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オルガ連邦

馬車はトンネルをひた走る。

速度的には新幹線に近いんじゃないだろうか?

風景が無いので、あくまで感覚的な物だけど。


今、馬車は西に向かっている。

行き先はオルガ連邦。4つの国が1つになったらしい。

この大陸では2番目に大きい国だ。

そして好戦的。ランテビオがおとなしくなったら、まずここが動き出すと思われるそうな。

なので、最初に行く事になった。


昼過ぎに出発したけど、夜には到着してしまった。

夜に城に行ってもダメなので、馬車の中でおとなしく1泊する。


翌日。

朝早くに王都の外に穴を開けてもらい、地上に出た。

あぁ、日光って良いな!

スロープ状にしてもらったので、馬車も穴から出して出発だ!

あっ、穴は塞いでもらったよ? 帰る時にまた開けてもらうんだ。


はい。当たり前ですが、王都の入り口で止められました。

だって、王様が御者席に居るんだもん。

見た目だけでお偉いさんって判るのに、御者席に座ってたらおかしいでしょ?


「お待ち下さい。どちら様でしょうか?」

「私はギラアンスの王である。

 オルガ連邦の主席達に会いに来た。これは親書である。届けてもらえぬかな?」

「! ギラアンスの?! しかし、何故御者席に座られているのでしょうか?」

「そこは気にするな。ここで待つから、頼んだぞ」

「は、はい! お待ち下さい!!」


可哀想な兵士さんだ。

頭の中は疑問だらけだろうな。

身分を詐称、しかも王などと言えば確実に死罪だ。

だから本物だと判ってるけど、何故御者席に? 護衛は? 単独で来た? 親書を手渡し? など疑問が次から次に出てるんだ


ろうね。

すみませんが、頑張って説明してください。


しかし、王ではなく主席って言うのね。

4つの国が1つになったからかな?

待っている間はヒマなので、その辺を王様に聞いておいた。


この国、簡単に言えば日本の四国のような物らしい。

で、その4つの国から、1名づつ代表者が出る。

その中から選挙で1人選ぶんだそうな。それが主席になる。

負けた3人は補佐官として、王と一緒に4つの国を運営するんだとか。

去年選挙があり、一番小さい国から主席が選ばれたんだってさ。

四国で言えば香川かな?

小さい事もあってか、あまり好戦的では無いらしい。

だからランテビオとは戦争にならなかったようだ。

ランテビオもこの国には手こずってたらしく、国境を挟んでにらみ合いしてる。

まぁ、だから召喚者を使って搦め手を始めたんだろうな。


おっと、話してたら迎えが来たようだ。

豪華な馬車がこちらに向かってくる。

そこから降りてきたのは、なんと女性だった。

40代くらいで、ロングヘアーの美人。

この人が主席? いやいや、主席本人が来ないだろ。


「まさかとは思いましたが、本当にギラアンスの王なんですね……。

 では、親書に書いてあった内容は事実なのですか?」

「久しぶりだな、メイス殿。内容は事実だよ。

 で、こちらに居るのが、その福田殿だ」

「えっ? 俺の事、何か書いたんですか?!」

「当たり前だろう? それを書かずに何を書くんだ?」

「そりゃ例の国の事とか……」

「それでもどうやったか等、書かなければならない。

 関与してるのだから、書くに決まってる」

「……そうですか。で、何を書いたんです?」

「全てだよ」

「はぁ?! 頭がおかしいと思われますよ?」

「まぁ、信じないだろうとは思ってるよ。そうだろ、メイス殿よ?

 だから自分が来た。違うか?」

「ふふふ。その通りです。本当に福田殿がアレなんですか?」

「そうだ。アレだ」

「一端でも見せてもらえるのですね?」

「そうなるだろうな」


あの、探り合いは城でやりましょうよ?

後、ここに居る人にバレないように話してるんだろうけど、俺の事をアレって言うのは……。

何かヤバい人に聞こえますから!

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