拷問?
無事に購入する事が出来たらしい。
明日には届くようだ。
明日はいよいよ建築するので、丁度良いね。
さて、俺だけ夕方に新大陸に戻る。
そこにはぐったりしてる蓑虫5人が。
俺が近寄ると、全員が話すから降ろしてくれと懇願してきた。
そんなにケロのぐるぐる攻撃がイヤだったのかと思ったが、実は違うらしい。
何がキツいって、やはりトイレだそうだ。
確かにトイレに行きたくて腹が痛いのって耐えられないからなぁ。
漏らせば楽になるだろうが、人間としてそれはイヤみたいだ。
全て話したヤツから降ろしてやると言うと、全員が一斉に話し出した。
全然判らないので、左から順番に話させる。
今度は誰が悪いとか言わずに、自分の非を認め行ってきた事を全て話している。
降ろしてやり、今度は首にロープを巻く。
逃げると首が絞まるぞって意味なんだが、そんな事はどうでも良いらしい。
ありがとうと感謝までされた。
この状態で、林の奥に行かせてトイレをさせた。
一応空からチョロに監視させてるけど、逃げる様子は無いそうだ。
トイレを我慢させるって、実は凄い拷問なのかも……。
全員がスッキリした顔で戻ってきたので、今度は穴を掘る魔法『アース』を使って大きな穴を作った。
その中に全員を入れて、穴の上からはチョロに監視させておく。
トイレに行きたい時は、ケロがロープを降ろすのでそれを頼りに上がってもらう。
2人とか同時に上がろうとすればケロがロープを切るのだ。
そうなれば2度とロープは降りないと説明してあるので、誰も逆らわないだろう。
そもそも監視してるケロに逆らう根性は無いだろうけど。
ちなみに喋った情報だが、大した内容の物は無かった。
クーデター(?)の事は何も知らないようだったので、そこは安心した。
ここで終わるまで反省してろ。
後は20Lの水タンクと食べ物の入った箱を入れておいた。
2日は持つはずだ。
ずっと穴の中でヒマだろうから、何故かナグラさんが持っていた中世の為政者の事が書いてある本を。
アホな事した為政者の哀れな最後とかが書いてあるんだよな、あの本。
ちなみに改革した為政者の事も書いてあった。多分知識チートをする為に買ったと思われる。
下に居るやつらはどっちに共感するんだろうな?
翌日。
いよいよ建築だ。
トムさんは大量の紙を持ってやってきた。
これが全て部品らしい。
送られてくる部品には番号が書いてあり、それを説明書通りに組み立てるだけ。
本来なら足場が必要らしいけど、そこはケロに手伝ってもらう。
生きた高所作業車兼クレーンだ。
必要な道具は金槌だけ。
と言っても金属の釘を打つ事はない。
“ほぞ組み”された場所に穴が開いてるので、そこに木で出来た長さ10cmくらいの棒を打ち込むだけ。
後は“かけや”と言われる大きい木で出来たハンマーのようなもの。
これで組む部分を叩く。
そうすると接合部分がぴったりとはまるのだ。
昔の日本の木造建築だわ。
本当にトムさんは、建築家になった方が良いと思う。
昼までには屋根・壁・床と完成してしまった。
昼からは細かい部分の取り付けをするらしい。
ソーラーシステムやトイレの取り付けも昼からだ。
昼食を挟んで工事して、夕方には全て完成した。
一番時間がかかったのがソーラーの取り付けだったわ。
素人だからしょうがないんだよ!
家具とかは自分で揃えてねと言い残しトムさんは帰って行った。
ありがとうございます、棟梁。




