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肉まんをくれた

 僕の隣の席の女の子の松笠さんは、かなりの美少女であり、美少女オーラが増すような制服の着こなしである。


 まあ僕の制服の着方とどう違うのかといえば、あんまり変わらないんだけど、ただ高校の制服を着ているだけなのに、お嬢様さが出ているのだ。


 髪が整ってるからかな。


 まあでもしかし、生活の方は楽しそうなJKである。


 朝からすごいうるさいし、普通に僕の机に座ってる友達としゃべり続ける。


 僕が会話に入る確率は三パーセントくらいで、基本はただスマホをいじったりしている。


 机に他の人のお尻があるから教科書も広げにくいし、朝から予習をする人ではないしね僕は。


 で、お昼はお弁当を友達と食べてる。


 でも意外なことに、たまに一人で食べてることもあるのだ。


 そしてそのまま、どこかに行ってしまう。


 まあね、友達付き合いに関しても、ひと息つきたいこともあるよね。




 と思ってたりしたら、ちょうど今日、その一人でお昼を過ごしている日だった。


 一人でお弁当をすばやく食べて、そしていつもよりも早めにどこかに行ってしまった。


 さて、どこに行ったのでしょう。


 いつもだったらこのまま昼休みの終わりまで帰ってこないんだけど、今日は、五分後くらいに帰ってきた。


 そして手にはめちゃくちゃでかい肉まん。


 あ、それ学校の前のコンビニで売ってる超特大の肉まんじゃん。


 お弁当も食べてこれも食べるのは結構たくさん食べるタイプかもね。


「半分いる?」


「え?」


 今更だけど僕は基本お昼はぼっち。


 そんなぼっちの僕に、肉まんを半分差し出す隣の席の美少女、松笠さん。


「え、いいの?」


「うん。ちょっと大きかったし、あと、今日授業でわかんないところ教えてくれたお礼の肉まんでもあるよ」


「そっか。なら……いただきます」


 僕は肉まんを受け取った。


 まだあったかいというか熱い。


 僕は教室で、半分にしても大きな肉まんを松笠さんと持っていた。


 すごいことだ。


 まあ隣の席になってからもしばらく経ったし、親しくなれたのかもしれない。


 これはもしかしたら……。もっと親しくなれるかもしれない……!


「おーい!」


「あ、きた。じゃあね」


 あれ?


 松笠さんが誰かに呼ばれて行っちゃうところだけど。


 しかもその呼び出してる人はめちゃくちゃイケメン。


 というかあの方、イケメンで有名な先輩じゃん。


 僕は頭を抱えようと思ったが肉まんを持っていたので肉まんを抱えた。


 そして片割れの肉まんを抱えた松笠さんは、イケメンと楽しそうに歩き始め、しかも、半分の肉まんをさらに半分にして一緒に食べ始めた……!


 彼氏じゃん。


 いやどう見てもカップルだわ。

 

 いやそうだよね。


 でも超特大肉まんの半分がもらえたのは嬉しいわ。


 よかったなあ……。


お読みいただきありがとうございます。

本作は3話の予定です。最後までお読みいただけたらうれしいです。

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