表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
932/949

出発前

さて、色々検証してたら時間になってしまった。

あっ、シャレじゃないよ?! 『色々』なんてさ!


昼食を皆と一緒に取って、それから王を迎えに行く。

うん、準備万端のようだ。


今回は何故か王様1人だけだ。

近衛とか宰相とか軍師とかは付いてこない。

気になったので聞いてみよう。


「王様1人だけですか?」

「そうだ。大勢連れて福田殿の馬車を専有してもいけないしな。

 馬で並走しようにも貴殿の馬には追いつく事も出来まい」

「いや、馬車の事はお気になさらず」

「いやいや、迷惑であろう?」


あっ、馬車の事を説明してなかった……。

いや、説明はしたんだよ。主に攻撃力と防御力の事を。

定員とか話してなかったわ。見た目はちょっと大きいだけの馬車だもんな。


えっと、馬車の中の部屋はどれくらい空きがあったかな?

俺の部屋とナグラさんとコタニさんの部屋、で3つ。

それからカンキジコンビの部屋で1つ使ってる。

確か6部屋くらいあったから王様に1部屋。後1つはあるな。


「メイドさん3人くらいなら乗れますよ?」

「何、自分の事は自分でするわい」

「いや、料理とかですね? 風呂とかですね?」

「うん? 料理は判るが風呂?」

「あ~、見てもらった方が早いですね」


王様を馬車に招待する。

中に入ってアングリ。着ているローブが肩からズレてますよ。

そんなマンガみたいな驚き方しなくても良いのに。


「1部屋空いてるので、そこにメイドさん3人くらいは入れますよ?

 同じ部屋ですみませんが」

「い、いや……。じゃ、じゃあ、お願いしても良いかな?」

「ええ。どうぞ」


王様は慌ててメイドさんを3人連れてきた。

メイドさん達も、最初は「野営とか経験無いので」みたいな事を言ってたが、馬車に入ると静かになった。


「手前の部屋を王様がお使いください。

 メイドさん達は、すみませんが一番奥の部屋でお願いします」


部屋に案内すると、また驚かれた。

普段はもっと簡素な部屋なんだそうな。

いかん、このくらいの部屋が当たり前になってきてる!

そのまま馬車の中の設備の説明をする為に、あちこちを案内した。

何で王様も付いてきてるんだろうか?


「そう言えばヒムカ王子は入った事あるのに、聞いてませんでした?」

「言っていたかもしれんが、話がループするのでな。よく聞いて無いのだ」


納得です。

大興奮だったもんなぁ。

多分、馬が!→馬車の防御力はですね!→馬が!→馬車の攻撃力は……→馬が!!、って感じじゃないか?

そりゃ聞き流すよね!

はっきり言えば、鬱陶しいです。


ま、これで道中の料理の懸念は払拭された。

家に帰って食べても良いんだけどさ。王様を連れて行くのはなぁ。

馬車の中で完結出来れば、その問題も解決!

メイドさん、頑張ってください。


では、出発しましょうか。

ちなみに吉田君達とムガキ君は付いてこない。

日本に帰るのです。

吉田君達には、また来てもらうけどね。

行った先の国で布教活動が待っているのだから。

ナグラさん? まだ城でソロバン弾いてるよ?

そうそう、俺と吉田君2人を一緒に書くって言ってたけど、それだけは止めさせておいた。

腐った匂いがしたからね! そっちの布教は許しません!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