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HalloweeN ✝︎ BATTLE 〜僕が夢みた150年の物語〜  作者: 善法寺雪鶴
仲間を探しに
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旅の始まり


 無数にある星の中で生き物が生存している星、地球。

 地球では「日本」「中国」「アメリカ」「フランス」「インド」等、様々な名称の国々が存在しており、現在74億もの人間が生きていると言われている。

 その中に、世界地図にも載っておらず、今を生きる人間にはまだ発見されていない国があった。


 その国の名は「ハロウィン」。


 ハロウィンに住んでいる者は人間ではない。その上、人間の住んでいる国々よりも文明の発展した、人間にとっては異質で不思議に感じるような国であった。

 ハロウィンには吸血鬼の街「ヴァンパイア」、透明人間の街「クラルテ」、ツギハギの街「スティッチ」といった名のある街から小さな街を含め全部で366存在している。


 ある時、ハロウィンの半分の街が「オスクリタ」という謎の集団により支配された。

 初めは抵抗していた街の人々だったが、オスクリタの強さには到底敵わなかった。

 そして、支配された街の全ての人々はオスクリタにより翻弄されてしまったのだ。


 そこで立ち上がったのが吸血鬼の街「ヴァンパイア」のトップ兼ハロウィンの国王であるファニアスだった。


 早速、ファニアスはこの事態を終息させるために「ヴァンパイア」でガーディアンをしているビアを呼び出した。


「ファニアス様。ビア様をお連れ致しました。」

「あぁ。ありがとうハーバル。」

「ビア様、こちらへどうぞ。」


 ハーバルが誘導をすると、ビアと呼ばれた背が高く容姿端麗な青年はファニアスの前に跪いた。

 

「お招き頂き光栄です、ファニアス様。今回はどのようなご用件でしょうか。」


 ファニアスはビアの赤く輝く瞳をしっかりと見つめると、話を始めた。


「現在この国の半分の街がオスクリタによって支配されてしまった。このままだと残りの街がオスクリタの支配下になるのも時間の問題だ。そこで、まだ支配のされていない街の中から【15人のガーディアンで構成された1つのチーム】を作り、オスクリタの支配から街や人々を救い出そうと考えている。」

「かしこまりました。私は何をしたらよろしいのでしょうか。」

「君には「ヴァンパイア」の代表としてチームの一員になってもらいたい。そして、君には他の生き残った街の中から14人の仲間を探しだし、その仲間達と協力しながらオスクリタから街を奪還し、ハロウィンに笑顔を取り戻してほしい。」


 ビアは一瞬困ったような表情を見せたが、すぐに真剣な眼差しで返事をした。


「かしこまりました、ファニアス様。しかし、残りの14人を探す手立てがないのですが⋯⋯。」


 ファニアスはその質問を予期していたかのように微笑んだ。


「心配は無用だ。14人を探し出す街はもうこちらで事前に決めてある。その街の中にいる君と同じガーディアンを仲間にすれば良い。」


 ファニアスは入り口の方に目やると、ハーバルを呼び出した。


「ハーバル。例のものを持って来い。」

「はっ。ファニアス様。こちらです。」

「うむ。ありがとう。⋯⋯ビアよ。この書物に記された街へ行くと良い。」


 ファニアスは地図が書かれた書物をビアへ手渡した。ビアは書物を受け取るとすぐに一通り目を通した。


「ありがとうございます、ファニアス様。こちらは確かにお預かり致しました。必ず各街のガーディアンと協力し、この国を救うことを誓います。」

「よろしく頼むよ。」

「はっ。ファニアス様。」


 ビアは城を出ると、早速旅へ出ることにした。




 書物を受け取ったのはいいが⋯⋯


「何処から行けばいいんだ?」


 書物には合計13の街が描かれている。これら全てを回らなければならない。


 しかし、どういうことだろうか。ファニアス様は14人の仲間を探せと言っていたが、書物には13の街しか描かれていないのだ。


 考えれば考えるほど謎は深まるばかりであるが、解決策など見出している場合ではない。

 ファニアス様に頼まれた身としてはとにかくそれぞれの街へ行ってみるしかない。

 そして早く仲間を見つけなければ。


 モタモタしている暇は無い。


 早速俺は、「ヴァンパイア」から一番近い場所にある街へ向かうことにした。

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