到着!
18時頃にやっと町が見えた。もう500mも進めば町に到着だ。
盗賊や獣の襲撃も無かったので一安心。
付いて来ていた商人からは5万円貰った。これは時計を買う際の足しにする。
商人とは町に入る前に別れた。
さて、この町でのする事は、
1.タルーンさんの店でゴースト系に効く武器を買う
2.良い防具があれば一緒に買う
3.食材や料理を買う
4.キジマさんの腕時計を買う
5.薬とかあれば買いたい
6.ついでに、だれかの為に酔い止めを買う
こんな所か?
あぁそうそう、馬車の中で寝る時、快適にしたいので布団が欲しいな。
まぁ、まずは宿を決めないとダメなんだけどさ。
町はカジノの町のように大きくはないが、石壁で囲われている。
門の所では検問が行われていた。
「犯罪者でもいるのかな? 検問してるね」
「「「は?」」」
「あ・あれっ? 俺、変な事言った?」
「あれはいつもの事で、入町税を取ってるのよ? 知らないんだ~! プークスクス」
くっ! アサイさんに言われると凄くムカつく!
「福田さんは、オオキの村とカジノの町くらいしか行ってませんでしたね。
ある程度の規模の町に行くと、入町税が必要なのですよ。
カジノの町はギャンブルで潤っているので、そういう税は取らないそうですけど。
まぁ、宿場町の入場料と同じだと思ってください」
「そうか~。入るのにお金が要るのか~」
「そうです。物を売りに来た場合は、物1個につきいくらかの税がかけられます。
門が2つありますが、左が商人用ですね。我々は右の門に行きます」
「住んでる人も取られるの?」
「地元民は証明を持っているハズです。それを出せば税は取られません。
その代わりに、年に1回税金を払ってると思います」
「なるほどね~」
「キジマさんの説明で理解出来た? 世・間・知・ら・ず・の福田ちゃん」
「……アサイさんは自分の税は、自分で払ってね」
「ごめんなさい。失礼な事を言いました。ごめんなさい。許してください。」
本当にこの人は……。さっさと決めて早く帰ってもらおう。
俺達の番が来たので、馬車を降りる。
代わりに門番の人が馬車の中に入り色々調べている。
税金を払いたくない人が密輸とかする可能性もあるもんな。そりゃ調べるよね。
空港のゲートのような所に進むと、受付の人が居た。
「所子へようこそ。目的は何かな?」
「タルーンという人が武具屋をしてると聞いたので、そこで買い物をするつもりです」
「ふむふむ、タルーンの店で買い物ね。他には?」
「後は、観光や買い物ですかね」
「ふむふむ、観光と買い物、と。以上かね?」
「はい。そうですね」
「他の4人は君の連れかい?」
「はい。護衛が3人と、友人?が1人です」
アサイさんを知らない人と言ってやろうかと思ったが、さすがにヒドいのでやめてあげた。
「? では、君が全員分を払うのかい?」
「はい、そうなりますね」
「ふむ、了解した。では順番にこの水晶玉に手を乗せてくれたまえ。
それが終わったら、あそこで税金を払って入町証を受け取ってくれ」
「判りました」
置いてある水晶玉に手を乗せると、水晶玉は白色に発光した。
これで問題は無いようで、移動して税金を払う。
1人3000円で合計15000円を払うと、入町証というペンダントを5つ渡された。
これを全員に渡すと、先に進んで良いと言われたので出口に向かう。
出口を出ると、馬車が前に用意してあった。馬車も問題無くクリアしたようだ。
カンダさんが門番の人に宿を聞いてきたので、早速馬車に乗り込み宿に向かう。
「そういえばさ、さっきの水晶玉はなんだったの?」
「あれはアイテムボックス持ちを調べてるのですよ」
「え~っ! マジで?!」
「はい。福田さんが引っかかると思いましたが、セーフでしたね。」
「なんでそんなのを調べてるの?」
「アイテムボックスに入れてれば、密輸し放題なので」
「そりゃそうか。でもよく俺クリアできたよね?」
「あれはマジックボックスには反応しないのよ。魔法じゃないからね」
「じゃあ俺、密輸し放題じゃん」
「そうよ? ついでに言えば、異次元のカバンも検査対象よ?」
「そういえば調べられなかったなぁ。なんでだろ?」
「私が『隠蔽』を使ったからね! すごいでしょう!」
「違反じゃん! 犯罪じゃん! なんでそんな事したのさ!」
「え~、だって時間かかるでしょ?! 酔ってたし、早く宿で休みたいんだもん」
「そんな理由かよっ!!」
うわ~最低だ。ドン引きですよ。
本当に早く帰ってもらおう!!




