ナグラさんの従魔の名前
まずは従魔のおさらいからだね。
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名前:無し
種族:シーブ
レベル:20
備考:盗賊の羊だから間を取ってシーブ。
すれ違いざまに、相手の持ち物を1つ盗む。
攻撃は角を使った突進。
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さて、種族名は当てに出来ない。
そうなると、何を参考にすれば良いのか……。
「じゃあ、こうしよう。ヒツジだから、ヒツ・ツジ・ヒジ。どう?」
「体の部位が入ってるっス!」
あぁ、肘ね。漢字にすると変だわ。
でもどれも漢字にしたら変だよ? 必・辻・肘、ほら。
いや、漢字にする必要は無いのか。
「どれにする?」
「どれも却下っス!」
「え~。もう他に候補なんか無いよ~?
そうだ、シロ、何か意見は無い?」
「モコ。モコモコだから」
「それっス!!」
「じゃあ、モコで決定ね。よろしく、モコ」
モコは頷いた後、俺にスリスリしてくれた。
どうやらモコは喋れないようだ。
念話は出来るはずなんだが、全然送ってこない。寡黙なのかね。
「さて、ナグラさんの従魔の名付けだね!
自分で名付けるかい?」
「1匹はもう決めてあるの……」
「ふ~ん、聞いても良いかい?」
「ええ。あのファルコンよ! 名前はエム!」
うわぁ、ど直球で来たねぇ。
コタニさんとシロは由来を聞こうとしてる。
まぁ、あの場に居なかったしね。
でも聞かない方が良いと思うけどなぁ。
あっ、鑑定してみてって言ってるわ。
おっと、コタニさんががっかりフェイスになった。
シロが聞きたそうにしてるよ。教えてあげなさい。
俺は言わないよ? そちらでどうぞ。
「で、キツネの方はどうするの?」
「候補を挙げて貰って、その中から選ぶわ」
「じゃあ、えっと、ダンスフォックスだから、ダン・ンス・スフ・フオ・オツ・ツク・クスの7つ?」
「その考え方から離れるっス!」
「え~。じゃあ、単純にキツネ?」
「そのままじゃないっスか! そのままじゃないっスか!!」
「2回も言う事? じゃあ、キツ・ツネ・キネ?」
「だから2文字縛りじゃないっスよ?!」
「あっ、じゃあさ、ダンスを見て思ったのでも良い?」
「やっとマトモな意見になりそうっスね」
「えっとね、マイケルジャ……」
「それ以上はダメっス!!」
「え~、何で?」
「何かダメって本能が言ってるっス!」
「じゃあスリラ……」
「それもNGっス!!」
何、本能NGって。
珍しく、2文字じゃない名前を出したのになぁ。
「あっ、そうだ。
今回もシロに聞くのはどう?」
「それならマトモなのが出そうっスね」
「失礼だね……。
シロ、何か無いかい?」
「キツネの名前?」
「そうだよ。何か無い?」
「モフ。モフモフしてるから」
「シロが福田さんに感化されてるっス……」
「本当に失礼だね。良いじゃないか、モフ。
どう、ナグラさん? 良いのあった?」
「モフにするわ!」
こうして、名前が決定した。
ヒツジのモコと、キツネもモフ。
間違え無いようにしないとな。




