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第36話 盗賊団と秘密のお店

 敵「盗賊団メンバー」×6が現れた。


盗賊団C「おう、やろってのかぁ?」

盗賊団F「いいねぇ、一緒に遊ぼ~うぜ!」

セレーネ「く~、いっやー! 絶対ぶっ飛ばす」

リーヴェ「皆、行くぞっ」


 盗賊団メンバーの先制攻撃が発動。リーヴェ達全員に小ダメージが入り、リーヴェがマヒにかかってしまった。状態異常のかかったリーヴェに、追加攻撃をしようとする盗賊らをラソンが防ぐ。

 その隙にリジェネがアイテムでリーヴェのマヒを解除した。リーヴェは礼を言って応戦に加勢する。ラソンが正面から敵の猛攻に耐え凌いでいる内に、背後からセレーネとリジェネが攻撃をする。


クロ―デリア「ソルセルリー・エチュード」


 クロ―デリアが知的な印象を受ける練習曲を奏でた。彼女の頭上に、複数の丸と五角形を組み合わせた複雑な幾何学模様の魔法陣が浮かび上がる。味方全体の知識力がアップ。

 直後にリーヴェの詠唱が終わりエルメキア・ランスを放つ。盗賊1人の体力がレッドゾーンに入り戦闘離脱した。

 続いてクロ―デリアがオルムアクスを放ち、セレーネが精獣拳で追撃してもう1人離脱させる。敵の攻撃を、ラソンとリジェネが状態異常を使って妨害しつつ攻撃を加えていく。


リジェネ「懐迅槍」

リーヴェ「フォトン・ブレッド」

盗賊団B「ぐああっ」

セレーネ「火十連撃、突牙!」

ラソン「翼閃斬」

盗賊団E「ぐふ……」


 タイミングを合わせて畳みかけ、残るは2人。

 適度に状態異常をかけてくるがあまり脅威ではなかった。全員で息をつく暇すら与えずに攻撃し、残りの敵のHPもレッドゾーンに追い詰める。


盗賊団A「こいつぁヤベー、撤収だっ」

盗賊団C「くそっ、覚えてろよ!」


 盗賊団メンバーを倒した。満身創痍になった盗賊団メンバーが逃げていく。

 かなりのダメージを与えたにもかかわらず、彼らの足は素早かった。建物の影から他のメンバーも現れて退散する。他にも仲間がいたのか。

 リーヴェ達は追いかけようとするが、大量の煙幕をまかれて逃げられてしまった。特殊な臭いでカナフシルト達も悲鳴を上げている。臭いは人には効果が薄いようだ。


リーヴェ「待てっ」


 ――ガチャッ。リーヴェは何かを踏んだ。

 全員が足を止めを食らう。


クロ―デリア「視界が真っ白ですぅ」

セレーネ「ケホッ、ゴホッ……少し吸っちゃったよ~」

ラソン「クライス、どこだー? 大丈夫か」

クライス『キキィ~……』


 クライスもカナフシルトも動けない。自然に煙が晴れるのを待つしかないようだ。

 しばらくして煙が晴れる。案の定、盗賊団は見る影もなく姿を消していた。


リーヴェ「逃げられてたか」

セレーネ「うぇー、喉が少し痛いよぉ」

リジェネ「大丈夫ですか?」

セレーネ「うん……何とか」

リーヴェ「……ん、なんだ?」


 リーヴェは先ほど踏んでしまった物を見つけて拾う。黒い石のはめられた壊れた指輪だった。黒い石を見ているとモヤモヤとしてくるリーヴェ。自分の中に訴えかける何かを感じた。

