ギラアンス島へ
予想外の協力者を得られた事は良かった。
しかもこの領主は、大帝国に反発している領主達とも繋がっているらしい。
いつか反乱を起こそうとね。
だが、どの領主の下にも、大帝国から見張りが送られてきているそうだ。
それが執事。そう、案内してくれたやつ。
執事なのにノック後に現れない。
運のせいもあるだろうが、普段から領主を下に見てるらしい。
だからこんな無作法は当たり前なんだってさ。
よく、そんな状態で反発してる領主同士が繋がられたものだ。
手紙すら1枚1枚チェックされるらしいのに。
まぁ、それを使って今回の事も広めてくれるらしいんだけど。
バレない程度の協力で良いですよ。
執事に見つかる前に領主の屋敷を脱出した。
脱出は簡単。窓から出るだけ。
と言っても空が飛べる訳じゃないので、ケロを召還。
ケルベロスになってもらい、降ろしてもらった。
肉球に乗るって、なかなか良いね。
作戦は少し変更だ。
ギラアンス島をメインで活動する事にする。
って事は3日内にギラアンス島を治めてる人と話を着けないと。
翌日。
船に乗り込み、島を目指して高速で移動する。
大陸周囲の1/4を移動するのだが、1日もかからなかった。
朝出て夕方には到着。
これでも全速では無いらしい。
多分漁船とかに遠慮したんだろう。
このギラアンス島。
島って言うだけあって、小さい。
オルトの町からモスラの町へ移動する距離で、島を横断出来てしまう。
つまり3日もあれば島の端から端まで行ける。
それでもやはり人の目の届かない場所はあるのだ。
そこからこっそり上陸する。
ここも王制らしいけど、どうしようかなぁ。
こっそり行くか、派手に行くか……。
う~ん、悩む。
良し! 時間も限られてる事だし、派手に行こう!
そうすれば噂を流す必要も無く、勝手に広まるだろ!
って事で、再度船に乗り込む。
そのまま王都にある港に向かう。
今度はゆっくりと移動してもらった。
はい。現在軍船のような船に取り囲まれています。
警告等を無視したまま進んでるので、当然だけど。
1度だけ乗り込もうと軍船が挟んで来たけど、船の1m先から近寄れなかった。
見えない壁があるんですよ。ふふふ。
最後には進むのを止めようと船の進行方向に船を置くという作戦に出てた。
車のように、急ブレーキからの急旋回で避けたのには、驚いただろうな。
俺も驚いたよ。
結局囲まれたまま、王都の港に到着。
港には連絡を受けて、兵士が集まっている。
港が判らないくらいの兵士の数。
どうやって下船しようか?
「馬車を港に出します。その中に船から転移すれば良いんです」
アンドロイドが簡単に答えをくれました。
賢いな! と思ったら、コンピューターの指示だそうだ。
どうやって現状を知ったのだろう?
船からカメラで見てるのか、それとも……?




