタクロースの給料は減り続けた。
「彼らはどうしてストライキを起こさないのでしょう?」
「当たり前だ。彼らがサンタになったのは何のためか?金のためじゃない。子供たちのためだ。そんな彼らがストライキなどできるはずがないだろう。働いてもらうさ。子供たちのために、我社のためにな。」