レッツダンス!
憤慨しつつもナグラさんは、残った6種類を鑑定している。
その中から1匹選び従魔にした。
あぁ、それも俺の候補の1匹だったんだよね。
それはキツネ。
全体が茶色で、お腹と尻尾の先が白く、足先が黒い。
こちらも結構モフモフだ。
鑑定結果はこちら。
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名前:設定前
種族:ダンスフォックス
レベル:18
備考:キツネ。
変な踊りをする事で相手の魔力を吸収する。
エキノコックスは居ないから大丈夫!
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相変わらずの備考だよな。
キツネなのは判ってるって!
エキノコックスって寄生虫だよな。
地球のキツネには居るんだっけ?
何故か有名だよね。俺も名前だけは知ってる。
そして魔力吸収!
これが気になってたんだよ。
どっちも盗るタイプだったから悩んだんだけど、白いモコモコに負けたんだ。
しかし、変な踊りって何だろ?
某ゲームにはパペットみたいな敵が使ってたけど、あれは人型だからね。
キツネがどうやって踊るの?
そう思ってたら、実践してくれるらしい。
実験台はリッチ。魔力が多そうだもんな。
ナグラさんが命令すると、キツネは徐に立ち上がった!
前足を折った状態なのがプリチー。
どうやって維持してるのかと思ったら、尻尾を使って3点で立っていた。
そのまま左右に体を振っている。
あっ、この踊り知ってる! 有名なマイケルさんのゾンビが出るPVのやつだ!
必死に踊ってるので、可愛いとしか思えないけど。
無事にリッチから魔力を吸収出来たようだ。
ナグラさん曰く、吸収した魔力は従魔のご主人にも分けてもらえるらしい。
今日使った、ライトの魔法分ほど回復したそうだ。
……ライトの魔法って消費MPは5だよね?
頑張ったのに、なんか悲しいな。
レベルが上がったら増える事を期待するってさ。
リッチには、ちゃんとボス部屋で待つ様に説得してダンジョンを後にした。
強い冒険者が来ても出てこないように説得するのは苦労したよ。
外に出ると、コタニさんがシロと遊びながら待っていた。
さて、いつものを始めましょうか。
「第9回、名付け会議ー!」
「なんか、それっぽい数字になったっス!」
「わー、ぱちぱち、がおー」
シロよ、「がおー」が気に入ったのか?
後、ぱちぱちは口で言うんじゃないよ?
「コタニさんは早々に逃げたので知らないですが、今回は3匹の従魔が仲間になりました」
「3匹もっスか?!」
「まぁ、俺のは1頭だけなんだけどね」
「という事は、ナグラさんが2匹っスか。
あっ、鳥とキツネっスね! 鳥さんはなかなかカッコイイっス!」
それを聞いたナグラさんはイヤそうな顔をしている。
まぁ、いくらかっこ良くても変態だからなぁ。
「俺の従魔に名付けをするのはマストとして、ナグラさんはどうする?」
「お願いします。今は考える力が出ないので……」
そう言いながら、シロに抱きついている。
そうか、癒しが欲しいのか。大変ですね。
「じゃあ俺の従魔から決めようか。
じゃーん。種族名はシーブって言う羊のモンスターだ!」
「へ~、モコモコしてて癒されるっスね」
「あっ! どうしよう!!」
「えっ、何かあったっスか?!」
「種族名が短すぎて、2文字に出来ない!!」
「……どうでも良いっス」
「重要だぞ! このままじゃシブに決まってしまうじゃないか!」
「マジメに考えれば良いだけっス!」
「失礼な! いつもマジメだぞ?!」
「マジメに考えていつもあの命名なら、神経を疑うっス!」
ヒドい!
まぁ、途中から楽しくなってきたのは認めるが。
とにかく、何か考えなくちゃ。




