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HalloweeN ✝︎ BATTLE 〜僕が夢みた150年の物語〜  作者: 善法寺雪鶴
仲間を探しに
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 「ヴァンパイア」を出てから2ヶ月が過ぎようとしていた。


 2ヶ月の間に多くの街を巡り、14人のガーディアンという心強い仲間と出会った。

 それだけではなく、この短期間で実力のある者達と拳を交え、命に関わるような戦いをしてきた。


 オスクリタと戦うよりも前に死ぬ訳には行かない。

 お互いの能力を活かしながら協力して戦う事を拒まず、その時々に合わせて己のあるべき立ち位置を瞬時に理解できる者達が揃ったことで、今15人が命を持ってここにいるのだろう。


 今目の前で談笑するみんなの顔は、オスクリタと戦うという事を忘れ去ってしまうくらいキラキラと輝いていた。

 あぁ⋯⋯俺はこの笑顔を守れるだろうか。

 ここにいる14人を、自分の生まれた街へと生きて返すことが出来るだろうか。


 まだ見ぬオスクリタに対し不安がよぎる。

 だが、そんな弱々しい考えを抱いていてはいけない。


 俺はファニアス様に推薦されガーディアンになった。

 そして、ファニアス様からオスクリタと戦いハロウィンに笑顔を取り戻すという(めい)を受け、今ここにいる。

 ファニアス様は俺に期待をしてくれている。

 身寄りのない俺を育て、愛を注いでくれたファニアス様に恩返しをしなくては。


 首から下げたネックレスを握りしめ再度心に誓った。




 「キュルビス」を出発してから今日で3日が経った。

 隣の街へ移動するだけかと思いきや、「キュルビス」と隣の街の間にはメロウが建てた高く分厚い壁だけでなく、広大な森があったため、移動にかなり時間がかかってしまった。


 そびえ立つ高く分厚い壁があることと、抜けるのに徒歩で3日もかかるほどの大きさの森が広がっていることが重なり、オスクリタからの被害が「キュルビス」へ及ぶのに時間がかかっていたのだろう。

 もしくは、例えこの広大な森を越えることが出来たとしても、街全体を囲ってしまうような大きな壁を作ることが出来るガーディアンがいるという事実から敢えて「キュルビス」への進行を辞めたのかもしれない。


 メロウの存在は、きっとオスクリタに大きな影響を与えたに違いない。

 メロウの能力の素晴らしさを改めて感じたと同時に、必死に説得してくれたヒショウに感謝しなければいけないと思った。


 時間をかけやっと森を抜けた俺達は、「キュルビス」の隣街であるおもちゃの街「ルジュエ」に辿り着いた。


 オスクリタによる侵攻がどれだけ悲惨なものなのか、衛星放送の映像や耳に入ってくる情報から理解していたつもりだった。

 だが、街についてすぐ⋯⋯

 俺達は目の前に広がった光景を見て絶句することとなった。

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