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エレクトニオスの加護

「福田君、そしてナグラさん。今回は助かった! ありがとう!」

「いえ、気にしないでください。

 今回の事を見逃す事は出来ませんよ。助かって良かったです」

「いや、2人には凄く感謝している! 私の加護を受けてくれ!

 何かあればいつでも呼んでくれてかまわない! すぐに飛んでいこう!」


そう言うとアテナ神は、俺とナグラさんに加護を付けた。

確か『初見』だったな。ん? ちょっと疑問があるぞ?


「すみません。1つ聞いても良いですか?」

「ああ。何でも聞いてくれ」

「『初見』ですが、加護を貰う前に見たモノについては無効ですか?」

「いや、今まで見たモノなら全てに有効だ」


あらら。そりゃ強力だ。

俺は運を使って戦闘を回避してるからアレだけど、ナグラさんなんかは凄く便利じゃないか?


「ナグラさんには、私も加護を与えよう」


ヘファイストス神がそう言うと、ナグラさんにも『隠蔽』が付いた。

それを見ていたエリクトニオス神。


「お2人には最大の感謝を。

 両親が付けたのなら、私も加護を与えましょう」

「ちょっと待ちたまえ! 君の加護は……」

「ダメですか、仏様? これほど尽力してもらっておきながら、何も無しでは神ではいられませんよ?」

「しかしなぁ……」

「どうしたんですか? ヤバい加護なんですか?」

「福田君。考えてみたまえ。

 父が鍛冶の神。母が戦いの神。その子供だぞ?」


むむっ。そう言われると、ヤバそうな気がする。

だって、戦いで使うのは武器でしょ?

その武器を作るのは鍛冶だ。

その両方が合体? シャレにならない武器が出来る?


「私の加護は何も与えませんよ。

 ただし、両親の加護があれば別ですけど」

「……両親の加護、ありますけど?」

「なので、『手加減』という技術が付くだけです」

「それが危険なのだよ……」


手加減が危険? よく判らないな。

手加減出来た方が良いでしょ。


「判らないと思うので、まずは加護を」

「あっ! こら!」


仏様が止める間も無く、俺達は加護を貰ってしまった。

ステータスを確認すると、確かに技術に『手加減』が付いている。


「やってしまったか……」

「仏様? 『手加減』がそんなにダメなんですか?」

「詳しく説明しようと思ったのですが……。

 貰ってしまったのならしょうがありません。

 悪用されないようにしっかり説明しましょう」

「は、はい。お願いします」

「まず、この技術を持っている者は全ての世界で3人しかいなかった。

 それだけのモノだと認識して欲しい」

「全ての世界って事は……よく言う『全世界』とは違いますよね?」

「勿論。神が管理する全ての世界の事だ」


うわっ! 無限に近いほどある世界の中で、3人?!

むちゃくちゃ少ないじゃないですか!


「この技術を使うと、対戦相手を絶対に殺す事は無くなるのだ。

 当然ONOFFは出来るがね」

「……。あれ? 良さそうに聞こえますけど?」

「問題は前提にあるのだよ。

 どんな武器を使っても可能なのだ。例えば木の棒でも武器として使うなら可能だ」

「でも、木の棒でもひたすら叩き続ければ相手は死ぬ手前まで行きそうですよ?」

「……一撃だ」

「は?」

「一撃で瀕死になるのだ。しかも叩かなくても良い。当てるだけで良いのだ。

 日本のゲームで言えば、当たりさえすればHPが1になると思ってくれれば判りやすいかな?」


某RPGのザ○キみたいなモノか?!

アレは死ぬけど、HPが1になるって?!

しかも瀕死?! 動く事も出来なくなるって事だよね?!

しかも武器を当てるだけ?

手の中に暗器として木の棒を忍ばせておいて、相手に触れればそれだけで瀕死に出来るの?!


シャレにならない技術です……。

ONOFFが可能? 当然でしょ!!

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