トイレ事情
前話を間違えて深夜に投稿してしまいました。
削除して投稿し直しました。すみませんでした。
ここに居てもしばらくは喋れないだろうから、皆の所へ戻った。
水分を抜く作業は終わったようで、コタニさんとナグラさんはスマホを見ながら何やら相談している。
「終わったの?」
「終わったわよ」
「で、何を相談してんの?」
「一番重要な事よ!」
「そうなの? 何?」
「トイレよ! どれを買うか悩んでるのよ!」
ト、トイレの事ですか。
捕まえたクズ息子とかはどうでも良いんですね。
設置するトイレだけは魔法道具じゃ無い。
やはり日本製が最高なのだ! シャワー付きトイレの優秀さ!
確かに重要だ。島では全てのトイレが日本製だしね。
「通販で買うんだけど、候補が2つ有って悩んでるの」
「そうなんだ」
「TO○Oとル○シルのどちらが良いかなぁ……」
「アフターサービスはTO○Oの方が良いってレビューにあるっスよ?」
「いやいや、異世界にまでサービスしに来れないでしょ」
「それもそうね。う~ん、悩むなぁ……」
「いや、君達。悩むのは良いけど、1つ重要な事を忘れてるよ?」
「何? お金? これくらいいくらでも払うわよ?」
「違う違う。肝心な物が無いだろ?」
「あぁ、水道? それは魔法道具で補えば良いでしょ?」
「いや、ライフラインには変わらないけどさ、電気だよ、で・ん・き」
「「……!!」」
2人ともすっかり忘れてたようだ。
島には当たり前のように電気があるからなぁ。
「じゃ、じゃあ発電機も買うわ!」
「マジで?! そこまでする事無いだろ?」
「トイレは重要なのよ!!」
「そんなにここを使わないかもしれないだろ?」
「でも一応ここがこの大陸での拠点でしょ? それなりに使う可能性があるでしょ?」
「う~ん、どうだろ?」
「なんなら、拡張して屋敷でも建てれば良いじゃない!」
「いや、その場合は税金がさぁ……」
「稼げば良いじゃないの! ギャンブルとか狩猟とか漁業とかギャンブルとか貿易とかギャンブルとかで!」
「ギャンブルが多いぞ?!」
「気のせいよ! 大体、私達のお金は自由に使って良いって話だよね?!」
「まぁ、そうだけど。でも発電機ってうるさいじゃん」
「トイレの音消しだと思えば大丈夫!」
「そういう問題かなぁ……」
そうまでして設置したいのか。
まぁ、判るけどさ。
でも問題が1つだけ。
「発電機の燃料は? 確かあれってガソリンだったぞ?」
「それもネットの通販で!」
「さすがに売ってないだろ!」
「……確かに売ってないっス」
「くっ……私の野望が……」
どんな野望だよ。
「……改造して」
「えっ? 何?」
「改造して! 出来るでしょ! 男の子は工作とか好きでしょ! 何とかして!!」
いきなり無茶を言うなぁ。
出来る訳無いだろ?
出来ないって言っても納得しないようなので、必要な物が売ってないって言って納得させるか。
通販サイトの検索で蓄電を調べてみた。
燃料が手に入らない以上は蓄電しか方法が無いからね。
あっ、普通に蓄電器って売ってるな。
でもやっぱり充電の必要があるね。長持ちしないみたいだし。
うん? ソーラーパネルを売ってるな。
島に設置してあるような大規模なやつじゃない。
キャンプで使えると書いてあるわ。
ふむふむ、チャージコントローラーと12Vのバッテリーとインバーターがあれば良いのか。
トイレの電源だけだし、これならなんとかなるかも?
「ソーラーのが……」
「それよ! 設置よろしく!!」
まだ全部話してないのに決定かよ!
まぁ、そんなに難しそうじゃないし、繋げるだけっぽいので何とか出来そうだけど。
必要な物を教えたら、早速注文してるし。
「あれっ?! 残高不足って出る?! 何で?!」
「足りないからだろ? 送料も計算に入れてるか?」
「当然よ! 1000万入れてあるんだから!」
「多いな! しかし、それでも足りないのか?」
「大変っス! この大陸に居るとこの大陸のお金が必要みたいっス!」
「帰宅よーーーーっ!」
大陸で通貨が変わる事にまでちゃんと設定済みか。
凄い仕組みだなぁ。大陸のお金は使えませんって言われるよりは良いけどね。
俺達は通販の為だけに島に戻った。
クズ達? 放置ですよ。
このソーラーシステムですが、本当に売ってます。
密林さんで「ソーラー」検索すると出てきます。
ちなみに本屋さんでは自分で作る方法を書いた本まで売ってます。
ノートパソコンくらいなら動くらしいです。冷蔵庫とかは無理ですけど。




