第138.5‐3話 未回収サブイベント04
【ベルルを探せ!】※条件、モアの帰還を達成済み&ダーマ・ヤッカ族の里到達後~神樹編最後まで。
モアを無事に泉まで送り届けた一行。
改めて彼のもとを訪ねると、なにやらモジモジと落ち着きのない様子を見える。
リーヴェ「また何かあったのか?」
モア『えーっと、ね。またお願いがあるんだも~ん』
セレーネ「そんな事だろうと思ったわ。……で、何して欲しいの?」
もやは慣れた感じで聞き返す。モアはやや遠慮がちに言葉を続けた。
モア『実は妹のベルルを探して欲しいんだも~ん』
リジェネ「え、ベルルっておとぎ話の?」
ラソン「ソイツはまだ生きてるんだろうな」
モア『それは間違いないもんっ。遠いけど、確かに気配を感じるも~ん!』
そうなんだ。随分と長い事会っていない筈なのに、よくわかるなと感心してしまう。かなり自信がある様子だった。確信があって言っているのだろう。
やっぱりひとりは寂しいのかな、と思ってしまった。できる事なら会わせてやりたくなる。
彼がここまで言うのだから探して見るのもいいかもしれない。一行はダメでも探してみる事にして密林内を探索し始めた。
うっそうと生い茂る木々の間を進み探索を続ける一行。
大分探した気がするが、密林は広大過ぎて一苦労だった。村で聞いたおとぎ話を思い出し目星をつけて行動する。といっても、おとぎ話自体が曖昧な表現ばかりだったのであまり意味を為さないが……。
セレーネ「ベルル~、どこよぉ」
ラソン「ちゃんと探せよ」
セレーネ「探してるわよ。でも、さすがに疲れて来たっていうか」
リジェネ「同感です。このままじゃ埒があきません」
リーヴェ「そもそも、今どういう姿をしているかわからないからな」
モアがああだったのだ。ベルルも同じように姿を変えていると考えていい。だとすれば厄介だ。いったい今、どんな姿をしているか見当もつかない。それ以前に生きているんだよな。
途方もない作業に諦めそうになる自身を叱咤して探索を続けた。
数時間後、密林の奥地まで行ったリーヴェは月明りに照らされる獣を見つけた。ぽかりと外光が射し込む空間に立っている。
細く長い四肢を持ち、水かきのついた蹄に長い首。鬣や長い尾に揉ヒレをもつシカのような生物だった。体毛の色は黒ずんだ藍色に茶色が混ざり、ヒレは黄緑色。
そいつは以前遭遇した生物「タイリクウオカヅラ」だったのである。
ラソン「あの生物前にも……」
リジェネ「また会っちゃいましたよ」
セレーネ「気づかれる前に行きましょう。ベルルを探さなきゃ」
リーヴェ「いや、待て」
立ち去ろうとする仲間達をリーヴェは止めた。
ベルル、と聞いた生物が反応を示してこちらを振り向いたからである。敵意は感じない。ゆっくりと警戒した足取りで歩み寄ってきた。
そして間近まで迫ると、以前と同じようにこちらを観察している。臭いを嗅いだり周囲をグルグルとまわったり。ここは下手に動かず様子を覗った。やがて――。
獣『君、今ベルルって言ったわよね?』
リーヴェ「人の言葉がわかるのか」
獣『同然よ。おかげですっかり騙されわ』
ラソン「へぇ、凄いじゃねーか」
モアと言い、彼女と言い凄い生物達だ。これじゃ狙われる訳だと納得してしまう。
ベルル『それでワタシに何の用。言っとくけど、下手なマネをしたら……』
急に恐ろしい気配を纏い始めるので、慌てて声をかける。
リーヴェ「違うんだ。実はモアが君を探していて」
ベルル『え? お兄ちゃんがっ。お兄ちゃん帰ってきてるの!?』
リーヴェ「ああ。だから一緒に泉まで来て欲しいんだが……」
ベルル『……本当にいるんでしょうね? もしも嘘だったら』
一時薙いだ気配が再来。何度か言ってやっと信用して貰う。
なかなか信じて貰えず大変だったが、モアの鱗を分けて貰っていたのが幸いした。もしもの時のためにと渡してくれた物だ。
ベルルが同行者として加わった。戦闘には参加しないが、泉までは後ろをついて来てくれる。
彼女を連れて密林を進み、魔物が出たら守って泉まで行く。
泉で待機していたモアに話しかけると嬉しそうに彼が飛び跳ねた。水が跳ねて若干濡れてしまう。
