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エルフと知り合いになりました

町には入る事が出来たが、これからどうしようか。

ぶっちゃけ、新大陸ってだけでノリノリだったけど、何をするってのは特に考えてなかった!

当面の目標は、2種族に会う事かな。

後は何だろう? 美味い物でも探すか?


って事で町をブラブラ。

歩いている人達は皆エルフだ。

黒髪の人は1人も居ない。

ドワーフは居ないのだろうか?

まぁエルフで茶髪なだけなので、ドワーフもそんな感じなんだろう。


丁度食堂を発見したので、食事にする事に。

メニューを見ると、イカリングフライ(3人前)ってのがあったので注文してみた。

あれ、好きなんだよな。


出てきたのは、確かにイカリングフライだ。

ただ、サイズが……。俺の頭が入る大きさのイカリングってどうよ?!

聞けばクラーケンの事をイカと呼んでるらしい。

そりゃデカいよな! だから3人前か!

味は良かったけど、サイズのインパクトがデカ過ぎてそれ所じゃなかったよ。


飲み物なんかも頼んだけど、全員で5000円ほどだった。

物価は普通だね。

食べてる時に相談したのだが、やっぱり身分証が無いのは問題だという話になった。

ラノベではこういう時は冒険者ギルドに登録すればOKなのだが。

ギルドに登録したからと、身分が保障されるわけではないだろう。

あれって、名刺みたいな物だと思うんだよね。

「俺、ここで働いてます」みたいな。

でもそれが身分証明書になるかと言われれば違うだろ。

ニーベル国の時は、知らない間に王様と会って許可もらったけどさ。

やっぱりどこかの国の許可が居るだろうなぁ。


よし、考えてもしょうがない!

いつもの通り、何とかなるさ作戦だ!

内容は、運を使って身分証を入手するというお手軽な策。

運を使ってしまえば、後は向こうからやってくるという、素晴らしく楽な方法です。


って事で、早速『身分証をくれる人と会いたい』と願った。

ん? あれれ? 運が減らないぞ?!

会えないのか?! それともそういう人が居ないのか?!

ああっ! 思い出した!

そう言えば、誰かに言われてた気がする!

この大陸は世界が違ったので、運が通用しないって!


ヤバい! 最大のピンチだ!

いや、待て。落ち着け俺。

今までもそういう事ってあったじゃないか。

そういう時はどうした?

そうだ、間接的な方法を使ったんだ。

でも、今回の願いも間接的じゃないか?

『身分証を貰いたい』ではなく『身分証をくれる人と会いたい』だよ?

それも通用しないのか……。


悩んだが、唯一の方法が残ってた事を思い出した。

そう、『混沌』だ。

神様にも通用したのだから、ここでも使えるんじゃないだろうか?

使ってみると、運が減った!

これでこの大陸でも生きていけるぜ!


そうしてると露店からオバチャンが出てきて、果物を買わないかと勧めてきた。

購入ついでに冒険者ギルドのようなのは無いかと尋ねたら、商人ギルドならあるとの答えが。

場所を聞き、そこに行ってみる事に。


到着したのだが、入り口には1人の青年が座り込んでいた。

邪魔で入れないのだが……。

だが、多分これが運の作用だと思うので、声をかけてみる。


「すみません、どうかしましたか?」

「あぁ、入られるのでしたか! 邪魔してますね!」

「いや、それは良いんですが、何でこんな所に座ってるのかなと思いまして」

「実は……ここに来るまでに盗賊の被害に遭いまして……。

 逃げる事は出来たのですが、商品とお金を全て盗られたので無一文なのです。

 それらと一緒にギルド証も入れていたので、困っていたのです」

「ギルド証が無いとギルドと交渉出来ないんですか?」

「登録したギルドには問い合わせてもらっていますが、確認が出来るまではどうしようもありません……」


そりゃそうだ。

現代日本のように、通信網がある訳じゃないからね。

すぐには調べられないだろう。

新規登録するにもどうせお金が必要だろうし。

それよりも現在無一文ってのがつらいだろうな。

戻るにもお金が必要だし、かと言って滞在するにもお金が要る。

だから途方に暮れていたって感じか。


多分だけど助ける事によって、身分証を手に入れる事が出来ると思う。

ゲーム風に言うなら「ミッション発生! 困ってる商人を救え!」って感じかな?


「そうだったんですか。俺は福田哲司。力になりますよ」


あぁ、そんなに希望に満ちた目で見ないで下さい!

こっちは打算で動いています! ざ、罪悪感が……!!

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