 リーヴェが手にした途端、手元が微かに輝き黒い石が白くて透明な色に変化する。無意識に何かを……した? そんな気がしてならない。


リーヴェ「っ!!」

ラソン「どうした、リーヴェ?」

リーヴェ「いや、なんでもない」


 リーヴェは持っていた指輪を咄嗟にしまう。

 リーヴェは「謎の指輪」を手に入れた。これは貴重品である。

 周囲の人々も、辺りを警戒しつつリーヴェ達に近づいてくる。


女性「助けてくれてありがとうございます」

リーヴェ「怪我はなかったか?」

女性「は、はい」


 女性が控えめに赤らんだ。リーヴェが首を傾げる。

 リーヴェ達は盗賊団に襲われた人々の手当てをしながら、盗賊についての情報を集めることにした。


 盗賊団は、「熱砂の牙」の活躍が見られなくなってから現れるようになった集団だ。

 時に妖しい力を用いることもあり、各地で大暴れしているらしかった。一般人では対抗するのは難しいくらいの妙な力を使っているという話もある。

 リーヴェ達は、住人達に盗賊団の退治を依頼され受けることにした。やはり、困っている人を放っておけないリーヴェ達である。



         ☆    ☆    ☆    ☆    ☆



 【サブエピソード24  ドワッフ商会】

 盗賊団のアジトを目指す前に、必要なアイテムの補給を行うことにしたリーヴェ達。

 一通りの装備や回復薬などを買い揃えた一行は、クロ―デリアに先導され倉庫のある場所に来ていた。あまり目立たない場所に見掛けない精霊人が立っている。


地精人「いらっしゃ~い、ドワッフ商会へようこそ! 我らが誇る、ビルドファミリーが手掛けた魔法の武器はいかがですかぁ」

クロ―デリア「こんにちは~、ルココちゃんお久しぶりですぅ」

ルココ「これはこれは、クロ―デリアさん。こんにちは、です!」


 クロ―デリアが地精人種の行商人を紹介してくれた。リーヴェ達も挨拶を交わす。


 ルココと呼ばれた彼女は、ドワーフといった風貌の小柄な少女だ。

 褐色の肌に尖った短い耳と、オレンジ色のツインテールにした髪が特徴的である。陽気な笑顔がとっても可愛らしい。

 身長の何倍もある大きな荷物を傍に置いていた。あの小さな身体でコレを運んできたのだろうか? だとしたら、かなりの力持ちだ。

 荷物の傍には、護身用と思われるこれまた大きなハンマーが立てかけてある。


ルココ「旅のお供に、我が商会のアイテムを是非買っていって下さい! どれも最高の逸品ですよっ」

リーヴェ「ほお、変わった物が多いんだな」

リジェネ「なんだか、昔会った行商人を思い出しますね」


 ルココが、荷物の中から丁寧に取り出した品々を見せてくれた。ここでは他の店では売っていない「楽杖器(シュトーントック)」も取り扱っている。


ラソン「お、なんだコレ?」

セレーネ「不思議なデザインだね」


 2人が手にしているのは、変わった装飾の小さなキューブだ。


ルココ「さすがお目が高い。それは、助っ人BOXだよ」

4人「助っ人BOX?」


 怪訝に首を傾げる4人に、ルココが丁寧にアイテムの説明をしてくれた。


 「助っ人BOX」とは、一度仲間に加わったゲスト参戦メンバーの思念が封入されているという物だ。

 使用するためには、まずゲスト参戦メンバーに思念を込めて貰わなければならない。直接会って思念を込めて貰うと、BOXにそのメンバーの印が浮かび上がる。


 その状態でバトル中に使用すると、封入したメンバーのスキルがランダムで1度だけ発動するのだ。使い捨てなので使用するとBOXは消滅する。一度に持てる数も2つまでと決まっていて、同じメンバーのボックスを複数同時に所持することは不可能だ。


リーヴェ「よくわからないが、凄い効果っぽいな」

ラソン「でも、ゲストって何だよ」

セレーネ「さあ、よく分かんないよね」

ルココ「ふふ、おひとついかがですか? お安くしますよ」


 確かに少し高値だが、困るほどの金額ではない。今は必要なくても、今後どこかで使えるかもしれないし強力そうな予感がする。

 リーヴェ達は迷った末、一つ購入することにした。クロ―デリアの武器もついでに新調しておく。


ルココ「まいどあり~、またのご来店をお待ちしております。兄弟達に会ったら是非よろしくね!」

クロ―デリア「また、お会いしましょう~」


 リーヴェ達はルココに挨拶し、その場を後にした。


 彼らドワッフ商会は、あまり他の世界や種族に関心が薄い精霊人達の中でも、変わり者と呼ばれている人々だ。

 彼らはいろいろな世界の町や村、ダンジョンの入り口などにこうして店を開いている。クロ―デリアの武器は精霊界でしか生産されていないので、必要な時は彼らの店を覗いてみることにしよう。

 もちろん、他にもここでしか入手できないアイテムが沢山あるぞ。



         ☆    ☆    ☆    ☆    ☆



 【タルシス辞典  種族特性】

 この世界には、種族特性というパッシブスキルが存在する。

 効果は常時発動しており、主に精霊人と暗黒人が持っている固有スキルだ。中でも種族数が多い暗黒人の特性バリエーションは非常に豊富。内容は体質だったり、身体能力だったりと様々である。

 種族特性は戦闘だけでなく、探索で効果が発揮されるものもあるとかないとか。どれもなかなかに強力なので、上手く活用できたら便利かも?



         ☆    ☆    ☆    ☆    ☆



 盗賊団の退治をするために行動を開始したリーヴェ達。差し当たっての問題がひとつあった。


リーヴェ「盗賊団のアジトが、どこにあるのかが問題だな」

ラソン「だよな。煙幕で飛べる奴が全員ダウンしちまったからな」

セレーネ「エルピスもよ。もーう、ホントに許さないんだから!」

エルピス『ガルゥ……』

クライス『キキッ』


 憤るセレーネに、まだ臭いが残っているらしく顔を撫でつけているエルピス。

 クライスも煙幕に邪魔されてかなり機嫌が悪かった。運悪く高度を下げて飛んでいたカナフシルトも、煙幕の影響を受けて気分を悪くし、今は十分な広さのある広場に寝かせて貰っている。

 人間よりも嗅覚が鋭かったのが災いしてしまった動物達。彼らの回復のためにも、今日はここで休養をとることになるだろう。


リーヴェ「まずはアジトの情報を集めよう」

全員「賛成」

リジェネ「あ、でも弱っている彼らを看病しないと」

セレーネ「じゃあ、誰かが代表して広場に残るってここで」


 全員が同意する。話し合いの結果、居残りはリジェネだ。妖精は石に戻してもいいが、何かあった時に気づくのが遅れるのは避けたい。今は石に入れないでおこう。

 残ったメンバーは満足に動けない妖精と白龍を広場に残し、アジトの情報集めをすることにした。



 リーヴェ達は町を回りながら情報を集める。この国は治安があまり良くないので全員一緒だ。


ラソン「なかなか知ってる奴がいねーな」

リーヴェ「盗賊のアジトがそう簡単に見つかる場所にある訳ない、か」

セレーネ「ま、盗賊だもんね」

クロ―デリア「あらぁ? 皆さん、あちらの方がお呼びみたいですわ~」


 リーヴェ達がクロ―デリアの示した方向を見る。確かに、こちらをずっと気にしているらしい少年がいた。見た感じ12、3歳くらいか。

 リーヴェ達が少年に歩み寄る。少年は特に逃げる様子もない。


リーヴェ「私達になにか用か?」

少年「兄ちゃんたち、盗賊団のアジトを探してんだろ? オレ、情報の在り処を知ってる」

セレーネ「ホント!? 教えて教えて」

少年「教えてやってもいいけど、タダじゃないぜ」

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