モア『ベルル~! 会いたかったも~ん』
ベルル『本当にいたっ。もう、今までどこ行ってたのよ!』
感動の再会をしたふたり。しかし、その風景は少しズレていた。
散々心配させて、とベルルが猛烈に責め立てている。軽く体を突き、地を激しく蹴った。
モア『ごめ~んだも~ん。だから許して~』
ベルル『ワタシ、公国中を探したのよ!』
リーヴェ(ほーう。公国とか知っているんだな)
どこで覚えたのだろうか。まぁ、人の言葉がわかるようだから何処かで聞いたのだろうな。
ある程度怒りだか不安だかをぶつけた後、落ち着いた様子の両者が一行らを振り向いた。礼儀正しく並んでこう告げる。
モア『妹を探してくれてありがとう。君達には大変世話になったも~ん』
ベルル『ふふんっ、ヒトにもいい奴っているのね。見直したわ』
モア『これはお礼だも~ん』
モアが水中から宝箱を引っ張り出して渡す。リーヴェはアクセサリー「森の守り石」を入手。効果は、地属性耐性&防御力が大幅アップ。
また、クローデリアが称号「森主の友」を獲得。装備効果でスキル「パッシュートゥ・メテオ」が使えるようになる。
これは遥か上空から追尾する流星を飛来させ、敵1体を攻撃する地属性の魔法。必中且つ高威力。3連撃。必中とは、無効化されるか吸収、反射などの効果を用いる事でしか防げない。
スペルは、天翔ける流星よ。砕けて弾け、確実なる光となりて定めし者に降り注げ。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【サブエピソード66 モアの身体が大きいのは……】
モアとベルルのいる泉での出来事。
仲良く団らんしているふたりに話しかけると意外な話を耳にする。
セレーネ「ええ!? モアの身体が大きいのって、貴族が与えた餌だけが原因じゃないの」
モア『確かにそれもあるも~ん。でも……』
ベルル『美味しかったんでしょゴルゴアの実が』
モア『ふふふ~、実はそうなんだも~ん』
衝撃の事実だ。確かに貴族の屋敷で飼えない程成長したのは事実。しかし、人が上に乗れるほど大きくなったのは川や湖で暮らすようになってから。
村人達が祭りで流す「ゴルゴアの実」を食べた影響だったらしい。この実はモアの大好物だったのである。流れてくれば、当然ながら食べてしまう。
ベルル『相変わらず大食漢ね。食べ過ぎよっ』
モア『だって美味しいのがいけないんだも~ん』
ベルル『そんな言い訳あるかっ』
セレーネ「あはは……まぁ、落ち着いて」
仲良く言い合う彼らを暖かく見守るリーヴェ達だった。
ちなみに、ベルルと話せば彼女が公国以外を探さなかった理由も聞ける。理由は単純、「身体が乾燥すると動けなくなるから」だそうだ。
公国と隣接している帝国と共和国は、彼女には相当に厳しい環境という事だろう。それでなくても彼女が行けば大騒ぎになるだろうが……。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【イーリスの宝物】※条件、魚釣りミニゲームを達成&神樹編最後まで。
時間を見て公王リヴィエールを尋ねた一行。リーヴェ達の荷物から響く微かな物音に反応し、彼の妖精イーリスが現れる。
公王「どうしたんだい?」
イーリス『♪♪』
心地のいい鳴き声を上げるイーリス。水のせせらぎを連想させる声だった。彼女は一行を示して何かを気にしている。
もしや、一行の持ち物のどれかに反応しているのか。そう感じたリーヴェが荷物を広げて見せた。数ある中から「紅桜柄の鈴毬」を示す。
公王「おや、これは……」
イーリスの示した物に視線を向けた公王が驚きを見せる。
リーヴェ「これは釣りで手に入れた物なんですが、ご存じの物なのですか?」
公王「ええ。この鈴毬は兄がイーリスに与えた物なんですよ」
どうやらイーリスは、この毬が大層お気に入りだとか。遊んでいる最中に失くしてしまった時は本当に大変だったという。それがいったい何故川を流れていたのだろう。
リーヴェはイーリスに鈴毬を返却する。受け取った妖精が嬉しそうに宙を踊り回った。気品のある舞いだ。見ているこっちも思わず笑顔になる。
クローデリア「嬉しそうですね~」
