表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
826/949

スモールファルコンは、従魔になった事で会話が出来る様になった。

それまでは念話のみだったらしい。


「この度は、可愛らしい女性に従魔にしていただき、ありがとうございます。

 粉骨砕身働きますので、よろしくお願いします」


あれっ? 言ってる事はマトモだぞ?

どこがドMなんだよ。


しかしよく見れば、ナグラさんの表情が険しい。

どうしたんだろうか?


「ナグラさん。変な顔してるけど、どうした?」

「この子、セリフと考えてる事が一致してない!」

「はぁ? 念話では何て言ってるんだ?」

「そそそそそ、そんなの、言える訳ないじゃないの!!」


言えないような事を考えてると。

折角なんで、魔法の『センス』を使って、念話を拾ってみるか。


『可愛らしい女性に下僕にされるとは! ハァハァ……

 きっと「空を飛ぶしか脳の無い豚が!」とか言われて、足蹴にされるのだろう。

 いや、縛られて「肉屋ではグラムいくらで引き取ってくれるのかしら?」とか言われるかも。

 そして泣いて許しを請うと、「調教が必要ね」と××を私の××に無理矢理差し込んで……ハァハァ』


うん。危ないやつだ。

見た目は変わらないんだが、ずっとこんなのを考えてる。

考えるのは犯罪じゃないんだけど、契約するとそれが聞こえるんだよなぁ。

やはり事前に鑑定は必要だね!


今はナグラさんは、リッチに解約するにはどうすれば良いかを聞いている。

それを聞いたスモールファルコンは『契約しておいて即解約とは! 凄まじいプレイだ!』と興奮してるが。


そして、どうやら解約は出来ないらしい。

一般的には死別が主なんだってさ。

それ以外では、召還しなければ良いとの事。

それはそれで『放置プレイですか!』と喜んでるけど。


う~ん、あまりにも可哀想だから、何とかしてあげたいけどなぁ。

あっ、神様ならどうにかなるんじゃないか?

後で教えてあげよう。


それよりも、俺も従魔を探さないとね。

俺も獣系から選ぶ事にした。

俺はちゃんと鑑定してから選ぶぞ?


残った7種類を鑑定してると、1頭面白いのが居た。

鑑定結果はこちら。



~~~~~~~~~~

名前:無し

種族:シーブ

レベル:20

備考:盗賊シーフシープだから間を取ってシーブ。

   すれ違いざまに、相手の持ち物を1つ盗む。

   攻撃は角を使った突進。

~~~~~~~~~~


そう、立派な羊なのだ。

角があるからオスなんだと思う。

モコモコの盗賊ですよ。


なかなかいやらしい攻撃方法だよね。

突進攻撃かと思ったらすれ違う。その時に持ち物を盗むんだから。

盗まれると警戒してたら突進かもしれないし。

それに、何を盗むとは書いてないのが、またやっかい。

もしすれ違いざまに武器を盗まれたら大問題だぞ?


良し、この子を従魔にしよう。

モコモコだし、便利な能力もあるし、そしてモコモコだし。


従魔契約はさっきも見たし、すぐに終わった。

早速能力を見せてもらう事にした。

落ち込んでるナグラさんを元気付ける為に、ナグラさんで試してみよう。

見せ付けるんじゃないからね!

だから、一応一言伝えておく。


「1匹限定じゃないんだから、他のも従魔にすれば良いじゃないか。

 それに解約したければ、神様に頼んだら良いかもよ?」

「……そうね。

 ところで福田さんは羊にしたの?」

「おう。鑑定したら面白い能力があったから」

「私も鑑定してからすれば良かった……。次はそうしよう。

 それで、面白い能力って何?」

「すれ違いざまに持ち物を1つ盗めるんだってさ。

 ちょっとやってみても良いかな?」

「へ~。どうぞ」


シーブはナグラさんの横をかすめる様に走り抜けた後、俺の所に戻って来た。

口には何か布をくわえている。

ハンカチでも盗ったのか?


「……福田さん。……何を指示してるのよ!!」


盗ったのは下着だったらしい。

着用してる物も盗れるのか。凄いな。

代わりに俺の顔にビンタの後が付いたけどな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