リーヴェ「そうだな」
公王「皆さん、ありがとうございます」
リーヴェ「いいえ。お役に立てたようでこちらも嬉しいです」
大した事はないと伝える一行に、公王は礼にと小さな小袋を差し出す。
リーヴェは消耗品「聖なる雫」を3つ手に入れた。これは、使うと一定時間「火傷」状態にならないアイテムだ。なかなかに貴重な道具である。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【リベンジ! レインボー・ピエスドールバロン】※条件、該当の魔物の討伐に失敗している。
ある情報でレインボー・ピエスドールバロンの再来を知った一行。
奴とのリベンジを果たすべくクローロン平原を訪れる。時間をかけて探し回り、数十分かけてようやく遭遇を果たした。
バロン「♪♪(またカモが来たぜ)」
ラソン「出たな」
セレーネ「今回の奴は随分と生意気そうね」
リジェネ「今度はきっちり倒しましょう!」
リーヴェ「ああ、行くぞ」
魔物「レインボー・ピエスドールバロン」が出現。
相変わらずの回避率でこちらの攻撃を躱していく。だが、今回は以前とは違う所がある。それは使える技が増え、心強い仲間がいる事だ。前回はいなかったクローデリアとニクス。
圧倒的な攻撃範囲と、鋭く正確な射撃があと一歩の所を掠める。
バロン「~~っ、……! (ぬぬぅ、これは)」
不味いと判断したのか、奴が周囲にいる仲間を呼び寄せた。バロンが4体増える。
ラソン「こんなにいたのかよ!?」
セレーネ「いいじゃない。レア素材っ」
リジェネ「ああ、セレーネさんのスイッチが入っちゃいました」
ますます気合いの入る彼女が猛攻撃を仕掛けた。その気迫に圧倒される。流れるように技を繰り出す中、ニクスが視覚から敵を狙う。
逃げ道を封じられた魔物1体に射撃攻撃が命中。一撃で瞬殺。この魔物、本体はめちゃくちゃ弱い。当たればすぐ倒せるくらいに。
しかし残念な事に、奴を仕留めた攻撃は地属性ではなかった。レア素材ドロップならず。
気を取り直して次だ。まだ魔物は3体残っている。
同じように追い詰めて不意を衝く。できるだけ属性に注意しながら攻撃をするが、なかなか狙い通りにはいかない。ここが難しいのだ。
ドロップ率が稀なのに、地属性で撃破しないとレア素材は落ちない。だからと言って狙って攻撃を当てるのは難しいのだ。敵の回避率が高すぎて、運よく当たった攻撃が地属性じゃない場合がある。
セレーネ「ああっ、イライラするわね!」
リーヴェ「落ち着け。冷静さを欠くと危険だぞ」
ラソン「そうだぜ。後1体しかいねーんだからさ」
セレーネ「わかってるわよっ。でも、アイツの動き見てるとつい」
バロン「♪♪~♪(へへ~ん)」
完全にバカにされていた。言葉はわからないけど伝わるモノがある。
意識的に気持ちを落ち着かせながら応戦。いや、見た目は追いかけっこに近い。敵の動きに緊張感も何もないから余計にそう見える。残り1体になっても余裕を見せる魔物。
今度こそ上手く仕留める、と気合いで攻め立てる。
セレーネ「これでどうだっ」
リーヴェ「今だ。クローデリア、ニクス!」
2人「了解」
セレーネが敵の動きを止め、倒さないよう注意して投げ飛ばす。成す術もなく宙を舞う敵に2人の攻撃が命中。自身の力で飛んでいた訳ではない魔物は逃げられなかった。
2人が放ったスキルはどちらも地属性だ。魔物が撃破される。だが、しかし――。
ラソン「あれ、何もないぞ」
セレーネ「まさかハズレ!?」
リーヴェ「そうみたいだな」
残念ながらレア素材「虹色のコイン」はドロップしなかった。元々稀に落とす物だから、こういう事も普通にある。否、むしろこちらのほうが多いか。
でも経験値は金銭は大量に入手できた。5体分のボリュームは凄い。
セレーネ「嘘ぉ~! お宝がぁ――!!」
リベンジを果たして満足した一行。
ただ1人、セレーネだけは無念の叫びを轟かせるのであった。結局その後は1体も見つけられずに出現タイミングを逃す事となる。
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